ヒメクロアジサシ(カモメ科 クロアジサシ属)
Black Noddy
Anous minutus
亜種 ヒメクロアジサシ  2014年7月 硫黄島近海
私がヒメクロアジサシを初めて見たのは、2011年7月の小笠原海運の小笠原丸による硫黄島3島クルーズに参加した時のことでした。硫黄島近くでクロアジサシと共に海面すれすれを飛んでいたので、クロアジサシとの違いがよく分かりました。特に頭頂の白は遠目には輝くように見え、身体の濃褐色とのコントラストが強くクロアジサシよりもさらに目立っていました。 2度目の出会いは3年後の2014年7月、同じ硫黄島クルーズに於いてでした。 この時は船の間近を船の進行方向と平行に暫らく飛んでくれました。右舷後方から近づき、真横を飛んでやがて前方で徐々に船から離れて行きました。順光で距離も近かったので望外の写真を撮ることが出来たのです。

ヒメクロアジサシは太平洋、大西洋の熱帯、亜熱帯海域に分布しており、数種類の亜種に分けられるとのことですが、インド洋には分布していません。
日本で見られる亜種は 
Anous minutus marcusi で 琉球列島、小笠原諸島、南鳥島(マーカス島=亜種名の由来でしょうか?)からミクロネシア、カロリン諸島までの広い範囲に分布しています。また、ハワイ諸島には別亜種 A・m・melanogenys が分布しています。
基亜種
Anous minutus minutus はオーストラリア北東部海域、ニューギニアからツアモツ諸島にかけて南太平洋中部に広く分布しています。

(2015年10月19日記)