Competitive Bidding

1998年から、米国のNTCから "How To Play Bridge" シリーズが出版されています。

対象は初心者ですが、著者が皆英国のプレーヤーやライターという点が変わっています。
英国のブリッジの本では、ビッデング方式はエーコールですが、このシリーズではビッデング方式はスタンダード・アメリカンで統一されています。

現在のところ、次の9冊が刊行されています。

いずれも、100頁以内の小冊子です。
単純ミスによる誤植が多いのが難点ですが、短編読み切り式で読了しやすいでしょう。

今回は、Senoir COMPETITIVE BIDDING を紹介します。

目次は次のとおりです。

competitive とありますが、defensive が主体で、デフェンシブ・ビッドの基本を丁寧に説明しています。
使用コンベンションも、著者の方針で、最低限に抑えています。
コンベンションを使用する場合のマイナス面は@ナチュラルなビッドが使えなくなること、A約束を度忘れする ことだそうで、「有効で記憶しやすい」ものに絞れとあります。

目次の2番目の overcallopen のミスプリントです。
ここでは、テイクアウトダブル、各種のオーバーコールおよびキュービッドを説明しています。
4番目はバランシング関係です。

この欄では、シンプル・オーバーコールのポイント構造について紹介しておきます。

オーバーコールは1レベルは8-15HCP、2レベルは11-15HCPで割付けしています。(ここらは、英国流?)

新スーツのレスポンスは9HCP以上の5枚スーツで、F1扱いです。
オーバーコーラーは、弱いハンドならリビッドかノンリバースで、強ければリバースかジャンプビッドをします。

1NT のレスポンスは9-11HCP2NT12-14HCP3NT15以上となってています。
オーバーコールが2レベルなら、10-12HCP2NT13以上で3NTをビッドします。

キュービッドはFGです。

フィットがあれば、レイズします。レベルは切札の枚数で決め、強ければ Unassuming Cuebid を使います。

バランシングについても、よくまとめてあるので、一読をおすすめします。
スカイソフト(http://www.sky.co.jp) 、紀伊国屋ブックウエブ(http://bookweb.kinokuniya.co.jp)の取り扱いリストにあります。