『珍しい猫の写真』の真相

【写真の入手先】

私はこの巨猫の写真が添付されたe-mailをアメリカ人のメール友達から2001年の5月にもらいました。そのメールはオリジナルは英文でしたが、簡単に要約すると下記の通りでした。

写真の猫はカナダのオタワ近郊のChalk River(チョーク川)沿いの原子力研究所の施設で以前働いていたRodger Degagneさんの猫です。事の起こりは15年前、Rodgerさんが研究所の古い実験室の回りにいた雄雌2匹の野良猫を家に連れて帰り、それぞれLostとFoundと名づけました。その雌が産んだ子猫のうちの1匹(名前をSnowballという)が90ポンド近い巨猫に成長しました。(写真に写っている巨猫)正確には鼻の先から尾の先まで69インチ(約175cm)、体重87ポンド(約39kg)です。巨大になった原因は獣医は甲状腺のせいだろうといっているが、たぶんSnowballの親猫がChalk River(川の名前)で何かよからぬものと係わったためであるとDegagneさんは考えています。


【写真の真相】

私も今まで信じていたし、私のアメリカ人のメル友ももちろん信じていました。でも真相はまず、写真と文章の作者は別で、写真はCordell Hauglieという人物が自分の家で飼っているペットのJumperと言う名の猫の写真を使ってAdobe Photoshopで創り上げた合成写真なのだそうです。そもそも彼の娘を喜ばそうと思ってやったことなのだそうです。その写真が2000年の4月頃からインターネット上を一人歩きし、約1年後、このSnowballのストーリーが写真に尾ヒレのようにくっついたのだそうです。

このSnowballの話を創り上げた人物は特定されていませんが、たいていのカナダ人なら大よそこの文章がジョークであると察することが出来るそうです。

というのもSnowballの両親がなんらかの影響を受けたとされているChalk River沿岸というのはすでに動作中の原子炉があり、さらに2つの原子炉が現在建設中なのです。つまりSnowballの両親がこのDNAをも歪めてしまう原子炉の放射線を浴びたことにより、奇形のSnowball(写真の巨猫)が生まれたというのです。つまりはこの文章の作者はCordellさんがお遊びで作った写真を利用して原子炉の存在や新たな建設を皮肉ったのだと思われます。(私の想像)

ただ未だにカナダ人以外の世界中の人は信じている人がたくさんいるのも事実です。私も今回ネットで検索したら、真否を本気で討論し合っているサイトとかにも出会いました。
私同様、本物だと言って紹介している方も勿論いました。


【参考文献】

以下に紹介するサイトはすべて英文サイトですが、私が上記の文章を
書くのに参考にしたサイトです。さらに詳しくこの猫について語っています。
もし興味がありましたら訪ねてみて下さい。

http://urbanlegends.about.com/library/blgiantcat.htm
http://www.truthorfiction.com/rumors/snowball.htm
http://www.urbanlegends.com/ulz/bigcat.html
http://www.snopes2.com/photos/bigcat.htm


【ギネスレコード】

ちなみに世界で一番長い猫としてギネスブックにも登録されているのは
イギリスはスコットランドのEllonに住むLorna Sutherland さんの”Snowbie”という猫だそうです。
こちらは鼻の先から尾の先までの長さが41インチ(約103cm)、体重32ポンド(約14kg)だそうです。
Snowbieの体重に関しては98ポンド(44kg)という説もありますが、それはにわかに信じ難いです。
”Snowball”は69インチで、87ポンドということになっていました.
もっとも体重のある猫については結構あいまいで、書籍版のギネスレコードには47ポンド(約21kg)
と記されているが、53ポンド(約24kg)とする説もあるそうです。

Snowbieに関する記事や写真を見るには下記のURLをクリックして下さい。
但しすべて英文です。

http://www.petplace.com/Articles/artShow.asp?artID=3188(記事のみ)
http://greenfield.fortunecity.com/dreams/383/longest.htm(写真付き記事)
http://messybeast.com/freak-cats.htm(記事と写真、Snowballにもふれています)


【計測単位】

1インチ=2.54cm
1ポンド=約454g

文章中の猫の長さと重さは上記の単位で計算しました。
一部計算することなくHPから抜粋したものもあるので多少の差異が生じています。


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