「文学横浜の会」

 文横だより

<6月号>

過去の「文横だより」

2015年 6月10日 更新


梅雨入りが早いとか遅いとか、
寒暖の差が大きいとか
最近の気候はどうなっているだ、
とせっかちな人間は言う。

そんな差など自然界の中では、
取るに足らない些細な変化なのに。

梅雨入りだとか、空梅雨だとか、
そんなのは人間が勝手に言っているだけ、
と誰かが言っているよ。

      ★

文横だより2015年6月号を送ります。

◆出席者(敬称略)
 浅丘、遠藤、河野、金田、佐藤ル、篠田、清水、杉田、*藤村、*塚田/藤野

*藤村さん、塚田さんは今回見学に来られた方です。

◆読書会
 6月2日(土)17時30分〜  読書会テーマ:「蒲田行進曲」 、つかこうへい(著)

 担当(河野)

好評のうちに舞台で上演されをつづけた作品を小説化して直木賞、映画化されて大ヒット。 『蒲田行進曲』がエンターテイメントの一つの極みに位置づけられる作品であることは多くが認めるところだろう。

撮影所に屯する大部屋役者・ヤスと、スターさんである倉丘銀四郎。ヤスは〈大好きな銀ちゃん〉のためならと、 銀ちゃんの喜ぶ顔がみたくてと、命をタテに新撰組・池田屋の階段落ちで斬られる勤王の志士役を買って出る。 一方で、銀四郎の愛人であった落ち目の大女優の小夏を、お腹の赤ん坊ごと、引き受けるハメになる。

「自分をおとしめる第三者を捲き込んで燃え盛る、マゾヒステイックな愛の姿」が、観客を、読者を感動させずにはおかないのだろう。

 テーマ、設定、ストーリィ、小道具、文体、キャラクターと、どれをとっても、思想に裏付けられたエンターテイメント。

「映画は見たが、小説は初めて」という方が数人いたが、「映画とはちがう感動があった」という感想も多かった。 「関西でも、蒲田は知らなくても、蒲田行進曲は知られている」などなど、おおむね、参加者の読後感は好評であった。

    以上、河野記

◆次回の予定; 担当は浅田さん。
  日時;7月4日(土)17時30分〜
  テーマは「スタインベッグ短編集、新潮文庫、大久保康雄訳」より、
  1、菊 2、白いうずら 3、逃走 6、襲撃

  書店、AMAZON,「日本の古本屋」又は図書館等で…。

◆その他
 (1)8月は行いません。7月の次は9月となります。

 (2)9月以降の読書会担当は遠藤さん、山下さんです。

  9月の読書会テーマ(担当者は遠藤さん)は
  決まり次第連絡します。

 (3)47号の締め切りは9月末です。

(金田)


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