ムネアカタヒバリ
Red-throated Pipit
Anthus cervinus
2017年3月 トカラ列島宝島 2015年1月 諫早市
2017年4月 与那国島 2016年4月 石垣島
上記はいずれも基亜種ムネアカタヒバリ 
西日本から南西諸島にかけて多いこの鳥を初めて見たのはやはり2004年4月、石垣島でした。種名の通り成鳥の繁殖羽では顔から胸部にかけて赤褐色で、他のタヒバリ類とは容易に区別することが出来ます。1年目の若鳥や冬羽ではこの赤みがなくなり、他のタヒバリ類との識別がやや難しくなりますが、3列風切りが非常に長く、初列風切りを覆い隠してしまうなどの特徴があり、識別時の重要なポイントとなります。関東地方では極くまれに見られることがありますが、大陸北部で繁殖するので、日本海側の離島は渡りのコースに当たるのか、頻繁に目にします。私にとっては当地で普通に目にするビンズイ、タヒバリについで出会う機会の多いタヒバリ類です。

ユーラシア大陸北部で繁殖し、アジアでは西日本から東南アジアで越冬、ヨーロッパではスカンジナビア半島で繁殖し、中部アフリカで越冬する他、一部北米ではカナダ太平洋沿 岸部で繁殖し、その一部は冬期にアメリカ合衆国太平洋沿岸移動する。
日本で見られる亜種は基亜種 Anthus . c .cervus であるが、他に亜種 A . c . rufogularis が記載されている。
(2017年11月30日 記)