「こらっ!しんのすけ〜まちなさ〜い!」 いつものように、みさえがしんのすけを追っかけてる。 いつものように、しんのすけがみさえに追っかけられてる。 なぜなら、しんのすけとひまわりが留守番中、ひまわりがみさえの口紅でかべやゆかに落書きしたのをみさえはしんのすけがやったと勘違いしてるからだ。 「オラ違うも〜ん。ひまわりだも〜ん。」 「うそおしゃい!しんのすけ〜」 「ひまわりがこんなことしたから、オラがこんなことになったんだぞ。ひまわりのおばか〜。」 ぽかん! 「うわ〜んうわ〜ん。」 しんのすけがひまわりをたたいてひまわりが泣いた。 「こらっ!だめじゃないのしんのすけ。」 「母ちゃんなんか、母ちゃんなんか大っ嫌い!!!オラ家出する。」 「へ〜。いいも〜んだ。勝手に家出すれば。こんな子、家の子じゃないもん。」 相変わらずみさえは信用していません。 「オラだって、ここの子じゃないもん。ベーだ。」 ばたん!!! しんのすけは出て行きました。 「ふん。いいもーんだ、みのもーんた。母ちゃんのおバカ。尻でか、三段ばら。」 しんのすけは心配しながら辺りを見渡した。 「良かった。母ちゃんがいたら、げんこつされちゃうし。母ちゃんなんか、母ちゃんなんか・・・。」 その時・・・・・ しんちゃんの前にすうっと白い光が現れた。 「なんだこれは!!!」 白い光から出てきたのはなんと、少女漫画にでてきそうな可愛らしい魔法使いが現れたのです。 「私の名前はマホ・ツカイです。家出をした人を元の家に連れ戻すのが、私の仕事です。」 「マホ・ツカイって・・・そのまんまじゃん。」 「私のお母様が付けてくれた名前なんです。バカにしないでください。ところであなたは家出をしているそうですね。お名前はなんというのですか?」 「オラは野原しんのすけ。永遠の乙女な5歳だぞ。」 「野原しんのすけ様・・・ですね。」 「しんちゃんでいいぞ。マボ・ドーフちゃん。」 「マだけしかあっていませんか。私はマホ・ツカイというんです。」 「じゃ、マホちゃんでいい?」 「いいですわよ。私はしんちゃんでいいですか?」 「OK、OK、お風呂のオーケー。」 「・・・。」 さあはたして、このマホ・ツカイはだれなのか。続きはお楽しみに★ 「マホちゃはなんでここにいるの?」 「さっきしんちゃんが家を出て行ったのを見て、家出だと思ったからです。ところで、なぜ家出したのですか?」 「・・・オラ、母ちゃんとけんかしたんだ。」 しんのすけは、今までのことを語り始めた。 「母ちゃんとひまなんか大嫌い。オラじゃないのに、ひまなのに・・・」 「それだったら、お母様に話せばいかがですか?」 「母ちゃんは分からやずやだから、三段バラだし、尻でかだから分かるわけないよ。」 「それでは、お母様の気持ち、見てみましょう。」 マホは水晶玉を出した。 「お母様の気持ち、出ました。夢をみているようです。あまり心配はしていないらしいです。」 「やっぱり・・・」 続きはお楽しみに 「お母様はしんちゃんはすぐ家に帰るだろうと思っています。」 マホは言います。 「オラ、絶対帰らないぞ。帰るもんか。」 しんのすけは言います。 「そんなこと言わないでください。お母様はしんちゃんを愛しています。そう水晶玉に表れています。ひまわり様もそうです。だからそんなこと言わないで、家に帰りましょう。」 「オラやだ!絶対絶対帰らないぞ!!!それに母ちゃんやひまはそんなこと思うはずがないぞ!」 「あなたがお母様を愛さないんだったら!!!!!!人としてこの世で一番サイテーです!!!!!!!!!!」 パチン!!! マホがしんのすけのほっぺに平手打ちしました。 「マホちゃん、オラ・・・サイテーなの? 「サイテーです。」 「でも、オラ、どうしても帰りたいって思わない。」 「そうですか・・・私はまだ未熟な魔法使いなので、ここまでしかしんちゃんを説得 できません。さっきはたたいてごめんなさい。この水晶玉は差し上げます。それで、 お母様の気持ちを見てください。さようなら。」 「あ、待ってマホちゃん。」 マホはすうっと消えていった。 「母ちゃんの気持ち・・・。」 しんのすけは水晶玉を手にとり、みさえの気持ちを見た。もう家出して何時間のたっている。だから辺りは暗くなっていた。もう夜なのか、夕ご飯のにおいがする。 「母ちゃん、心配してる・・・・・・。」 (みさえの心)しんのすけ、まだ帰ってこないわ。もしかして、誘拐された!? どうしよう。警察に電話しようかな。しんのすけ、早く帰ってきて。お願い。 「母ちゃん・・・よし、オラ、帰る。」 しんのすけは家へと走り出した。 がちゃ・・・ 「おかえり、母ちゃん。」 「しんのすけ・・・しんのすけ〜〜〜ただいまでしょ。もう、心配してたんだから。」 みさえは泣きだした。もう9時がくる。 (オラ、母ちゃんを愛してる・・・サイテーなんかじゃない。マホちゃん・・・) 星がきらきら光っていました・・・ 完結 |