1994/10:秋合宿「よさこいいしづち班」
山口大学サイクリング部に入部して2度目の合宿、”秋合宿”だ!
山陰班、阿蘇班、琵琶湖班、四国一周班等あったが、以前から行ってみたかった四国、しかも西日本最高峰石鎚山(1982m)に登るという企画がついている四国石鎚班を選んだ。
夏合宿で能登半島を巡ったハヤシには初の山岳サイクリングとなる。
よさこいいしづち班
班員:3回生 Mリ、Kジタニ、Wタナベ、Nガタ
2回生:Yマダ、Aイモト、Tカハシ
1回生:Tラモト、Nカニイ、Fキンバラ、ハヤシ(敬称略)
第1日目 10/1:小郡〜松山(移動日・輪行)
四国は山口県からさほど遠くないので出発もそれほど早くなく四国一周班とともに8時に部室集合、備品等各自装備する。
山口から小郡まで12kmほど自走。そして輪行。しかし、ハヤシは手間取りなんと目的の電車に乗り遅れてしまった・・・。
先輩のIマムラさんがひとり残ってくれて2人で四国へのフェリーが出る柳井港まで輪行、合流。
柳井港からのフェリー(往復約4500円)は1時間おきに出ているのでスケジュールの狂いは無かった。フェリーに乗るのは初めて。うきうきする。柳井港駅から柳井港までは300mほど。フェリーには手荷物として乗せた方が運賃が安いので駅からそのままかついで港まで行く。待ち時間で釣りをする先輩もいる。
いよいよフェリーが入ってきた。フェリーまで自転車と荷物を運ぶもの結構大変。
自転車は甲板の通路等分散して置く。さあ、2時間30分の旅船内を散策したり、甲板のイスで寝たりとのんびりくつろいだ。
四国上陸!松山市内道後温泉をめざし走る。松山は意外と街だった(失礼)。
今日のビバークは道後公園、自転車を置き、夜の街へ繰り出す(笑)。
やっぱり道後温泉でしょう!道後温泉の暖簾は威厳すら感じる。
温泉自体はわりと普通の風呂だった。しかし、我々の目に飛び込んだものは、浴衣を羽織り茶菓子などすすっている先輩の姿だった!
なぜ?2階席というくつろげるとこがあるらしい。料金はもちろんやや高い。さすがだ。
夜は実は道後公園は幽霊が出るらしい(霊感の強いMリさん談)などという話を聞き、床についた(笑)
走行距離:9km 走行時間:27分
第2日目 10/2:松山〜面河渓
いよいよ合宿初日。四国一周班は我々より早く出発、お見送り。グッドラック!
四国は水不足で朝断水している。昨夜のウチに米とぎ等の水作業はしておいたが水が使えないのは大変である。トイレとか・・・。
いよいよ出発。街をはなれR17を山へ向かい走る。どんどん山が近づいてくる。今日は標高985mの黒森峠がある。そんな峠は今まで登ったこともない。大丈夫だろうか。200mくらいはゆるやかに距離で稼ぐ。
峠まで10kmほどのところでヘアピンの切り返しが始まる。いよいよ本格的な登り、30分フリーランが始まる。先頭の人が30分走ったところで休憩を入れるというものだ。先頭の人が速い人だと遅い人は40分も50分も走らなければならないこともある・・・(苦笑)。
何回か30分フリーランを繰り返しながら登る。さほど遅れることなく登れている。(ここで遅れているようでは先が思いやられることだが。)ただ一人の女性、Nガタ先輩はさすがに大変そうだが。
だんだん景色も良くなってくるが、上に行くにしたがい山深くなり展望は無くなってくる。
3回目のフリーランでとうとう黒森峠(985m)に着いた。今までの峠最高記録!
黒森峠の看板はなぜか落ちていた。こんなもんが落ちてきて当たったら大変だ。
周りは木に囲まれ展望はほとんどない。峠はやや広くなっているのでここで昼飯&昼寝。
再出発、ここからはアップダウンを繰り返しながら川沿いに下っていく。
面河村に入り、面河川に当たってからはやや上り、上流を目指す。天気よく、のんびりペースだ。リラックス。
途中の民宿で露天風呂に入り今までの汗を流す。最高。
面河渓の渓流そばのキャンプ場に到着。管理人が厳しく(うるさく?)自転車は中に入れないし荷物持っていくのも大変である。
近くには国民宿舎もある。
走行距離:75.8km、走行時間:5時間12分
第3日目 10/3:面河渓〜瓶ヶ森
今日は石鎚山への登山日だ。標高1492mの”土小屋”まではクルマ・自転車で行ける。
石鎚スカイライン(18km)を30分フリーランを3回くりかえし登る。険しい石鎚山が近づいてくる。
とうとう土小屋に到着!最高記録また更新!
昼飯食べて登山開始。片道4km、2時間ほど。全般に難易度は低く楽しく登れる。
しかし、頂上付近には”鎖”ポイントがあるのだ。崖に垂れ下がった2、30mの鎖を登る。下を見ると怖い!
ご心配なく、迂回路もあります。
そしてとうとう頂上の石鎚神社!と、思ったらそこは頂上ではない。
その神社よりやや高いピークがすぐ向こうに見える。そっちが山頂なのだ。一度下り、また登る。
頂上は切り立っており、ヒジョーに危険。落ちないように。
下山は鎖は使わず迂回路で降りた。
土小屋に戻り再び自転車にまたがる。なんとここからは林道。比較的路面はフラットだがスリックタイヤの我々は注意が必要。ハヤシはステムサスペンション搭載なのでかなり楽かも。
今日のキャンプ場に着いた。が、なんと工事中で使用できない。しょうがなく瓶ヶ森まで走ることに。
真っ暗の林道を走る。しかも砂利が深い。一度足をつくとなかなか乗り出せない。押すしかない。
やっと瓶ヶ森についた。かなり寒い。晩飯を作っているときも、食べているときもとにかく早くテントに入ってシュラフにくるまりたかった。
走行距離:31.4km 走行時間:2時間53分
第4日目 10/4:瓶ヶ森〜松山
朝冷たい雨が降っていた。普通なら早く起きて朝飯の準備をするところだが、今日は昨日買って置いたチーズケーキを朝飯とするので準備する必要はなかった。起きる頃には雨はやんでいた。
チーズケーキを食べて出発。ダートは10km以上続く。途中には吉野川源流の碑あり。
ダート走行の醍醐味をたっぷりと味わった。Tカハシ先輩は転けて顎をケガしてしまったけど。
R194に出ると舗装路だ。ここから西条市市街まで標高差1000mを一気に下る。
こんなに下り続けるの初めてだ。ガードレールの外は深い谷。まるで空を飛んでるかのような錯覚。
昼飯を食べて石鎚山駅から輪行再び道後温泉に戻る。
そしてカラオケで打ち上げ。合宿を乗り越えた1回生はとうとう道後温泉2階席へと進んだのだ!
風呂上がりに浴衣姿で2階から道後の街を見ながら飲むコーヒー牛乳は最高だ!(笑)
走行距離:50.8km 走行時間:3時間8分
翌日フェリーで山口に戻った。この合宿で峠を、山を制覇する達成感も知ってしまった。