初級室

デスカード

改訂:2001/10/27
 
□シグナル
□捨て方
   □練習問題
 

 
リードされたスーツにフォローできない時、
切札以外のスーツのカードをプレイすることをデスカードといいます。
捨て方にも、ルールがあります。
ここでは、デスカードによるシグナルと捨て方を覚えましょう。


■ シグナル

デスカードしたスートの情報をパートナーに伝えることができます。

低いデスカード  =このスートはデスカレッジ。
高いデスカード =このスートはエンカレッジ。
ハイ・ロー =このスーツを続けてほしい。

エンカレッジのスーツで高いカードをデスカードできないときは、
他のスーツでローカードをデスカードする。

例えば、
(A) K943
KQ4
862
K62
  4S/S。OL は Kです。Q、Jと続け、Eは3回目に、 10をデスカードします。
これで、Wはハートに切り替え、EはAでとります。これで1ダウンです。
82
J82
AKQJ3
J104
    -
A109753
92
98732
     

(B) J1042
J54
Q62
AKQ
  3NT/S。OL は 6です。Eは10をデスカードしたいのですが、もったいないでしょう。
そこで、Wは 5をデスカードします。
デクレアラーは8でかちますが、ウイナーは8トリックしかありません。そこで、Kをリードしてきますが、WはAでとり、パートナーのシグナルに従い、ハートをリードします。これで、1ダウンします。
A97653
832
103
43
    -
AKQ10
9875
108762
  KQ8
976
AKJ4
J95
 


■ カードの捨て方

原則は、ウイナーのあるスーツを残すことです。

□ NTでは、パートナーのスーツを残しておく

NTコントラクトで、自分にリードするチャンスがあるときは、パートナーのスーツのカードは最低1枚は残しておきましょう。

例えば、
(A) AQJ93
J76
86
Q95
 

3NT/S。OLは4です。Kで勝ったので、7を返します。SからJが出ますが、Qが残るので、ダッキングします。Sはクラブで走りますが、ウイナーは8個しかありません。
Eはクラブの3トリック目からデスカードしなければなりません。7 、5、3とデスカードし、2を残しておきます。

4     K1075
Q543
K72
72
  64
A102
QJ5
AKJ104
 

□ オポーネントと同じ長さを確保せよ

英語では「KEEP LENGTH WITH DUMMY]といいます。デクレアラーがスートをビッドしている時も同様です。
オポーネントがエスタブリッシュする可能性のあるスートはデスカードしてはいけません。

例えば、
(A) AKQ4  

Eがデスカードする時に、ハートを捨てると、ダミーの4がエスタブリッシュします。
従って、他のスートからデスカードしなければなりません。

J83   W   E   10762
  95  

(B) AQ64
764
73
KQJ10
  3NT/S。OLは Kです。デクレアラーの立場でウイナーを数えてみると、8トリックで、1トリック不足です。1トリックを生み出す方法はダイヤモンドのフィネスかスペードのエスタブリッシュです。
Sはハートを2回目にとり、クラブを走ります。Eは4回目にデスカードしなければなりませんが、このハンドでは、ダミーのスペードが強力なので、スペードは4枚確保して、5をデスカードします。
J9
KQJ1053
A82
82
    10752
92
J1095
763
  K83
A8
KQ64
A954
 

(C) AQ93
KQ4
9643
108
  Sが1でオープンし、コントラクトは3NT(/S)になりました。
OLは2です。EはKをプレイし、8を返して、ダイヤモンドで4トリックとりました。Eは2枚デスカードするのですが、J10があるので、1トリックとれる可能性が大きいので、クラブをデスカードします。
10762
6
AQ102
K654
    85
J1053
K8
QJ932
  KJ4
A9872
J75
A7
 

□ チップ

○ 絵札の保護
絵札の保護等のため必要なスポット・カードの枚数は、A、K、Qは2枚、Jは3枚。

例えば、
(A) A974   ダミーにAがあるから、スポットカードは1枚あればよいが、このようなこともあるので、余裕があれば2枚確保したい。
QJ   W   E   K83
  10652  

(B) K74   Aだから、スポットカードはいらないように思うが、こんなケースもあるので、スポット・カードは確保した方がよい。
J92   W   E   A83
  Q1065  

○ シーケンスから捨てるときは、トップから
アナーをデスカードするときは、完全シーケンスの場合に限り、かつ、トップカードからデスカードする。

例えば、Qをデスカードすれば、QJ10からのデスカードで、Kはないことを示す。


■ 練習問題

問題1 3NT/S。OL=3。 ANS
  863
Q94
KJ1064
86
  10をだし、Sは Aでとり、Qをリードしてきました。続いて、ローをダミーのKでとり、Jをリードしてきました。Eはどのカードをデスカードしますか。
3     AQ94
107532
93
104
           


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