ハイイロチュウヒ
Hen Harrier
Circus cyaneus
♀成鳥 2010年12月 印旛沼(千葉県) ♀幼鳥と思われる 2010年3月 渡良瀬遊水池(群馬県)
♂成鳥  2011年1月 板倉町(群馬県) ♂若鳥  2015年12月 稲敷市(茨城県)
いずれも基亜種ハイイロチュウヒ Circus c ・ cyaneus
この鳥を初めて見たのは何時のことだったのだろうか? と思えるほど初めて見た時の印象がないのです。記録に寄れば1997年3月30日に浮島の葦原で夕刻に♀を間近に見たことになっています。 本格的に鳥見を始めてすぐのことで、ハイイロチュウヒに関する知識はまだ殆どなかったころです。このために今から考えると不思議なくらい初めて見た時のことを覚えていないのかもしれません。 しかしそれ以後は毎年、冬期の印旛沼、浮島、渡良瀬などでおなじみの鳥になりました。記憶にある映像として残っているのは、ある年の大晦日、印旛沼を徒歩で一周している時、すぐ目の前を優雅に旋回して遠ざかって行った優雅な♂の姿です。 このころは映像記録はデジスコのみだったので、飛んでいる姿を撮影するのは難しく、写真は撮れませんでした。もう一つの記憶は同じ印旛沼での♀の狩りの姿でした。車の中から農道周辺を探していた時、低空で飛んできた♀が車のすぐ近くの水路脇の草むらに飛び込みました。狩りは失敗したようでしたが、暫らくは同じポイントで地上を睨みながらホバリングをしていました。その時の撮影画像が上段左のものです。 そんなこともあって私の中では「優美に舞う♂と優れたハンターである♀」というイメージが固定化してしまいました。

ユーラシア大陸から北米大陸にかけての中、高緯度地帯に広く分布(繁殖)する。ユーラシア大陸に分布するものを基亜種Circus c ・ cyaneusとし、北米大陸に生息する別亜種をCircus c ・ hudsonius とするが、この2種を別種とする考え方もある。