オープンシステム
建築設計事務所のネットワークです。

はじめに
40になって
出会い
クレイジー?


はじめに

私の切り札、オープンシステムは
当たり前に建築を創る方法です。

当たり前でないのは、
今まで贅沢なものと思われていた、
設計事務所に建物を依頼することが、
逆に、安くなることでしょう。

設計事務所が監理をすれば、
間違い無く欠陥住宅は減少する。

そればかりでなく、ハウスメーカーの
規格化された、画一的なデザインではなく、
敷地や、ライフスタイルを活かす、
自由なデザインで、施主の満足度を高めることが出来る。

今までの日本の建築システムは、
無駄が多すぎるのに、
本来必要な部分がカットされてしまっている。

過剰の営業経費や、過剰社員、
多重下請構造に伴う経費、
問屋、代理店等による物流経費、
施主から見れば全て無駄である。

それに引き換え、設計のコストや
職人さんへの人件費などは
本来カットしてはいけない部分である。

現実には、それが逆転してしまっている。

私の知る限り、建築を創るシステムとして、
オープンシステムほど、合理的なものは無い。

実際、家を建てたい施主と、
設計をして図面を作る設計士と
現場で働く職人以外、必要なものは無いだろう。という発想。

このシンプルさが最大の強み。

オープンシステムについての詳しい説明は、
本家本元の、オープンネット鰍フホームページ、
こちらを見ていただきたい。

ここでは、私の「オープンシステム」との関り合い、
今後の取組みなどを書こう。


TOPへ


40になって

私は元々技術屋なので、
もてる技術を発揮できる環境があれば、
それだけで満足していた。
何も無いところに、建物を創造するのが仕事。
多くの人たちと力を合わせて、作り上げ、
完成したときの晴れ晴れしさ。
私はそれだけで、満足だった。
30代までは、、、。

40になって、意識が変わった。
バブルが終焉して、時間的に余裕が生まれこと。
ゼネコンを退職して独立し、業界を立体的に見られたこと。
それらが要因となり、この業界の理不尽さに憤りを感じた。

とくに住宅規模の建物の造られ方の
でたらめさは目に余る。

業界の改善のため何が出来るかを考えていた。

自分の無能さに歯がゆい思いをしていた。

ただ、このままでは、
真面目な設計事務所も、技術の確かな職人も
死んでしまうことだけは間違い無い。
これだけは、わかっていた。


TOPへ


出会い

今年の1月、日経アーキテクチュアーという雑誌で
オープンネット鰍フ記事を見た。

設計事務所の主導で、
施主による、職人への直接分離発注形態で工事を行い、
成果を上げているらしい。

分離発注に伴うリスクも、
独自の共済補償システムが確立している。

そしてなにより、フランチャイズでは無く、
低価の会費制で運営し、
全国の設計事務所を、
コンピューターを使いネットワークする手法。

率直に可能性を感じた。
ホームページを見た。
衝撃が走った。
自分が探していたものはこれだと確信した。

早速、会員になりたいとメールを送った。
その返事に、困惑した。
(後に納得するのだけれど。)

会員になるためには、社長の面接を受け、
取締役の承認が必要とのこと。

面接といっても、会社があるのは鳥取県米子市。
(ローカルな立地でも通用するのがコンピューターの強み。)

本心少しむっときたが、気を取り直し、
米子に行くから、社長のスケジュールを教えてとメール。
数日後、社長が東京に出てくる旨の返事。

かくして、オープンシステムの創始者
山中省吾社長との出会いが実現。

建設業界に自ら単独で挑戦し、
全国の設計事務所を束ねようと目論む。
山中省吾という人物は、はたしてどんな人物か。
向こうがこちらを面接するのだが、
こちらも大変興味があった。

はたして山中社長は、
こちらの気が抜けるくらい、普通の人であった。
飾ることなく、淡々とした様子は、
物静かな、おとなしい印象だった。
それがむしろ私にとっては魅力的だった。

中身の無い奴ほど、飾りたがるものだから。

この業界を変えるのは
いかにすばらしいものであっても、
時間がかかることは予想される。

背伸びせず、等身大で、
長期的に勝負する必要があろう。

いちいち面接する手続きも、
長期展望を考えれば当然と納得した。

会話を交わせば、まさに打てば響く聡明さ。
世の中を真正面に捉える素直さ。
駄目なものを躊躇無く駄目といえる潔さ。
当たり前のことは、当たり前にやるのが一番と、
簡単だが、難しいことを、簡単にする発想力。

そんなものを感じ、すぐ会員になった。

1999.2.26
10年後振り返ったときに、
たぶん私にとって、人生最大の記念日となる。


TOPへ


クレイジー?

少し前、テレビでやっていたアップルコンピューターのCM。
「世界には、世の中を変えてやる。という
クレイジーな人たちがいる。
しかし、その人たちにより世界は変わってゆく。」
このフレーズが好きである。

山中社長も、オープンシステムを始めた当初、
そんなものは通用するはずが無い。
設計事務所ごときに何が出来るものか。
おまえはクレイジーだ。
と良く言われたそうである。

しかしやってみたら、うまくいった。
うまくいったから、自信がついた。
自信がついたら、もっとうまく行くようになった。
口コミで話が広がった。
マスコミに注目された。
仲間が集まってきた。
ネットワークが出来た。
全国展開できると確信した。

うまくいくのは当然である。

企業としての利益を追求することに主眼を置く
ハウスメーカー、ゼネコン、工務店と、
良い建物を創る事で、施主の利益を図る
我々設計事務所とは、根本的に発想が違う。

新しいことを始めることと、
クレイジーなこととは、イコールではない。

むしろ、業界全体がクレイジーといえる。
業界の常識?
クレイジー以外の何物でもない。


TOPへ