富士山が世界遺産に・・という事で静岡や山梨では、頻繁に富士山の特集をしています。
先日は、各所に用意してある「トイレ」について、気になる話をされていました。

富士山は高地になるので、し尿の処理など平地に比べるととても大変で手間がかかるそうです。

トイレの使用方法も使用した紙は別箱に入れる等使用方法が違うそうです。使用料として
100円から200円程度掛かります
。この料金でし尿の処理などをしているそうですが、実際問題
すべての方が支払っていないので、処理料としては全然足りないという事でした。

富士山に登山する方が増えてもトイレ等施設は増設予定がありません。人が増えて、使用料を
支払って頂けない方が増えてしまうと、トイレ自体を閉鎖するしかない可能性も出るそうです。

「トイレは無料で使えて当たり前」なのは平地だけです。トイレが閉鎖してしまって困るのは
登山者です。どうか利用方法を守ってトイレは有料という事も理解したうえで登山を楽しんで
貰えたら・・・と思います。

富士山を世界遺産登録する為に、静岡県民も山梨県民も綺麗にしようと何年間も、ボランティアさん
達と共に努力してきました。我が家の子供達も学校で2年間ガイドの方をお招きし富士山について学び、
どうすれば綺麗に維持出来るのか?考えてきました。

せっかく世界遺産に登録されるのですから、どうか皆さんで富士山を綺麗に維持して頂き、日本一の
富士山を皆さんで守って下さる事にご協力して頂けたら、とても嬉しいです。

富士山を登山するには、4つのルートがあります。各ルートについて簡単に説明します。


  @吉田ルート
    吉田ルートは4つのルートのうちで一番登山者数が多い人気のルートです。
    首都圏からのアクセスの良さや山小屋が多くある、登山道が整備されている
    など、ゆっくりと休憩しながら登れるので人気のようです。

    注意したいのは、登山者数が多いとあって、登山中に渋滞します。ムリに抜かし
    たりせず(落石が起こる危険あり)、流れに沿って登ります。その為ペースが
    乱れやすいです。又、下山道は、トイレの数が少ないので注意して下さい。


  A富士宮ルート(当キャンプ場ではこのルートをおススメしています)
     富士宮ルートは2番目に登山者数が多いルートです。何より登山スタートと
     なる5合目の標高が4ルートのうちで一番高いので最短で登頂出来ます。
     日本最高峰と言われる剣ヶ峰までは、富士宮ルートが一番近いと言うのも
     人気の一つかと思います。

     注意したいのは、富士宮ルートは登山道と下山道が一緒の道になります。
     その為人とすれ違う事が多いので、落石など起こさない様に気を付ける
     必要があります。特に八合目から頂上までは登山道が狭いので注意が
     必要です。
     又、スタートの標高が高いので高山病対策として1時間程五合目で過ごし
     て体を慣らしてから登山をスタートした方のが良いかと思います。又傾斜が
     やや急なので、ゆっくりとしたペースで登るのも高山病対策の1つです。


  B須走ルート
     須走ルートは唯一、樹木や高山植物などを楽しみながら登頂を目指せる
     緑の多いルートです。又七合目までは岩盤や岩が少ないので、登りやすく
     六合目まで樹林帯を鑑賞しながら登ります。登山道が真東にあるので
     ご来光が見れるのも良いですね。 
     下山道は砂走りが出来て、一直線に下れるので快適です。(※1)

     注意したいのは、登山道、下山道ともに「吉田ルート」と重なる箇所があり、
     突然混み始めます。ご来光の時間帯でも山頂でなくてもご来光は拝める
     ので、慌てずに、手や足の置き場を確保して慎重に登る事をおススメします。
     又、下山道は吉田ルートとの分岐点の標識を見過ごしてしまう(疲れや人が
     多く見えなかった等で)ので特に分岐点は注意しましょう。    
     又、下山道にある砂走りでは、たまに岩盤があるので特にスピードの出しすぎ
     には要注意!!小股でかかとから着地するように走ります。砂走りのあと40分
     程まだ歩きます。体力を使いすぎない様に注意しましょう。

   (※1)砂走り対策・・・砂ほこりがスゴイです。タオルで鼻と口を覆う等対策が必要
                 です。我が家の子供達は学校行事で砂走りをしましたが、目は
                 ゴーグル、口と鼻はマスクの上にタオルをして帽子をかぶり
                 靴の上からビニール袋と長めの靴下を履いて下山しました。


   C御殿場ルート
     御殿場ルートは、五合目の標高が一番低く登山距離が一番長いルートです。
     遮るものが何もないので山頂までの見通しが良く豪快な景色を堪能出来ます。
     御殿場ルートでは唯一宝永山が見れます。(※2)巨大な火口は一見の価値あり。
     下山道は大砂走りがあり一気に下れるのが楽しいです。又登山数が少ないので
     込み合う事がないのもありがたいですね。

     注意したいのは、日差しを遮る物がないので、日焼け対策はしっかりとしましょう。
     五合目の標高が低いので、日帰りはおススメしません。1泊2日の余裕をもった
     計画をしましょう。又、山小屋が少ないので、水や食料など準備を忘れないように
     気を付けましょう。七合目以降にある大砂走りは、足首が埋まる程の火山灰です。
     1歩で2〜3m進むほどスピードが出るので、天候が悪い(雨や霧)場合はロープ
     の位置を把握して下りるようにしましょう。



   (※2)番外編!プリンスルート(宝永山歩道)

      ★富士宮五合目→富士宮六合目→宝永遊歩道→宝永山→御殿場下り六合
        →御殿場口山頂→御殿場口新五合目

       2008年に皇太子様が登った後、御殿場市が整備をして注目が集まった。富士宮
       ルートと御殿場ルートを宝永山経由で結ぶルートです。
       皇太子様が通られたのと同じルートをたどれます。又宝永火口の圧倒的な
       スケールの景色を堪能できます。

       注意したい事は宝永火口から御殿場ルート頂上まではかなり距離があり体力
       が必要です。
        
         ☆富士宮ルートで登り、御殿場ルートで下山(大砂走りも堪能できる)
          がおすすめ。御殿場口新五合目から水ヶ塚公園まで登山バス
          (料金:500円)で戻れますのでご安心を。



世界文化遺産登録に・・・

山小屋を利用する場合

     富士山の山小屋は原則事前予約が必要です。ネットで予約出来る山小屋もありますが、
     基本は電話で予約になります。お盆やシーズン中の週末は2〜3か月前から予約が必要です。
     
     到着したら受付をして荷物を置きに行きます。宿泊料金は先払いです。基本山小屋は大部屋
     で男女混合。到着した順番に振り分けられるので、気を付けましょう。

       ※山小屋は宿泊するだけでなく、登山途中で少なくなった飲料水や軽食等購入も出来ます。
         暖かい食べ物もある(カップめん等)ので、寒い場合には購入を。
         売店の商品の金額はふもとより割高です。(例:お湯付きカップヌードル600円)

     食事が出るが、交代制になっているので食べ終わったら長居せずに席を立ちましょう。
     メニューは山小屋により違いがありますが、高地での食べ物は貴重です。なるべく残さない
     様に食べましょう。
  
     大部屋で他人と就寝は慣れないと寝られない事も多いそうです。アイマスク(タオルで代用
     も出来る)や耳栓など各自で快眠出来る準備が必要かもしれませんね。

     お風呂やシャワーなどはありません。汗を拭きたい場合はウェットティッシュを持参すると
     良いでしょう。又就寝時は登山したままで寝る事が多いそうです。(一応簡易な更衣室が
     ある山小屋もあるそうですので、どうしても着替えたい場合はありがたいですね)


※山小屋は色々なお客様が利用されます。就寝中に山小屋に入る場合は静かにしたり、明かりを
  照らさない様に注意したりとお互い配慮し合う事がとても大事です。「自分だけ良ければいい」
  と言う事がないようにしたいですね。

    

日本のてっぺん!富士山に登ろう!!

 ※せっかく登り始めた富士山。頑張って頂上まで行きたい気持ちはとても良く分かり
  ますが、自分の意志とは関係なくなってしまうのが「高山病」。なってしまった時は体調管理を
  第一に考えて休息を取ながらゆっくりと登山下さいね。ムリは事故やケガの元にもなります。
  どうしても登山が難しい場合は、引き返す勇気も必要。どうか無理せず楽しんで登山して
  下さいね。
 身に着ける物  帽子
   アンダーウェア・Tシャツ
   長袖シャツ
   防寒着(ダウンジャケット・フリース等)
   レインウェア(上下)
   トレッキングパンツ
   手袋
   登山用靴下
   登山靴
   着替え
 あると便利な物 サングラス 
   サポートタイツ
   フットスパッツ(靴の上からかぶせて使用)
   ネックウォーマー
 行動に必要な物  ザック
   ザックカバー(雨用カバー)
   地図
   ヘッドランプ
   予備電池(ヘッドランプ用やカメラ用バッテリーなど)
   腕時計
   行動食(エネルギー補給食品)
   飲料水(1リットル程度)
 あると便利な物 ストック 
 便利アイテム タオル・ハンカチ(マフラーや包帯の代用としても) 
   トイレットペーパー
   ごみ袋(ごみは各自で持ち帰るのがマナー)
 あると便利な物 ウェットティッシュ 
   100円玉(10枚以上)※トイレは有料
   小銭入れ(トイレ用とは別に用意すると便利)
   水筒(温かい飲み物)
   カメラ(水濡れ対策を忘れずに)
 非常時に役立つ物 薬・救急用品(痛み止め・頭痛薬・絆創膏等) 
   非常食(もしもの時に備えて。チョコなど)
   保険証
   ホイッスル
   携帯電話(必要時まで電源は切る)

必須アイテム(ピンク色は必須、白色は便利な物)

いよいよ富士山が世界文化遺産に登録されるという事で、これから富士山に登頂して
見たいという方が増えるのでは?と思い、簡単なルートの説明等をUPさせて頂こうと
こんなページを作ってみました。
参考本を見ながら簡単にまとめました。参考程度にご覧下さい。
(参考本:GAKKEN社「富士山攻略ガイド2013」)


マイカーで登山に来るという場合

   マイカーで通常5合目まで行く事が出来るのがとても便利な富士登山ですが、夏の繁忙期
   には渋滞緩和の為、マイカーでは2合目までしか行けません。(マイカー規制)
    
    2合目から5合目までは、シャトルバスやタクシーしか走行出来ません。(有料)又マイカーを
    2合目に置く場合も駐車料金が掛かります。

    マイカー規制はその年で期間が異なります。当キャンプ場のHPでも紹介しますが、登山する
    場合は、各自で調べてみて下さいね。

持ち物について

    登山初心者用に、参考本に持ち物一覧表があったので、そのまま記載して
    みます。
    あとは、個人的に必要な物があれば追加を、不必要なものは省いて自分
    オリジナルの持ち物チェック表を作成して下さいね。