セグロアジサシ
Sooty Tern
Sterna fuscata 
亜種 セグロアジサシ Sterna f. nubilosa 
2007年6月 九十九里浜(千葉県)
亜種 セグロアジサシ Sterna f. nubilosa 
2008年7月 九十九里浜(千葉県)
スコールでざわめく海面を飛ぶ亜種セグロアジサシ  2014年7月11日 小笠原村母島航路
セグロアジサシを初めて見たのは、2007年6月9日 鳥友からの知らせで九十九里浜に急行しました。幸い飛び去るまでの数分間、観察、撮影することができました。この年はこのワンチャンスしかなかったので、まさに滑り込みセーフのライファーゲットとなりました。ところが翌年の7月、同じ砂浜に再度渡来したのです。この時は何日か滞在したと記憶しています。アジサシの群れと共に砂浜に降りていて、時折一斉に飛び立ち、またしばらくして砂浜に降りるというアジサシ類特有の行動を繰り返していました。また、セグロアジサシ自体も翼を拡げたり、伸びをしたりと独特のパフォーマンスを見せてくれました。翌年も期待したのですが、その後は姿を見せませんでした。翼の前縁の白線がよく目立ちます。
セグロアジサシは小笠原、硫黄列島、八重山諸島などで繁殖する亜熱帯、熱帯性のアジサシです。赤道を挟んで世界中の熱帯、亜熱帯の海で見られ、メキシコ湾、カリブ海に分布する基亜種(Sterna f. fuscata)を含め8亜種が記載されていますが、日本で見られる亜種(Sterna f. nubilosa)は紅海からインド洋、フィリピン、沖縄、小笠原の海域に広く分布すしています。
(2014/7/30 記)

参考資料
日本鳥学会 日本鳥類目録改訂第7版
Avibase-the world bird database