ツメナガホオジロ
Lapland Longspur
Calcarius lapponicus
亜種ツメナガホオジロ冬羽 Calcarius・lapponicus・coloratus  2015年2月 浜中町(北海道)  左 ♂ 右 ♀
この鳥は標準和名では「ホオジロ」の名がつけられていますが、分類上はユキホオジロと並んでツメナガホオジロ科(CALCARIIDAE)に属する鳥で、ホオジロ科ホオジロ属(Emberiza)の鳥たちとは異なります。長い間この鳥を見る機会に恵まれませんでしたが、今年(2015年)の2月、2度目の冬の北海道遠征でようやく見ることが出来ました。雪のない草地で、低くうずくまる様な姿勢て採餌していました。数羽の群れで行動しており、姿勢が低いせいか、離れたところからだと草地のなかに埋没していて見つけにくいと感じました。

日本に渡来する亜種ツメナガホオジロCalcarius・lapponicus・coloratusは、東シベリア、カムチャッカ半島、コマンドルスキー諸島などで繁殖し、主に北海道や日本海側に渡来します。同じツメナガホオジロ科に属するユキホオジロと生息環境が似ており日本では一緒に行動することか多いとのことです。一方基亜種Calcarius・l・lapponicusはカナダ北部、北部シベリアからベーリング海峡方面で繁殖、冬期は北ヨーロッパ沿岸、ユーラシア大陸内陸部、北米大陸中部に渡るとされています。ユーラシア大陸の北極海沿岸から北米大陸北部、グリーンランドの一部など、北極海を囲むように広く分布しており、5亜種に分類されています。 この鳥の英名について、日本産鳥類目録ではLapland Bunting となっていますが 他の内外の図鑑やData Base などではLapland Longspurとしており、このページでもこの標記を使用しています。 (2015年7月7日記)