「文学横浜の会」

 文横だより

<3月号>

過去の「文横だより」

平成24年3月5日


平成23年3月11日、14時から15時、あなたは何処にいましたか?

東北大震災からほぼ一年経つ。 私は市内の公共施設で揺れを体験した。今まで体験した揺れの中では大きな揺れで、 施設から外に退避させられ、そのまま歩いて帰宅した。

帰宅後、ニュースで東北地方で大きな地震が発生した事を知ったのだ。 昨年のそうした事を思い出しつつ3月11日を迎える。

起きてしまった事は仕方がないと言うには余りに惨いが、時計は戻せない。
平成23年3月11日を境に日本を良い方向に変えればいい。
変えなければいけないのだと思う。

               ★

文横だより2012年3月号を送ります。

◆出席者
 浅丘、上村、陳、遠藤、岡部、金田、熊坂、河野、三宮、佐藤
 清水、篠田、新開、鶴見、堀、藤野、福谷、山下
 ゲスト(秋林哲也氏)

◆文学横浜42号、合評会
 3月4日(日)13時〜16時45分
 場所:幸ヶ谷集会所

 一堂に会して同じ作品を批評、いや感想を言い合うのは何度経験しても疲れる。 自分の作品が出ていなくとも同じだ。遅れて参加した2名を含めて会員18名が集まり率直な感想を言いあい、 ゲストの秋林氏からのコメントを頂き、最後に作者が発言する形式で合評会は進んだ。

今回は創作七篇、随筆二篇の九篇で、頁数にして3頁〜26頁の作品だった。

同人誌に掲載される作品は他人に読まれる機会は少ないが、同人の方々には確実に読まれ、 このような席で率直な感想を聞ける。書き手にとっては嬉しいが、時には厳しい言葉にヒヤリとする。 印刷された以上、作品は作者の手を離れて読者の心に届く。届けばいいが、中々思うように届かない作品もある。 いや、届かない作品の方が多い。

作者の人生が個々違うと同時に、読み手の人生も個々に違うから同じ作品を読んだ感想も自ずと異なる。 作者が書きたかった事が読者に伝わるかどうかは、作者の技量も大きな要素である事は間違いない。 が、書く前に書きたい事が明確になっていたかどうかが、問われる事も多々ある。

と言う事で当然の事ながら今回も評価の別れた作品が複数あった。 特に「土鈴」「ある日のファビアン」についての評価が判れたのは土鈴その物への関心度やテーマについての読み手のとらえ方だろうか。

私自身の勝手な評価の一つとして、どんな内容であっても、二度目に読んでスムーズに作品世界に入っていける作品が良い。 更に人の本質をテーマにした作品やあるイメージ(雰囲気)を創れた作品が更に良いと思っている。

自分の事は棚に上げ、毎回の事なのだが自戒を込めて。

    以上、金田記

◆次回
 次回の読書会テーマは、
 アンブローズ・ビアス作「アウル・クリーク橋の一事件」
 作品は「つかのまの悪夢」ビアス傑作短篇集(上) 東京芸術社刊
 の中に掲載されています。
 日時;4月7日(土) 18時〜となります。

◆その他
 43号の原稿は締切ました。

(金田)


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