マミジロアジサシ
Bridled Tern
Sterna anaethetus
基亜種マミジロアジサシ  Sterna a. anaethetus  2015年7月 宮古島(沖縄県) 
マミジロアジサシは、数年前には毎年6月頃にごく少数が利根川を遡り、埼玉県の中流域などでも見られたこともあったようですが、私は見ることは出来ませんでした。最近はそうしたことも聞かなくなっりました。主に石垣島、宮古島には毎年夏鳥として渡来、周辺の岩礁で繁殖しています。2015年7月に初めて宮古島を訪れた際に見ることが出来ました。同じ熱帯海洋系のセグロアジサシとよく似ていますが背中など、単純な白黒とは違った優雅なグラデーションを纏っています。また、飛び方もセグロアジサシの方が直線的に飛ぶということです。

太平洋、インド洋、大西洋の熱帯、亜熱帯海域に広く分布しており、基亜種マミジロアジサシ Sterna a. anaethetus は大スンダ列島(インドネシア)から西オーストラリア、フィリピン諸島、南シナ海、南部琉球列島などで繁殖しますが日本では繁殖地の他でも北海道から本州各地、八重山、硫黄列島、南鳥島など広い範囲での観察例があります。他の亜種概略は下記の通りですが、さらに細分化された分類も提唱されています。
Sterna a. melanopterus   西インド諸島から西アフリカに至る大西洋の熱帯、亜熱帯海域
Sterna a. antarctcus     マダガスカル、セーシェル諸島、アフリカ東海岸から紅海、ペルシャ湾に至るインド洋の熱帯、亜熱帯海域
Sterna a. nelsoni       メキシコ西海岸、中央アメリカの西海岸等、東太平洋の熱帯、亜熱帯海域
(2015年10月17日記)