Q&A



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ご相談内容

回答
0001 99.8.23

S.Y様

鳥取県
[ご相談内容]

オープンシステムは建築主と専門工事会社が直接工事請負契約を交わすのですか?
そうすると、武藤さんはどこで利益をあげるのですか?

☆ 回答 ☆

大変良い質問です。

私は設計事務所ですから、設計監理料を施主からいただきます。
設計監理料は、建物の種類や規模にもよりますが、工事費の15〜18%をお考え下さい。

「設計はサービスで」という工務店、ハウスメーカーも実際あります。
それから考えると、ずいぶん高いのでは、とお感じになったのではありませんか。
しかし良く考えてください。
そのようなところは、設計料としてお金をもらわなくても良いよう、不充分な設計図、あいまいな仕様、無意味な工事監理で建物を造ります。
そして工事見積書の各項目の数字を水増しすることにより、粗利で最低30%抜きます。
営業経費や中間経費、中間手数料などを考えると、それでも苦しいのが実態でしょう。

「オープンシステム」は、そのような無駄を省くことに意味があるのですが、大切な部分、当然かかる部分まで省いてはいけません。
工事費は間違い無く原価で出来ます。しかし、原価を割るようなことはいけません。それをしようとすれば、品質の低下は免れないでしょう。

同じように、私の提示する設計監理料も、原価とお考えください。
きちんとした設計の上で、きちんとした工事監理、現場管理、工程管理、支払い管理、役所の対応、各種検査等をするためには、当然かかる費用とお考えください。

工務店、ハウスメーカー以上の仕事をして、15〜18%でやるということです。

おわかりになりましたか? ご質問ありがとうございました。
0002
99.9.8

Y.K様

東京都
品川区

[ご相談内容]

我が家は2年前に設計士の方に設計していただいて、建て直しました。まあ出来映え
には満足していますし、少なくとも欠陥住宅ではないはずと思っています。

敷地がとても狭くて、条件も厳しいのでメーカーで建てるとかえって高くつくと思って、設計をおねがいしましたが、設計士の方との信頼関係と大工さんの腕が大事だと実感しました。

12年前にも改築で別の大工さんとかかわったことがありましたが、どちらの大工さんも不満はたくさんありました。よい大工さんはいないものでしょうか。


☆ 回答 ☆

我々設計事務所に依頼に来るお客様は、○○様のように、条件のすこぶる悪いお客様ばかりになってしまいました。

条件の悪さはかえって設計の的が絞れて、別に何の苦も無いのですが、条件の悪さから来るコストアップは、誤解を招くことが困ります。つまり、設計事務所に頼むから高くなるのだと。
正直これが世間一般の常識でしょう。
だから、設計事務所に仕事を依頼しようとは思わない。

○○様もどうですか?
もし、敷地に余裕があって、ハウスメーカーの建物がうまくはまったら、設計事務所をお使いになられたでしょうか?

私は、「オープンシステム」を使い、そのような誤解を払拭したい。
たぶん「オープンシステム」だったら、○○様の家は、あと2割安く出来たはずです。
その2割が工務店の儲けです。
それが証拠に、工務店、ゼネコンの社長の自家用車は何ですか。
ベンツなどの高級車ではありませんか。
私の知る限り、設計事務所の社長でベンツに乗っている人はいません。
(別にベンツに恨みはありませんが。)

それと、良い大工さんのことですが、専門知識のある人が、きちんと話し(打ち合わせ)をすれば、たいていの大工さんは良い仕事をしてくれます。

大切なことは、いかにその人のやる気を引き出すことが出来るか。
ここにかかっていると思います。

○○様の場合、やる気を引き出せる環境にありましたか?

「オープンシステム」では、建築主が職人さんに直に発注します。
工務店の下請では、建築主のことより、工務店の社長の顔色のほうが、気になってしまうでしょう。

職人さんと建築主が直接話が出来るからこそ、本当のやる気が生まれ、良い仕事につながるのです。
設計者はその場合、通訳のような仕事をします。

最近スーパーの野菜売り場で、農家の人の顔写真入りで、「この野菜は私が作りました。」というのを見かけます。これは、やる気と、自信と、自己責任の現れです。

私は建築もこうならないといけないと思います。
建築主から、「あなたを見込んで、あなたに頼む。」
と言われたら、いやでもやる気が出ないはずが無い。
職人冥利に尽きる、施主との関係。
私はそれをしようとしています。

お近くでセミナーの開催がありましたら、一度覗いてみてください。

物売りでも、仕事の勧誘でもありません。
建物は設計事務所に頼むのが一番。
「オープンシステム」という方法があります。
これを多くの方々に知っていただくのが目的です。

まだご存知の無い身近な人に教えてあげてください。
最大限のご満足を約束します。

長文で失礼いたしました。ありがとうございました