忘れ得ぬ鳥達
5,銚子漁港での出会い−2
  ハイイロヒレアシシギ 2009・4・29  ウミバト(アリューシャン亜種)  2008・3・30
ハイイロヒレアシシギは年によってですが、連休の頃に銚子漁港から神栖市の内陸方面まで利根川に沿った水田で見られることがあります。丁度換羽しながら銚子沖を繁殖地に向かって北上する途上、天候、風向の加減で陸地に寄せられてしまうのでしょう。換羽途中であるため、まだ殆ど冬羽のものから換羽が終了しているものまで様々な換羽状況の個体が見られるのです。2009年(平成21年)4月末にも多数のハイイロヒレアシシギが銚子漁港周辺に入りましたが、この時ほぼ完ぺきな♀の夏羽を見ることができました。何百羽もの群れの中に数羽しか見られなかったと記憶しています。この季節は同様にアカエリヒレアシシギも見られることがあります。  銚子にウミバトが出ているとの情報を頂き、急ぎ駆けつけて撮影したのがこの画像です。ウミバトという名前は知ってはいたもののそれまで全く縁のなかった海鳥でした。ウミスズメ類なのでもう少し小さい姿を想像していましたが思ったよりも大きい鳥でした。白黒の地味な色合いの身体と対照的な赤い脚が印象に残っています。換羽ステージとしては第1回冬羽から第1回夏羽への換羽途中ではないかと思います。この北の海鳥を場違いとも言える銚子漁港で見てから約5年後の2013年6月に根室半島でこの鳥の夏羽を見ることが出来ました。別亜種である憶して憶して千島列島亜種が冬期の根室半島沿岸で見られることが知られています。
銚子漁港周辺や波崎ではカモメ類以外にも印象深い鳥を見る機会は多く、コスズガモ、最近では珍しくもなくなったビロードキンクロ(2001・12 初見)、ハシジロアビ夏羽、オオアジサシ、グンカンドリ さらに海が荒れたときのミズナギドリ類、ウミツバメ類など枚挙にいとまもありません。自宅からは最短ルートでも80Kmはあるのですが海の鳥を間近にみることの出来る場所でやはりホームフィールドとして親しんできました。