「文学横浜の会」

 文横だより

<10月号>

過去の「文横だより」

平成25年10月6日


消費税の増税が法令通り実施されるとの事、
増税だからめでたい目出度いとは言いたくない。
でも国の借金が1千兆円を超えていると聞けば複雑だ。

借金が5百兆円を超ええ、世界一の借金王だ、
と深刻な表情をした首相がいたのはそんなに昔ではない。
増税は実施したが国の借金はどうなるのか、それが重要だ。

尚も借金が増え続ければ、国は破たんに向かう。
さて、どうなるのだろう。
気になる。

           ★

文横だより2013年10月号を送ります。

◆出席者
 浅丘、遠藤、金田、河野、佐藤、篠田、山下

◆読書会テーマ
 「阿Q正伝」「藤野先生」魯迅、担当者(浅丘)
 10月5日(土)18時〜

魯迅(明治14〜昭和11);中国の小説家、翻訳家、思想家。本名は周樹人豫才。

「阿Q正伝」
 阿Qという近代中国の一庶民を主人公とした、他に例を見ない物語として注目を集めた。 毛沢東が支持して、中国の高校の教科書に取り上げられ、中国人によく知られている。 日本でも教材とされ。日中両国で支持された。世界にも翻訳されている。

「藤野先生」
 魯迅が、東北の医学校(現東北大医学部)で学んだ時の恩師、藤野先生の思い出を小説風に書かれている。 実直な先生というより、ある種の村風子然とした風格の先生である。 この作品を発表することで、藤野先生の消息が分かり、再会できればとの期待を込めて書いたようだが、 ついに、藤野先生との再会はなかったという、

<出席者感想>
阿Qが銃殺されるところ、不条理性を思わせる。
国民性の三千年の病理を愁いた作品。
中国大衆の無自覚性を鋭く突いた作品。
阿Q独自の「人生勝利法」の滑稽さ、面白さが興味深い、何でも自分に都合よく解釈して、勝利を叫ぶ。
阿Qに限らず、誰でも、多少は持っている普遍的にある性癖かもしれない。

藤野先生は、短編だが珠玉の名作、淡々と味わいのある作品。
阿Qと藤野先生の2作を比較すると、日中両国の国民性の比較がよく分る。

    以上、浅丘記

◆次回
 11月2日(土)18時〜
 読書会担当者は篠田さんとなりました。
 (テーマは「人間の運命」ショーロホフ、角川文庫、同表題の短編集の中の表題作)
 入手は図書館または新刊書店またはAMAZON等古書市場で。

◆その他
 ・三宮さんが退会、新開さんは休会となりました。
 ・12月の読書会担当者は山下さんです。
 ・45号の執筆予定者は福谷さん、遠藤さん、浅丘さん、堀さん、佐藤さん、篠田さん、山下さん、河野さん、そして金田です。
  既に送っている方で、電子媒体の更新は今週末まで可能です。

(金田)


[「文学横浜の会」]

禁、無断転載。著作権はすべて作者のものです。
(C) Copyright 2007 文学横浜