「文学横浜の会」

 文横だより

<4月号>

過去の「文横だより」

2015年 4月 6日 更新


今年の桜、私のところでは、
開花宣言からすぐ満開となった。

桜の開花と共に、
今年は、外国人観光客のニュースを多く耳にする。

外国人観光客の増加は観光地には有難い事で、
国の経済にも好影響を与えるだろう。

中国人の「爆買い」が話題になり、
不動産への投資も積極的だそうだ。

中国人程ではないが、
昔、欧米から日本人のそうしたニュースを聞いた、
と思う。

月日の経つのは早い。

      ★

文横だより2015年4月号を送ります。

◆出席者(敬称略)
 浅丘、遠藤、河野、金田、佐藤ル、篠田、清水、杉田、山下

◆読書会
 4月4日(土)17時30分〜
 読書会テーマ:「たけくらべ」 樋口一葉 (著)

 担当(清水)

文語体で非常に読みにくかったというのが、殆どの皆さんに共通した感想だったと思います。
口語訳したものを読まれた方も多く、読み終えた感想としては以下の通りです。

・江戸下町の情緒が出ている。
・長文なのに歯切れがよい。七五調や体言止めが多く使用されているためだと思われる。
・生活感が出ており、髪型や着物などの風俗が目に浮かぶようだ。
・文章の美しさが天下一品。
・あと10年生きていたら文壇が変わったかもしれない。
・少女が大人になっていく微妙な時期がよく描かれており、精神的肉体的な男女差も描かれていて構図がわかりやすい。
・祭りの日の襲撃、信如の下駄の鼻緒が切れた場面、みどりがふせるようになった場面など、時代は変わっても思いはわかる。
・この年齢の女性を描いているのが今でも新鮮。
・美登利はかっこよすぎ。
・美登利の変化の原因として、初潮説と初店説の両方がある。
・一葉は遊女に対してどんな風に思っていたのだろうか。

担当者としては、確かに読みにくいことは確かなので申し訳なかったと思う一方、 これほど美しく子どもからおとなへの一歩を踏み出していく瞬間を描ききった作品はないと感じており、 こうした作品にじっくり取り組める場を与えていただいたことに深く感謝しています。

    以上、清水記

◆次回の予定; 担当は金田。
  日時;5月2日(土)17時30分〜
  テーマは「河明り」 (新潮文庫) 、岡本かの子(著)
  書店、AMAZON,「日本の古本屋」又は図書館等で…。

  新刊ではないかも知れません。
  「青空文庫」からダウンロードできますが、プリンター出力では枚数が多くなります。
  図書館(全集本中)等での閲覧をお奨めします。

◆その他
 (1)5月17日(日)に文学散歩の予定です。
   テーマ;森鴎外
   参考テキスト;「雁」
   詳細は後日連絡します。

 (2)6月以降の読書会担当は河野さん、浅田です。
  <6月の読書会テーマは決まり次第連絡します。>  

(金田)


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