ヒメクイナ
Baillon's Crake
Porzana pusilla
基亜種 ヒメクイナ(Porzana p pusilla) 幼鳥と思われる 2015年11月 葛西臨海公園
この鳥を当地で見る機会は非常に少なく、上掲の画像を撮影した時が今までの唯一の機会でした。葦が繁る水辺に生息し、潜行性が強い鳥のようで生息していることはわかっていてもその姿をみることは困難で、この時も多くのバーダーやカメラマンが多くの日時を費やした末に極く短時間見ることが出来たり、運悪くそれでも姿を見られなかったりと言った厳しい状況でした。幸いにして私は重い腰を上げて初めて出向いたその日、約4時間待った後に約30秒間その姿を見せてくれました。この時以後も舳倉島や、印旛沼などに出てチャレンジはしたのですが残念ながら見ることはかないませんでした。
図鑑の解説などによると日本で見られるのは基亜種ヒメクイナ(Porzana p pusilla)で、本州北部以北に渡来、繁殖し、冬季は沖縄以南〜東南アジア、フィリピンなどに渡るようで、当地では渡りの時期に通過する旅鳥として見られるようです。その他の地域では西アジアから東ヨーロッパで繁殖する別亜種、アフリカ東海岸、マダガスカルに生息するものPorzana p intermedia )。また、オーストラリア東部、ニュージーランドなどにも別亜種(Porzana p palustris )が生息するとのことです。(2018年2月2日 記)

参考文献
日本鳥学会  日本鳥類目録改訂第7版
Avibase-the world bird database
真木広造、大西敏一、五百澤日丸  日本の野鳥650    平凡社