「文学横浜の会」
文横だより
<3月号>2014年 3月 3日 更新
雪国から見れば話題にもならない降雪量だが、
ほんのちょっとした気候変動によって、
地球上で自然を破壊し続ける人間に、
そんな事を想っていると、ここにきてウクライナ情勢がきな臭い。
人・国家など、自然の中では小さな存在なのに、
まだまだ温かくなったり、寒さが戻ったり、
何時までも同じ春であってほしいものだ。
★
文横だより2014年03月号を送ります。
◆出席者(敬称略)
◆読書会テーマ
(はじめに)
もし何かを言ってみたとしても、すぐに「それは違うよ」と否定されたり「それはヘーゲルによればさあ」
と知識を見せびらかすような発言が続いたりすると、人は心を閉じる。
自分の「生に対する態度」つまり「生き方の姿勢」とはその人の内側でありそれを他者に対して出すというのは、
ここが「安心できる場」でなければならない。
自己の生き方を振り返り、他者のあり方への感度を育てる、作品をつくる、享受する、批評する、
そういった「同人の本音で語り合う場」を持てば人間理解が深まり、勇気をもらい、これが前向きに生きる力となり、創作意欲が増す。
私は会社とテニスコートにはない「読書と創作の場」を強く求めた。
入会希望は内面に深く聞き、真摯なものであり、結果を残そうと強く思う。
しかし、今も、将来も、無神経な馬鹿な私の一言が人を傷つけることを恐れる。
最初から言っておきます、私の未熟をご指摘ください、そしてお許しください。
(どうしてこの本を選んだのか)
「デミアン」は同じ作者で同時期に書かれた精神世界、内面を書いた作品ですが、これには深く感動したことを覚えています。
「シッダルタ」は当時、4度、読んで何となく、意味がわかったように思いました。
今読んで面白いと思います。しかし、読書会のテーマとしては難解かも知れない。
申し訳ないことをしてしまったかも知れないと臨みました。
ところが意外にも評判が良かった。以下に、読書会での私がとらえた皆様の感想の一端です。
・ことばでは悟り、知恵は伝えられない。もっと若い時に読みたかった。
(終わりに)
・南ドイツからスイスを通り北イタリアまで「ヘルマンヘッセ号」という名の国際列車が走っている。
約50年前になくなったノーベル賞作家を顕彰してその縁の地を走る。
ヘッセの生涯は幸せ一途のものではなかった。結婚生活は破綻しナチスの支配する祖国ドイツからは売国奴呼ばわりされ、
亡命先のスイスで貧窮の日々をおくる。そうした中でこの作品は生み出された。
・わたしは死ぬまでに「ヘルマンヘッセ号」にのることに決めました。
強く求めればきっと乗れるはずです。
以上、杉田記
◆次回の予定;
◆その他
(金田)
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