「これはどうしよう。使うかもしれないから、しまっとこ。これは・・・」 今みさえは、押し入れの中の整理をしていた。 「母ちゃん散らかしちゃだめって言うくせに散らかしてる。」 「散らかしてるんじゃないの。整理してるの。これも置いとこ。」 「母ちゃんミシンなんて使ってないじゃん。」 「いいの。また使うかもしれないから。」 「本当は使わないくせに。」 「失礼ね。そんなことはないわよ。」 しんのすけは押し入れの中にあるものを見つけた。 「母ちゃん、プレゼントがある。」 それは、黄色い箱に赤いリボンがついた、プレゼントの箱だった。 「あれ、そんなの入れた記憶はないけど・・・。」 ちょうどその時、ひろしが帰ってきた。 「ただいまー。」 「ただいま父ちゃん。」 「お帰りでしょ。あなた、この箱押し入れにしまった?」 「え、そんなの入れてないぞ。しんのすけじゃないか?」 「オラ違うぞ。なあひま。」 「たやーい。」 「じゃあ一体だれが・・・」 その時、箱がパカッと開き、中からなんと、黄色い毛のシロのそっくりさんが出てきたのだ。 「ここにシロはいませんか?」 「おお、シロにそっくりだぞ。」 「犬がしゃべってる!!!」 「すみません。シロはどこにいますか?」 「シロなら、庭の小屋にいるぞ。」 シロのそっくりさんは、シロのいる所に真っ先にいった。 「シロ!!!」 「キャンキャンキャンキャン!!!」 シロは吠えている。 「シロ、ぼくのことを覚えていないのか。」 「あの・・・あなたはだれですか。 「ああ、ぼくは、・・・」 一体あの犬はなんなのか。続く |