中学校から肢体不自由養護学校へ移って
毎日見るもの聞くもの全てが「初めて」で
わからずオタオタしていた私の体験をちょこっとお話します。

用語がわからない!!
業界の人にはわかるのでしょうが・・・
まず仰天したのがアルファベットの略称
PT、OT、ST、PCW、SRC、OX、JW−1、
それからエンシュア、スルーソフト、ムースアップ・・・これは一体なんのこと??

しかも私は英語科だというのに英文字の略称がわからない・・・(恥)

ちなみにPT=理学療法士、OT=作業療法士、ST=言語聴覚士、
PCW・SRCは歩行補助装置の名称(キャスターがついたバーで、立位の取れる子が歩行訓練に使います。
SRCは自転車のサドルのようなものがついていてそこに座って車を動かします。
OXはマルバツでなく、オーエックスで、車イスのメーカー。
手こぎのスポーツ対応の車イスがメジャー。
JW−1はYAMAHAの代表的な電動車イス。
うちの学校ではYAMAHAとSUZUKIの電動がメジャーです。
エンシュアは注入に使う栄養液、スルーソフト・ムースアップはともに増粘剤。
水物はむせてしまう子のために
とろみをつけるための粉です。
その場で入れて混ぜるととろみがつくのです。
飲み物や流動食にとろみをつけるというのも知らなかったのでビックリしました。

言葉を縮める・・・
ジカツ、キセツ、タイコー・・・

なんのことやらさっぱりわかりません。

自活って言ったら自分でお金を稼いで暮らすことよねー、普通・・・?

当然「自活」は「自立活動」のこと。
ちょっと前までは同じことを「養護・訓練」と言っていました。

「きせつ」は「気切」で、「気管切開」のこと。
のどに穴が開いていてカニューレという管の入っている子がいます。
体に穴が開いているというのが痛々しくて最初は正視できませんでした。
今では呼吸をすることが生きるための最も根源的な部分と納得でき、
当たり前のことと見られるようになりましたが・・・

「たいこー」は体交、「体位交換」つまり「寝返り」のことです。
自力で寝返りできないとどうなるか?
いわゆる「床擦れ」「褥そう」が出来てしまうのです。
2〜3時間に1回は必ず「たいこー」が必要です。

連絡帳。
これは一般の中学校では一番馴染みのないものでしょう。

保護者が毎日、お子さんの様子や連絡事項
「リハセン(ほら出た縮んでいる言葉。リハビリテーションセンターですね。)
でPTのため〜時早退」・・・などを事細かにノートに記し、
担当職員も「今日〜をしました。
〜ちゃんは***の活動の時に・・・」など細かく書いて毎日やりとりします。
私は自分の子供が保育園児ですから
「あっ保育園の連絡帳みたい」と思い、
あまり抵抗感はありませんでしたが、
書くのが苦手な人はつらいかも・・・
また、4月当初はどのタイミングで連絡帳を書けばいいのかわからず、
ポストイットにメモ書きして帰りの会の時に慌てて貼ったりしていました。
今では要領を飲み込み、まあまあ過不足なく、時間内に書けるようになったと思います。