Augusta Camp 2002

2002.8.4 千葉マリンスタジアム
reporter is まき

今回のオーキャンはDVD(ビデオ)も出るし、BSでの放送も決まっているし、セットリストも公式にUPされているのでレポを書こうかどうしようかと悩みましたが、今までずっと書いているので、一個だけ欠けるのもA型として気持ち悪いので(笑)、やっぱり書きたいと思います。
今回の会場は、一箇所のみ、しかもスタジアムということで、自然の中で大好きな音楽が聴けるオーキャンが好きな私としては少し不満もありましたが、やはり、すでに最近の私の夏の風物詩と化しているので(笑)、行く事にしました。

会場の千葉マリンスタジオは入場すると、アリーナ席には緑のウレタンのようなものが敷いてあり、ステージが正面(メイン)に1個と両隣に(サブ)2個、計3個ありました。もちろん、ステージより後ろには(スタンドにも)人は入れていないので、思ったよりも、こじんまりと感じました。スクリーンも左右にあったし。…といっても、パンフや食料を買い込んでいて、オープニングに間に合わなかったんだけど(笑)。

入ると、すでに杏子さんが歌っていました。
What a Wonderful World
Rollin' and Tumblin
だそうですが、多分、最初の一曲はまるまる聞けていないと思います。白のブーツを履いて、白の巻きスカートの杏子さんはやっぱりかっこよかったです。
“阿佐ヶ谷北 3:00a.m
“人魚姫”
KISSと嘘”
“迷路の街”
Miss Nancy Boy
の計7曲を演奏したのですが、残念ながら私が知っていたのは最後の“Miss〜”のみ…。
ちょっとマニアックな選曲?もうちょっとわかりやすい選曲にして欲しかったかなぁ。“人魚姫”を歌う前に、本当の“人魚姫”のおとぎばなしをしていました。そして、フリンジのついたレース(っぽかった)のストールを小道具に踊りながら歌う杏子さんは、むちゃくちゃキレイで、まるで、ミュージカルを見ているかのような感じがしました。バックバンドに貴族のような格好をした人がいて、どっかで見たなぁ、と思っていると、一風堂の土屋さんでした。今回はライオンメリィさんも間宮さんも出てきませんでした。

杏子さんがステージから去った後、スクリーンにDJブースが映し出され、男性DJが。(後でわかりましたが、FM802の人気DJさんだったようです)
そして、杏子さんのライブ情報などを言っている間に、向かって右側のサブステージで、準備が整ったよう。サンプリングサンのステージです。
“ヒューリ”
“クラムボン”
nocturn
もちろん、私にとっては初だったのですが、まぁ、いい感じでした。ちょっと曲調がCOILに似ているように感じました。

そして、DJブースにはDJ+杏子さんが映り、MCその間にメインステージの準備ができており(今回は、つなぎをこうやってDJで繋ぎ、メイン→サブ→メイン→サブとステージを変えていたので、前の人がやっている間にセットチェンジしていました)、待ち時間がないというMEET形式で、退屈しませんでした。メインステージ…ということで、メジャー組。

予想通り、まさやんの登場です。
まさやんは、今日は黄緑のシャツに膝丈くらいのパンツ、頭にはタオルを巻き、サングラスで登場。珍しくニューバランスを履いていました。会場も、一気に総立ち!やはり、まさやんファンが多いんだなぁと改めて思いました。
前奏が始まり“琥珀色の向かい風”が始まるのかと思いきや、“
Fast Car”。上ノ国でも演奏したというカバー曲です。それにしても、曲の感じというかギターのメロディーライン似てたよなぁ。
そして、ハープから始まり、やはり、これは…聴き慣れた(笑)、“心拍数”。野外でのこの曲はまた格別なので、また違った印象になるかも、と思っていたのですが、いかんせん、まだまだ明るい(笑)。曇りだったとはいえ、4時ちょっとすぎに、明るいうちに聞く“心拍数”はちょっと、いただけませんでした(笑)。陽が落ちてから聴きたかった…。でも、まさやんの言うように、この曲でその日の自分のコンディションがわかるというならば、決してこの日のコンディションは悪くないように思えました。大サビからの所もよく声が出ていたし。でも、スタジアムの構造上、アリーナはどうしても音が戻ってきて、2重に聞こえるというか、変な感じなので、バラードはちょっと辛かったかな。
そして、“ドミノ”が始まるのかと思いきや“ステレオ”。その後が“苦悩のマタニティー”。
domino Round”に行っていない私には初マタニティー(のハズ)。これが、かっこイイんだわ〜。これがまさやんにとって初エレキの曲だったんだよね。デビューしたての頃、社長がまさやんのエレキの下手さに怒り“もうあいつにエレキは人前で弾かせない”というような事を言ったこともあると聞きましたが、もう、そんなことはちっとも思わないでしょう(笑)。これはぜひ、DVDに入れて欲しい!そして、MC。まさやんが急に
“愛します”
と言いだして、会場中がびっくりして、驚いた…なんて一幕もあり、(その後、すぐに“でも、調子にのらないでください”と言ってましたが(笑))、私は、それを聞いて、つい“ほんまかぁ〜(笑)!?”と疑ってしまいました(笑)。
そして“昼休み”。これはTTTアレンジと特に変化なかったように思います。
そして“
Fat Mama”。一気に会場も盛り上がりました。もちろん私も(笑)。タカさんの洗練されたキレのあるドラムのこの曲よりも、やっぱり、私は、この曲はドタドタしたゲンタドラムが好きだ!と再確認しました。ゲンタドラムの方が、いい意味で泥臭い感じで個性的。そして、この曲では、その個性が思いきり引き出されている、誰にも真似できないドラムで、人間的で好きなんです。まぁ、異論が多いのはわかっていますが(笑)、人の好みは好き好きなので。
そして、“審判の日”。会場も一緒にコーラスし、むちゃくちゃ盛りあがり、これで終わりかな?と思いましたが、まだ、ありました。
根無し草ラプソディ”。TTTではミスペラーズでちょっとしか聴けなかったので、イントロ聴いただけで、むちゃくちゃ嬉しかった!サビまでは、すっごく楽しいのに、サビになったら、明るい曲調とは関係なく、なぜか物悲しくなってしまいます。
“♪未来はきっと選べるけど 明日はまだ選べないから”
という所は、今の私には本当にグッときて、涙がでそうでした。途中“♪笑っている”のところを、キタローさんやゲンタさんに回したりして、まさやんは本当に楽しそうなすごくイイ顔で歌っており、そんなまさやんを見ていると“あぁ、理屈なしに、やっぱり好き(ハート(笑))!”と思いました。

まさやんが退場したら、たくさんの人が移動し、やりぬくい環境の中、杏子さんのとDJのMCが終り、右側のサブステージで、スキマスイッチの登場です。
“ビュー”
“小さな手”
“さみしくとも明日をまつ”
“君のはなし”
を演奏しました。かなり不利な状況下だったと思うのですが、予想以上によかったです。アフロのエレピとギターの2人組みなのですが、声がきれいで、なかなかよかった。サンプリングサンよりも好きかも。そして、DJ+杏子さんでMC。“秘蔵写真があります”と言って、オーキャンのパンフ撮影の時に撮ったと思われるオフショットの写真を何枚か見せながら喋ってました。会報にあった、まさやんが紙の花を頭に乗せた写真もあったり、ギターをたくさん飾っていた、立派な新オーガスタビルの社長室、いい写真だなと思ったのが、杏子さんとちとせちゃんが笑いあってて、間にシカオちゃんが割って入っている写真(笑)。とっても自然な表情で楽しそうで、いい写真でした。

そして、今度はメインステージの準備が整い、陽もイイ感じに暮れてきたステージに現れたのはちとせちゃんでした。ピンクの民族衣装っぽい衣装に、足は裸足。去年、防府のステージで見た時にはまだデビューの前だった彼女は、たった1年で新人でミリオン(に届くであろう)歌手に成長しました。でも、歌い出した途端、本当に堂々たるもので、その歌声は力強く、素晴らしく、やはり歌うために生まれてきたんだなという感想は1年前と変わりませんでした。
始めに“サンゴ十五夜”を歌いました…が、実はアルバム“ハイヌミカゼ”の雰囲気がいまひとつに感じていた私にとって、やはりいまひとつでした。
赤盤・青盤、特に“コトノハ”のアルバムの方が捨て曲がなくて、断然好きで、“ハイヌミカゼ”はイイ曲もあるけど、全体を通してはどうも弱いというか…。“コトノハ”のようにずっと聴き続けられるアルバムではないなと思っていたもので。
でも、やはり、この声の存在感、圧倒感、変わらずすごかったです。
そして、軽めのイントロで始まった“ワダツミの木”。売れに売れまくった一曲。私の職場のおばさま達にも大人気の曲だったのですが、初の“ワダツミ”に感動しました。特にサビの所。バックがCDと違いむちゃくちゃシンプルだったので、ちとせちゃんの伸びやかな声が際立っていました。
そして“幻の月”“心神雷火”と続き、ちとせちゃんが
“お兄さんを呼びたいと思います。いつも、お酒ばっかり飲んでいるお兄ちゃんです(笑)”
との紹介に、まさやん登場。そっとちとせちゃんの肩に手を置いて“酒ばっかり飲んでる…とかいう紹介はやめなさい”と言っていました(笑)。
そして、まさやんがギターを持ち“ひかる・かいがら”。軽部さんも絶賛のこの曲(笑)、私も、まさやんが作ったということを抜きにしても好きな曲なのですが、やはり、生で聴くとさらにいい曲でした。
そして、まさやんが退場し、ライオンメリィさんのアコーディオンが鳴り、“君ヲ想フ”。個人的には“ワダツミ”よりも気に入ってる曲なのですが、この曲が聴けてよかった!と思った一曲でした。ドラマティックな感じがするんですよね、この曲。ちょうど暗くなりつつある時間で、(夕焼けでも見えればさらによかったのでしょうが)とてもよかったです。
そして“ハイヌミカゼ”。ちとせちゃんの高音のすごさが際立っていた一曲でした。やはりその歌唱力には圧倒され、去年と同じく身じろぎ一つできませんでした。

そして、再びDJタイムでしたが、今回は杏子さんに加えまさやんもMCに登場。野狐禅のことを話していました。まさやんは“もうね、歌詞がいいですよ。抱かれてもいい!と思いました(笑)”というようなことを言っていたような…。右側のサブステージで、紹介され、野狐禅の登場。
酒と泪と・・・”を熱唱。でも、ピストルのタオルがあまりに目深に巻きすぎていて、目の途中まできており、それが気になってしょうがなくて、この曲はあまり印象にない(笑)。
そして、すでにお馴染みになりつつある“少年花火”。去年は客入れの間に前座として歌っており(オーガスタ所属でもなかった)野狐禅が、今年は、オーガスタのメンバーとして堂々と本編で歌っていました。
そして“自殺志願者が線路に飛び込むスピード”。これは、かなりの人が聞き入っていたと思います。会場もいい具合に暗くなっていたり、客の腰が据わってきたのもあるとは思いますが、正直、スキマスイッチやサンプリングサンより、聴いているお客さんが多いように思いました。声援もけっこう飛んでいたし。その声援を受け“なんか、カリスマみたいだな(笑)”と喜んでましたけど(笑)。MCで、ピストルが“千葉県千葉市曽我中学卒業ですー!”というような事を言っていました。てっきり北海道かと思っていた…。
そして、最後に“拝啓、濱埜君”。これはキましたね。泣きそうになりました。濱埜君というのはピストルの相方のキーボードの人なのですが(パンフを見ると、ピストルはキャイーンのウドちゃん並みに相方が好きみたいです(笑))、“♪何もつかめなかった手で固い握手をしよう〜”(だったと思います)の歌詞にはホロリときそうでした。若くガムシャラな姿で、ガムシャラに歌うこの曲は、ストーレートすぎるくらいまっすぐ心に響いてきました。そして、DJブースでは杏子さん・まさやんに加え、今度はちとせちゃんも登場。

残すはやっぱり、スガ シカオです!
会場が真っ暗な中、シカオちゃんの声だけ響きます“♪涙の色はきっと〜”…おぉ、いきなり“ アシンメトリー”ですか。やっぱり、ファミリーシュガーは豪勢なバンドですよね。(今回はゆうこさんはいなくて女性コーラスは1人でしたが)今までの音がどれもシンプルだっただけに、急に音の幅が広がったように感じました。そして、シカオちゃんの声が太いとまではいかないけど、しっかりキレイな声になっていたのに驚きました。うまくは感じましたが、あのザラツキ感が好きだったので、なんとも…。
そして“
夜明けまえ”。そして“ サービスクーポン”!!!こりゃ〜貴重だわ。もちろん初のこの曲はすっごくよかったです!
そして、シカオちゃんが“この曲はデビューアルバムに入っているんですが、歌詞の意味を改めて考えたりします”(というような)話しをし、“弾き語りでやります”と言って“
黄金の月”。暗い中、アコースティックで(途中伴奏は軽く入りましたが)聴くこの曲は、とても素晴らしく、私も改めて歌詞をじっくり聴いて、本当にいい曲だな、と思いました。
“♪ぼくの情熱はいまや流したはずの涙より冷たくなってしまった”
なんて歌詞はシカオちゃんでないと書けないでしょう。
そして森さんのキーボードが素晴らしかった“
青空”としっとり系の曲が続き、MC。CMの話しに触れ、
“今、僕はビールのCMに出ていて、お友達に生絞りをすすめよう!というのをやっているんだけど、次のお友達は誰がいいかと言うので、冗談で”オーガスタキャンプに来てくれた皆がいいな“と言ったら、本当に来ちゃいまして(笑)、これ、CM用のカメラなんですけど…(ステージ上にカメラマンがいました)皆、いいですかー”
というような流れになり、シカオちゃんが生絞りをあけ、会場に
“みんな〜生絞り飲んでますか〜”
で会場にカメラが…というような撮影が行われました。一回きりだったんだけど大丈夫なんでしょうか(笑)?終った後、シカオちゃんは“みんな、自慢していいよ〜、俺、CMでてんだよ。有名ミュージシャンに依頼されちゃってさ〜って(笑)”と、言ったりしていましたが、本当に流れるのかなぁ。
次は“ 正義の味方”。やっぱり、こうでなきゃ!会場も一気に盛りあがっていくのがわかりました。その勢いのまま“ このところちょっと”。私もむちゃくちゃ楽しくて、踊りまくってました、ハイ(笑)。
そして、“
ストーリー”。気がついたら、頭振ってました、ハイ(笑)。はっきり言って、この辺は記憶ぶっ飛んでます、すみません(笑)。もうとにかくむちゃくちゃ楽しいままシカオちゃんは終了。

次は楽しみにしていたセッションです。
まずはファミシュガ&シカオちゃん&シスター4人(杏子さん・ちとせちゃん・まさやん・ファミシュガの女性コーラス。でも曲が終ってサングラスを取るまでは誰かよくわからなかった)が登場。
シカオちゃんの“もう一曲やっていいですかー!?”の声に大声援があがり、始まったのが“
イジメテミタイ ”!!!!!!
これは、もう〜〜〜、むちゃくちゃ嬉しかったです!!!
始まる前にゆみちゃんに“今日はとにかくイジメテミタイが聴きたい!”と言っていたくらい聴きたかったので、イントロが始まった時点で大興奮!
シカオちゃんの声がやっぱりでていなかったのはまぁ、あれなんですが(笑)、とにかくやってくれてよかったです。この曲が好きというのはちょっとはばかられますが(笑)、楽曲としても、むっちゃかっこいい一曲だと思っているんですよ。会場もすごく盛りあがっていました。
シカオちゃんが“♪こんなやり方がいいんでしょう?”とふった後、シスターまさやんが“♪そんなこと言えるわけないじゃない”。ちょっと裏声で(笑)。
後のMCで、杏子さんが
“ヤマを騙しました(笑)!本当は”♪そんなこと〜“の所は4人でやる予定だったんだけど、急遽、本番前に、皆で、黙ってようということになって(笑)”
と言ったらまさやんも“気持ち悪いわ!”と言っていたら、シカオちゃんが“気持ち悪いのは俺だよ!すっげぇ色っぽくふってんのにさぁ(笑)!”というようなMCがあり、“
星のかけらを探しにいこう”。この曲は今回はちとせちゃんがメインボーカルでした。が、この曲は杏子さんにあっているというか、ちとせちゃん向きの曲ではないように感じました。杏子さんはハモリのみでした。
そして“
パンを焼く”。武道館の音源を、何回も聴き直し、鳥肌がたつくらい素晴らしい!と思っていたので、このメンバーで再び生で聴けるのは本当に嬉しかった。森さんのキーボードが相変わらずかっこよくて、聴きなれたはずの“パン”がまったく別物になってしまっています。あと、タカさんのドラムね。ゲンタさんのドラム(まさやんの出番)と間を置かずに聴いたので、思いっきりドラムの違いがわかりました。ドラムの叩き方って、本当に人によって違うんだなぁ、と再確認。“パン”については沼澤ドラム、推させていただきます。…というより、ファミシュガバージョン、むちゃくちゃいです!!!
そして杏子さんが“このオーキャンのために作りました”と言いオールメンバーがステージに集まり“
10Years After”。ライブ会場も盛り上がり、皆で手拍子をし、最後には出演者が会場の端まで来てくれたり、メンバー紹介をしたり(紹介の最後に、まさやんが“そして、オフィスオーガスタ社長〜森川欣信〜ありがとう〜”と言うという気遣いもあり)楽し〜いムードで曲は終りました。
そして、恒例の花火。ステージでは杏子さんとまさやんが肩を組みあって、花火を眺めていました。花火はステージの後ろでどんどん上がりました。ここ4年間は私はオーキャン以外でまともに花火を見ていません。私の中ではオーキャンの花火はライブの終りを告げるものでもあり、夏の終りを告げるものでもあります。たくさん上がる花火を見ながら、なんとも言えない寂しさに襲われました。

去年は何かとトラブル続きのオーキャンだったので、今年は開催自体危ないかもな、と思っていたのですが、一箇所とはいえ、開催してもらえた事にはやはり感謝の気持ちでいっぱいです。遠くてもやっぱり行って楽しかったし、素晴らしいライブでした。
オーガスタもあれよあれよという間に所属アーティストも大所帯になってきて、人気アーティストも多くなり、こういうライブは物理的に難しいとは思いますが、今後も、こういう滅多にない、楽しいライブをどういう形であれ続けてもらえると、ファンとしては嬉しい限り。

次年度、どこかの会場で、またあのメンバーの熱く楽しいライブが経験できますように!