トップ映画オラの花嫁ストーリー

「超時空! 嵐を呼ぶオラの花嫁」の大ざっぱなストーリーを紹介します。ただし、大ざっぱとは言ってもネタバレには確実になりますので、そのあたりはご注意ください。

東宝マークの後、今年は最初から「ハピハピ」with粘土アニメが流れました。オープニング後は何やら夜の街が映ります。その中でタワーのような場所を登って行くアクション仮面の姿が。タワーのてっぺんに着いたアクション仮面は、目のあたりに変なものをつけて雄叫びをあげました。が、何やらうまくいかないようで…。とそこに、壮年の男と若い女がやってきます。男はアクション仮面に対し「野原しんのすけ、お前の企みは終わりだ」と言って光線銃を浴びせました。どうやらアクション仮面の正体は未来のしんのすけのようで、光線を浴びたしんのすけは石のように固まってしまいました。が、完全に固められる前に「5歳のオラが必要だ」と言い残し、女にマイクのようなものを投げつけました。受け取った女はボタンを押すと、光に包まれて姿が消えました。

場面変わって、野原家です。しんのすけがみさえを怒らせてしまい、しんのすけは家から逃げ出しました。いつもの公園に行ってみると、防衛隊のみんなが「未来ごっこ」をしていました。マサオ君は人気漫画家になっていて、ネネちゃんは大女優、風間君は大企業の社長で、ボーちゃんは発明家になるのが夢のようです。が、その話を聞いたしんのすけはずっと子どものままでいたいと…。と、その時しんのすけの頭上に先ほどの女が突然現れました。そしてこの女は、未来のしんのすけの婚約者だと言うのです。しかし、誰も信じられません。女がしんのすけを未来に連れて行こうとしますが、しんのすけも知らない人だということで乗り気ではありませんでした。が、未来のチョコビに釣られて未来に行くことに同意しました。マイクのようなものは、どうやらタイムマシンのようです。

かくしてしんのすけは、未来の婚約者とともにタイムスリップしました。防衛隊のみんなもその波に巻き込まれていきました。婚約者の名前はタミコといい、未来の春日部はネオトキオと呼ばれていて、海があって一日中暗い世界なのだと説明していました。やがてそのネオトキオに到着します。なぜかネオトキオはアクション仮面が至る所に見られ、しんのすけは大興奮です。その後しんのすけとタミコは、未来のしんのすけがいた場所を目指します。

そうしてタワーにやってきましたが、すでに未来しんのすけの姿はなく、代わりにアクション仮面の人形が残されていました。その人形には例の男からの戻ってこいというメッセージが残されていました。その男というのは、タミコの実の父親だとのことです。金有電機という、ネオトキオで一番の大企業の社長らしいです。そんな父親(名前は、金有増蔵といいます)が、タミコを捕えるべく刺客を送り込んでいました。それが「花嫁(希望)軍団」7人組の独身アラサー女性で、飛行船に乗ってタミコのもとへと迫ってきました。タミコはしんのすけを連れて逃げ出し、ネオトキオの外縁部へと向かって行きました。

ネオトキオの外縁部(ダウンタウン)は、ネオンが華やかな中心部とは違って薄暗く、ゴーストタウンのような雰囲気になっていました。住民はたくさんいますが、どうにもギスギスした感情が見られます。防衛隊の4人はというと、タイムスリップの際に外縁部に飛ばされ、嫌な雰囲気の中をさまよっていました。お腹がすいたので、見つけたコンビニに入ってみると中も薄暗く、商品もほとんどありません。チョコビを見つけるも、値段が1800円もするようでとても買えないようです。さて、このコンビニの店員がどこかで見たことがあるような…。漫画雑誌を読んで文句を垂れているこの店員、マサオ君にそっくりなのです。未来のマサオ君は人気漫画家にはなっておらず、そんな姿に現代のマサオ君は失望してしまうのでした。さらにその後、ふたば幼稚園を見つけます。そこにいた先生がネネちゃんの未来の姿のようでしたが、大女優とは程遠くかなり荒れた言葉遣いのようで、ネネちゃんもすっかり落ち込んでしまいました。

やがてタミコとしんのすけが防衛隊と合流します。が、花嫁(希望)軍団もしつこく追いかけてきています。防衛隊のみんなはタミコに、しんのすけのどこがいいのかと聞くのです。すると、一緒にいると楽しく明るくなれるところがいいのだとのことです。それ以外はいいところなしのようですが…。花嫁(希望)軍団からの追跡はどうにか逃げていたわけですが、ふと油断したところでタミコは、海から現れたロボットに捕まってしまいます。

取り残された防衛隊の5人はダウンタウンをさまよい、やがて野原家にやってきました。野原家もボロボロの外見でしたが、そこにはシロ(のような犬)がいました。さらに、未来のひろしとみさえもそこに住んでいました。ただ、ひろしの頭髪はすっかり薄くなってしまい、みさえの体型はかなり恰幅よくなっていました。そして、シロも10匹以上に増えているのでした。見た目は大きく変わっても、ひろしもみさえも防衛隊を優しく迎えてくれ、防衛隊の5人は野原家で食事をとります。未来ひろしによると、隕石の衝突によって舞い上がったチリで空が覆われてずっと暗い世界になってしまい、そんな暗い世界で金有電機が力をつけてネオトキオを支配するようになったらしいのです。増蔵にとって儲けにならない会社は次々に取りつぶしていったようで、双葉商事も差し押さえられたのだと…。
同じ頃、増蔵に連れ戻されたタミコは、増蔵から不良品呼ばわりされていました。そして、勝手に営業成績が最も良かった未来の風間君(どうやら金有電機の幹部になっているようです)をタミコの結婚相手に指名してしまうのです。

翌朝、テレビを通して風間君とタミコが結婚するということを知ることになる野原一家と防衛隊隊員です。それを聞いて、しんのすけはまだチョコビを買ってもらう約束が果たされていないからとタミコのもとへ行く決心をします。結婚式場の大ホールでは花嫁(希望)軍団が入場者のチェックを行っていましたが、入場料を払っていない野原一家や防衛隊隊員は中に入れさせません。が、風間君が父(未来の自分のことですが)の晴れ姿を見たいから入れてほしいとみんなで懇願し、ひろしやみさえも体を張った演技により、みんなも会場に入っていきます。

ウエディングドレスに身を包んだタミコは表情がさえません。増蔵が言うには、しんのすけも会場に連れてきているとのことではありましたが…もししんのすけがどうなってもいいなら勝手にしろとのことです。やがて時間になり、風間君とタミコも会場へ向かい、いよいよ結婚式が始まりました。
と、そこにしんのすけの声が聞こえます。しんのすけが式場の観客席からタミコに声をかけています。そしてしんのすけはタミコのもとへと行こうとします。が、タミコは増蔵の言葉を思い出し、しんのすけに来ないでと言い放ちました。そのまま式は進みますが、しんのすけは我慢しきれずにタミコに向かって飛び出しました。花嫁(希望)軍団がしんのすけを捕まえようとしますが、防衛隊やひろし、みさえの協力もあって式場は大混乱に。観客が逃げていく様子をテレビで中継しており、そんな様子を未来のマサオ君やネネちゃん、そしてボーちゃんも見ていました。

やがてしんのすけはタミコのもとにたどり着きます。そして、タミコは未来のしんのすけを見つけました。式場の周囲に飾られていたアクション仮面像の中に、一つだけ変なものを目に着けた像があり、それがしんのすけです。タミコは増蔵からドレスの裾を踏まれながらも、ドレスを破って未来しんのすけのもとへと走っていきました。しんのすけたちも後を追って走っていきます。途中でしんのすけが何かに躓いて転んでしまいましたが、大きな影響はないもようです。しかし、タミコが勝手な行動をするので増蔵がついに我慢の限界を超えてしまいました。そしておもむろにスイッチを取り出し、ボタンを押しました。すると、未来しんのすけの乗っていた台座部分が爆発し、未来しんのすけの姿が消えました。粉々になって死んだと言い放つ増蔵です。周囲は絶望感に包まれますが、しんのすけは「死んでない!」と言います。増蔵はタミコを呼び戻そうとしますが、未来風間君が落ち着いてくださいと一言増蔵に言います。すると増蔵は、社長に対して落ち着けなどと言う風間君に対してクビを言い渡しました。さらに、家電ロボXという巨大ロボを召喚し、みんなに襲いかかります。

と、その時上空からジャイロに乗った未来ボーちゃんがやってきました。そして、未来のしんのすけは生きていると言います。というのは、ボーちゃんが発明した「OBAKAパワーレーダー」の反応が以前と変わらないからだと。ボーちゃんは先ほどの爆破場面のリプレイを流しました。爆破の瞬間、砕け散ったかと思われた未来しんのすけですが実は爆風で後方に倒れていたのです。なぜ倒れたのかというと、足の固定金具が外れていたとのことで、それはしんのすけが躓いて転んだものが、実は金具のスイッチのコードだったのです。それによって固定が解除されていたとのことで、倒れた未来しんのすけはたまたま通りかかったトラックの屋根に乗り、金有ランドという遊園地に向かっていることが判明しました。

そこで金有ランドへ向かおうとするわけですが、増蔵は家電ロボXに乗り込み、ミサイルを暴発しました。やがてミサイルによって破壊された瓦礫が、ひろしとみさえの上へと落ちてきました。とその時、ネコの姿をした誰かがやってきてひろしとみさえを救いました。そのネコの正体というのは、未来のひまわりでした。さらにはマサオ君のピンチには、幼稚園バスに乗った未来のマサオ君とネネちゃんが駆けつけて助けてくれました。こうして勢ぞろいした防衛隊の5人、未来の野原一家、未来の防衛隊、そしてタミコも加えた「カスカベ最強防衛隊」が結成され、増蔵に対抗します。未来ボーちゃんが開発した巨大ロボ「ボーちゃん28号」を召喚します。

そうして家電ロボXとボーちゃん28号による対決が繰り広げられる中、タミコとしんのすけは金有ランドへ向かいます。金有ランドまで運ばれた未来しんのすけは、その後さらに遊園地の乗り物で運ばれ、ジェットコースターに乗っかりました。ところが、そのジェットコースターは家電ロボXが放ったミサイルによってレールが破壊されており、そのままでは未来しんのすけの乗ったジェットコースターは真っ逆さまに落下してしまいます。タミコとしんのすけは金有ランドに入り、ジェットコースターに乗り込みました。しかし未来しんのすけは固まったままです。眠りを覚ますには…とのことで、なぜかしんのすけが未来しんのすけとキスすることに。しかしそれでも反応がありません。やがてジェットコースターが下りに差し掛かると下りることができなくなるからと、タミコはしんのすけをジェットコースターから降ろしました。タミコが未来しんのすけと抱き合っていると、降ろしたはずのしんのすけがまだいました。と、その時鼓動が聞こえてきます。ついに未来しんのすけが復活したのです。

他のカスカベ最強防衛隊はボーちゃん28号に乗りこんで、家電ロボXと戦っていました。そして最後には家電ロボXを倒します。やがてしんのすけたちが乗ったジェットコースターがレールの破壊された部分にやってきて落下していくところで、ボーちゃん28号が受け止めることに成功しました。こうしてしんのすけたちは生還し、未来ひまわりが増蔵に対して「逮捕します」と通告しました。実はひまわりは、国際警察の一員になっていたとのことで、増蔵は降参するしかありませんでした。

地上に戻ったしんのすけと未来しんのすけは2人で協力して、再び雄叫びをあげます。すると空が晴れ、太陽の光が差し込んできました。明るい世界を取り戻すことができ、未来しんのすけとタミコはどこかへ行ってしまいました。最後しんのすけに「未来はお前のものだ」と言い残して…。

しんのすけと防衛隊のみんなは現代に戻りました。そして家に帰ると、先ほどまで隕石群が衝突するのではと大騒ぎになっていたらしいのです。しかし、どうやらギリギリで回避できるとのことでしたが。

エンディングでは、絵そのものよりもラストメッセージを見逃さないようにしていただきたいところです。最後まで席を立たずにいれば問題ないはずですが(作品時間1時間39分)。

臼井儀人先生に感謝をこめて


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