注1:このページはクレしんとの関係はごくわずかしかありません。
注2:0系車両はすでに全車引退いたしました。編成番号、運行ダイヤ、充当車両など以下に記載している内容はすべて2008年7月現在のもので、現在は変更されています。
2008年7月31日(木)、この日は平日ですが仕事はちょうど夏休みでした。ということで、2008年11月いっぱいで引退することが発表されている、新幹線の最古参車両0系に乗ることを目的とした日帰り旅行へと行ってまいりました。お盆や引退ギリギリの時期は混むはずですし、すいている今のうちにと思って出かけました。ここに書いてあるのは、その時の旅行記です。 なお0系は、2008年7月現在では山陽新幹線のみ営業運転が行われていますが、6両編成が3本しか残っていません。今年の春まではフレッシュグリーンとグレーという感じにカラーリングが変わっていましたが、引退間近ということでJR西日本が、残っている営業車両のカラーリングをオリジナルの青と白に戻していました。なおフレッシュグリーンとグレーのカラーリングは現在、100系車両で見ることができます。 |
最古参の車両といえども、新幹線ですので乗るには乗車券とそれなりに高い新幹線特急券が必要となります。なるべく安く済ませたいところなのではありますが…過去の舞台挨拶オフ会での東京遠征では、快速ムーンライトながら利用で特急料金を節約したり、周遊きっぷで20%引きにしたりしていました。今回はというと、株主優待券を利用することにしました。
JR西日本の株主になると、3月末時点の所有株数に応じて6月から1年間有効な株主優待券をもらうことができます。効果は、1枚で片道1人分についてJR西日本の路線内のみ運賃と料金(特急・急行・グリーン・指定席)が半額になるというものです。しかし私はあいにく、JR西日本の株主ではありません。そこで登場するのが金券ショップです。金券ショップで株主優待券を購入することができます。相場は1枚5000円前後ということで、運賃・料金合わせて1万円以上かかるJR西日本利用の場合は得になるということです。
ここで注意。金券ショップの利用は自己責任でお願いします。まれに偽物が出回ることもあるためです。
というわけで、7月27日(日)に梅田へ繰り出しました。梅田には金券ショップが何軒もありますので、より安い店を探すこともできましたが時間の都合もあり結局、1枚5000円の優待券を2枚(往復するので2枚必要)購入しました。優待券2枚を持って、JR東西線北新地駅のみどりの窓口へ向かいました。大阪駅ではなく北新地駅を選んだのには理由があります。大阪駅で発券してもらうと、感熱紙を使った切符になることを知っていました。感熱紙では保存性の問題、また使用時に押されるハンコと相性が悪いといった問題も指摘されており、印字自体も感熱の仕組み上仕方ないのですが、文字の周囲が赤くにじんで見栄えが悪いということもあったので、普通にインクリボンを使って切符に印字する機械を使っていて、なおかつ近場という北新地駅を選びました(なお、旅行会社ではダメです。JR西日本の株主優待券はJR西日本の駅でしか使えません)。
購入する切符の経路や指定列車などは事前にメモしているので、窓口の係員に優待券とメモを渡しました。係員はメモを見て機械を操作し始めましたが、途中で行き詰まってしまいました。係員がいったん控え室に入って調べたところ機械では出せないとのことで、手書きの切符を作ることになりました。
というわけで、今回の旅行で使用した切符です。
7月31日朝は普段より早起きして、家を出ます。行きに乗る「こだま639号」が0系車両を使った列車なので、乗り遅れるわけにはいきません。(もし指定列車に乗り遅れた場合、同日中なら後続列車の自由席に乗れる救済措置があるので、1時間程度なら後続の「のぞみ」などを使って途中で追いつくことは可能ですが)。
7時45分には新大阪駅に到着し、20番線のホームに上がって間もなく、0系新幹線がやってきました。この列車は「こだま620号」福山駅からやってきたもので、折り返し7時59分発の「こだま639号」博多行きとなります。620号の乗客が降り、車内清掃のためにいったん扉が閉められました。7時55分になり、ようやく扉が開きました。さっそく乗り込みます。指定席の4号車には、乗客は10人程度でした。夏休みなので家族連れもいましたが、今の子どもが0系を見てどう思うのかがふと気になりました。そして7時59分になり、列車ははるか九州を目指して静かに動き始めました。以後、各駅到着時の写真を撮影していきました。
8時12分、新神戸駅に到着しました。
8時23分、西明石駅に到着しました。
8時44分、姫路駅に到着しました。
9時05分、相生駅に到着しました。
9時37分、岡山駅に到着しました。
9時49分、新倉敷駅に到着しました。
10時02分、福山駅に到着しました。
10時19分、新尾道駅に到着しました。
10時30分、三原駅に到着しました。
10時43分、東広島駅に到着しました。
11時01分、広島駅に到着しました。
11時29分、新岩国駅に到着しました。
11時48分、徳山駅に到着しました。
12時08分、新山口駅に到着しました。
12時23分、厚狭駅に到着しました。
12時34分、新下関駅に到着しました。
12時49分、小倉駅に到着しました。
13時09分、博多駅に到着しました。
…というわけで、全駅に停車する「こだま」なので全駅撮影してみましたが、基本的に車内から写すために場所が合わないと停車直前もしくは発車直後の状態で流し撮りをしなくてはなりません。広島駅はまったくタイミングを合わせ損ねてしまいました…。
何はともあれ0系新幹線に揺られて5時間10分、博多駅に到着しましたが、実はまだ終わりではありません。あと8.5kmの0系旅程が残っています。それは「博多南線」です。博多駅から8.5km離れた場所に新幹線車両基地があるのですが、周辺住民からの要望により車両基地に隣接して博多南駅が設置されました。新幹線車両が乗り入れますが、速度の関係上新幹線ではなく在来線の扱いになります。そのため、特急ではありますが特定特急料金として、わずか100円(他に乗車券190円も必要ですが)で新幹線車両に乗車できます。完全に九州内ではありますが、山陽新幹線と博多南線はJR九州ではなくJR西日本が運営しているので、JR西日本の株主優待券が使用できます。上に示した切符も株主優待適用で、特定特急券はなんと50円(!)となっています。
13時39分、博多南駅に到着しました。
博多南駅で下車し、しばらく周囲を散策しました。すると↓
これは「グランドひかり」と呼ばれ、16両編成のうち2階建て車両を4両連結した列車に使われていた車両です(しかし1階部分が見えませんね…。冬なら手前の植物が邪魔にならないのですが)。その中に食堂車もあり、バブル時代に東海道・山陽新幹線の第一線で活躍していた車両なのです。以降は2階建て車両は製造されていません。もっとも、JR東日本の新幹線はMaxと称したオール2階建ての列車が多数走っていますが。
博多南線は日中1時間に1本しか列車がありません。次に博多南駅を出る列車は14時07分でした。というわけで乗り遅れると、1時間待つこととなるので慌ただしく駅に戻り、博多駅にとんぼ返りしました。
博多駅に戻って途中下車し、14時半過ぎに少々遅めの昼食をとりました。せっかくなので本場の博多ラーメンを食べました。それから先の予定は考えていませんでしたが、福岡ドーム(Yahoo!Japanドーム)に行ってみようと考えました。地下鉄に乗り、最寄駅とされる唐人町駅で降りて歩きだしたものの、なかなかドームに着きません。35度近い蒸し暑さの中、汗だくになりながら15分ほど歩き、16時ちょうどにようやくドームの近くまでたどり着きました。甲子園は最寄駅から3分程度で着くのですが…アクセスが意外と悪いものだと感じました。今日はホークス戦の予定はないのかな…と思いましたが、そういえばこの日はオールスターゲームでした(^^;
帰りの新幹線は17時04分出発で、お土産購入の時間を考えるとすでにタイムリミットです。即引き返して博多駅に16時35分ごろ戻ってきました。名産のめんたいこなどを買って新幹線ホームに上がると、すでに乗車予定列車は扉を開けて待っていました。
帰りの新幹線1番列車は「ひかり476号レールスター」です。さすがに人気が高く、今回乗車した中で最も混雑していました。通路をはさんで反対側の座席におばちゃん4人衆がいて、ひたすらしゃべりまくっていました。おばちゃんパワー恐るべしです。
新山口駅でレールスターを下車します。次に、1駅先の徳山駅までを「こだま668号」に乗車します。この列車は0系の次に古い100系と呼ばれる車両を使用しています。博多南で見た2階建て車両も100系に組み込まれていました。座席は意外と柔らかくて座り心地はまずまずでした(元グリーン車の座席を転用しているため?)。
徳山駅で32分の待ち時間ののち、次の乗車列車が到着しました。「のぞみ50号」、これは500系で運転されるものです。500系は先端が長細くとがった独特のデザインなのですが、もうすぐ16両編成「のぞみ」運用はなくなり、8両の山陽新幹線限定「こだま」用になってしまいます。そういう意味で、16号車と「のぞみ 東京」表示のある500系は貴重なものとなります。
500系のぞみで広島駅まで移動しました。19時06分に到着するとまずは行きに撮影失敗した駅名標も撮り直し、次に乗る列車まで50分ほどあるので、ホームの下へ降りて再びお土産そして夕食の駅弁を買うことにしました。
お土産は広島定番もみじまんじゅうでしたが、ここで大きな収穫が。ご当地キティちゃんなどを眺めていたら、そこに「ご当地しんちゃん」のストラップがあるのを発見しました。広島限定はシカの着ぐるみで、手にもみじまんじゅうを持っているものでした。せっかくのチャンスですので、もみじまんじゅうと一緒に購入しました。
夕食には、これも広島名物あなごめしと決めていました。しかし、売り切れなのかのぼりが立っている店にもそれらしき弁当がなく、しばらく探してようやく見つけることができました。
最後に乗る新幹線ですが、19時57分発の「のぞみ54号」です。これは最新車両N700系が使われています。さらに、株主優待の5割引があるのでここでは思い切ってグリーン車を利用してみました。広島・新大阪間のグリーン料金は通常4000円(グリーン車を利用すると特急料金が指定席利用時より510円安くなるので、トータルでは3490円プラスになります)のところ、半額の2000円です。
グリーン車に乗り込むと、床は一面じゅうたん敷きになっています。席に着いてしばらくすると、女性乗務員がおしぼりを持ってきてくれました。こういうサービスもあるわけですね。その後検札があり、そこまで終わったところで食事としました。グリーン車は、前の座席にくっついている形のテーブルもサイズが大きいようで、ゆったりと物を置くことができました。
食事が終わると、備え付けの雑誌を読んだり、音楽やNHKラジオを聴くことができるので試してみたりとせっかくのグリーン車を味わっていました。しかし座席のリクライニングが深いこともあってか、岡山駅を発車してすぐのあたりで眠ってしまいました。目を覚ますと、すでに姫路駅と西明石駅の間でした。寝過ごしが一番怖いわけで、そこからはちゃんと起きていました。21時17分、ついに新大阪駅に到着しました。確かにグリーン車は普通車とは違う快適さがありました。ただし高い通常料金を払ってまで積極的に利用したいかとなると、それはどうかな…という気もします。
新大阪駅の在来線乗継口で料補を記念に持ち帰りたいところでしたが、料補は手書きなので、回収して正しく作られているかを審査するから持ち帰れないという話を聞いていました。ただしJR東海ではもらえるという話も聞いていました。そして結果は、新大阪駅の新幹線部分はJR東海が管理しているためかわりとすんなりもらうことができました。料補だけは回収されてしまうかと思っていたのでうれしかったです。
というわけで、日帰り九州旅行を楽しんできたわけですがオタク色たっぷりですね…。1往復の間に0系・100系・500系・700系レールスター・N700系と5種類もの列車に乗車するわけですから。北新地駅みどりの窓口のおねいさん、ご迷惑わりましたm(__)m まあ、クレしんストラップを入手できたとか思わぬ収穫もあったので、それはそれで良かったかなとも思います。おそらくはもうないでしょうが、引退までにもう一度0系に乗る機会に恵まれればまた行きたいものです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
(乗車列車詳細)
乗車駅 発車時刻 | 降車駅 到着時刻 | 列車名 | 車両系列 | 編成番号 | 乗車号車/編成両数 | 車両番号 |
---|---|---|---|---|---|---|
新大阪 07:59 | 博多 13:09 | こだま639号 | 0系 | R68 | 4号車(指定)/6両 | 26-7012 |
博多 13:29 | 博多南 13:39 | (639A) | 0系 | R68 | 2号車(自由)/6両 | 26-7213 |
博多南 14:07 | 博多 14:17 | (656A) | 100系 | P4 | 3号車(自由)/4両 | 126-3004 |
博多 17:04 | 新山口 17:41 | ひかり476号 レールスター | 700系 7000番台 | E9 | 7号車(指定)/8両 | 725-7709 |
新山口 17:55 | 徳山 18:12 | こだま668号 | 100系 | K55 | 4号車(指定)/6両 | 126-3205 |
徳山 18:44 | 広島 19:06 | のぞみ50号 | 500系 | W1 | 6号車(指定)/16両 | 526-2 |
広島 19:57 | 新大阪 21:17 | のぞみ54号 | N700系 | Z11 | 8号車(グリーン)/16両 | 775-11 |