ヤナギムシクイ | ||
Two−barred Warbler | ||
Phylloscopus plumbeitarsus | ||
ヤナギムシクイ Phylloscopus plumbeitarsus 2012年5月 舳倉島 | ||
舳倉島の松林を歩いている時に、松の枝を渡り歩くムシクイを見付けました。双眼鏡で確認すると、明瞭な2本の翼帯がありました。 取り敢えず写真を撮り、後で画像を検討して同定することにしました。ムシクイ類に詳しくない私としては日本の代表的なムシクイ以外は野外で識別することなど思いもよらないことでしたから。目標の鳥は林縁に沿って枝を渡り歩いていたので、およそ数メートルの距離を保ってシャッターを押し続けました。幸い3、4分間この状態が続き、かなりの数の画像を手に入れることが出来ました。 2本の翼帯があるムシクイといえばキマユムシクイ、カラフトムシクイなどが思い浮かぶのですが頭央線、3列風切りの特徴などを考えるとどれも当てはまりません。結局自力では同定することは出来ず、ムシクイ類に詳しい方々からご教示頂くことになり、初列の外弁欠刻など非常に専門的且つ細部に亘る特徴をあげて頂き、フタオビヤナギムシクイであると教えて頂きました。舳倉島では毎年少数が観察されるようですが、この個体はこの年の最初の記録となったとのことです。 分類については種々の説があり、ヤナギムシクイ P. trochiloides の亜種とする説もあるようです。(2014年6月 記) 標準和名についてはその後、主な図鑑や日本産鳥類目録改訂7版などでもヤナギムシクイとすることが一般的となっており、それに合わせて種名をヤナギムシクイに訂正変更いたしました。(2020年7月1日 記) |