キ ン バ ト
Emerald Dove
Chalcophaps indica
亜種キンバト Chalcophaps indica yamashinai 2015年6月 宮古島  下段右は♀ 他は♂
キンバトとの初めての出会いは2000年12月のことでした。初めての石垣島訪問、当時は石垣島でキンバトを見るならここ!という「名所」がありました。それは竹島農園と呼ばれていた山裾の木立の中の農家の庭で、お婆ちゃんと世間話をしながら、庭に来るキンバトを目の前で見ることが出来たのです。なんとまあ、カラフルなハトなんだろうと思いました。その後は石垣島や与那国島で偶然に見ることはありましたが、落ち着いて観察する機会には恵まれませんでした。 そして今年の6月末に宮古島を訪れた時、森の中の水場に来るキンバトをじっくりと観察することが出来たのでした。宮古島ではこの水場に限らず、周辺の散策路や木立のなかでも何回も遭遇しました。森の中の暗い水場で、この鳥の美しい色合いを十分に出せる撮影は難しかったのですが、その昔の石垣島のお婆ちゃんの庭先では明るい日差しのもとで、一心に採餌するキンバトの美しさは「Emerald Dove」の名に違わないものでした。

インド亜大陸から東南アジア、ジャワ、スマトラ、フィリピン、カリマンタン、からニューギニア島の一部、オーストラリア大陸北東部沿岸、台湾、八重山諸島に分布する。日本鳥類目録改訂第7版では、八重山亜種として記載されていますが、これを基亜種キンバトとすることもある。 分布域に島嶼が多いためか、多くの亜種に分かれている。