監督 : 島田 紳助
CAST : 石田 靖
五十嵐 いずみ
長原 成樹
西川 忠志
TIME : 調査中
STORY: オサムはプロのオートバイレーサーになる夢があり、今は地元のアマチュアチームに所属している。
彼には父親が会社社長のボンボン”ヤスヒロ”と、暴力団の準構成員”ショージ”という気の合う仲間がいた。
そして、その仲間たちの集まりで、オサムは東京から出てきた”麻美”という女性に心惹かれる。
いつしか、2人は互いに大切な人となり同棲するようになった。だが、彼らはもう23歳。自分たちの
青春にケリをつける時期に来ていた・・・。
評価 : 通天閣や大阪城ではない、普通の大阪を舞台にした青春映画。同じコメディアンの北野 武映画がメジャー
なら、こっちはすごくマイナーですね。しかし!僕は大好きな作品のひとつです。片意地張らずに純粋に
青春を描いた傑作だと思います。紳助さん流のギャグをあちこちにちりばめながら、必ずしもハッピーエンド
ではない内容は、なんだかとても暖かい感じがするのですが。雨の中、借金を返しにオサムのアパートを
訪れたショージのシーンは、涙を誘います。大阪発の青春映画の傑作。
★★★★★
監督 : 坂本 順治 (どついたるねん)
CAST : 藤山 直美
佐藤 浩一
豊川 悦司
TIME : 2時間3分
STORY: 1995年1月14日。実家のクリーニング屋でミシン仕事をしていた吉村正子。劣等感と自己嫌悪のカタマリの
ような彼女はほとんど外に出ようとしないでいる35歳の女性だ。彼女には妹が居るが、姉とは対立ばかりを繰り
返していた。次の日、過労で母親が突然死んでしまいその通夜の夜の事。通夜にも顔を出さなかった姉に対し、
ついに腹の虫が収まらなくなった妹が正子と大喧嘩を始める。しかし妹は正子に殺されてしまう。正子は香典を
持って家を飛び出し放浪の旅を始めるのだった・・・。
評価 : 四国の殺人逃亡者「福田 和子」をモチーフにした作品。世間を知らなかった正子が、殺人を機に少しずつ明るく
なって行く姿が滑稽で面白い。正子の周りに集まってくる人物達もすべて癖のある人物ばかりだけど、みんな
憎めない人たちばかり。もっと早く外の世界を知っていれば、妹と対立することもなかったろうし、母親が突然
亡くなることもなかったんだろうなぁ。ラストの正子の滑稽さがこの映画のすべてを物語ます。
観ていてしんみり、しかしじっくり楽しんで観れる秀作。
★★★★