雁坂峠(日本三大峠)アタック!!

(02/05/11)

   

11:50 結局天気は好転せず、景色を見ることはできないまま埼玉側へ下り始めることにした。

さあ、ここからはやっと下り。下りを長く楽しむために山梨側からの登山というコースにしたのだ!

埼玉側は山梨側と景色が全然違う。木も生い茂り、道も根っこ・石が多くあまり乗ることができない。

イヤな予感が・・・。

   

12:10 2、3mごとに乗ったり下りたりしながら15分ほどで雁坂小屋についた。

小屋には誰もいなかった。「埼玉国体指定宿舎」とか書いてあった。今年は水場がまだ枯れていて、1km先の水場まで行かないと無いみたい。埼玉側に扇屋山荘というのがあり埼玉〜山梨間の送迎をやってくれるとの情報あり。

ここまで誰にも出会っていない。人が多いと自転車に乗りにくいのでゴールデンウィーク明けにしようというEさんの案だったが、的中しすぎ。逆に寂しい。

   

12:20 雁坂小屋を出発。当初予定30分遅れ。

ここからはいよいよ下りが・・・。いや、相変わらず道は根っこが多く、岩等の段差も大きいためほとんど続けて乗ることができない。それどころか、下るどころか登っている箇所も度々ある。

さらに道を進めるが・・・相変わらず乗ることはほとんどできず、下ったり登ったり。平均すると登りの方が多いような・・・。プロトレックの高度もまだ2000mあたり。

道も細く、一歩踏み外すと真っ逆さま!!というような箇所も多く、精神的、肉体的にも疲労が蓄積する。距離も速度も稼げていない。足元もおぼつかなくなり度々落石を起こしてしまった・・・。気が遠くなる・・・。

   途中の道標で残り8kmと。このペースで行ったら日が暮れてしまう!

 

   

 

途中、残雪や熊の爪の跡など発見し、山深いことを改めて思い知らされたりする・・・。

   

13:40 「地蔵岩展望台」に到着。現時点で1時間以上の遅れ。

   

自転車を置き、少し登ってみると山の頂に突き出ている岩があった。

その上からは少し晴れ始めた雲間に甲武信岳等の山々がまるで浮いているように見えた。

しかし、ゆっくりとしている暇はない。ここからの下りも乗ることができなければホントにやばい。

   

14:00 頼むような気持ちで再出発、道は下り始める。とりあえず乗車を遮る物はない。いや、それどころか超ゴキゲンな下りだ!!あー、これを待っていたのだ!!

   

14:15 「樺避難小屋」到着&休憩。45分遅れ。少し取り返した。

しかしこの先の突出峠辺りから地図上では斜度がきつくなる。また自転車に乗れなくなるかもしれない。油断できない。

  

14:30 樺小屋を出発。確かに斜度が急になってくる。そして道の質も変わってきた。

落ち葉が積もった下にゴロゴロした石があるのだ。木の枝なんかも落ちていて、しかも湿っているため滑りやすく、かなり自転車のコントロールがシビアになるが、それはそれでおもしろい。

   

14:40 「突出峠(つんだしとうげ)」着。40分遅れ。

ここには東京大学農学部の演習林で、ドングリの実の成り方を調べるため何十年か観察している。

   

ここからはさらに斜度が急になる。道の質がまた変わり落ち葉の下の石は無くなってきたが、斜度が急なため、ほとんど滑ってるような感じ。なぜか濡れた枝が進行方向に対して斜めに多く落ちているので非常に滑りやすく、何度か転ける人も出た。地面が落ち葉で柔らかいので大きなケガにはならなかったが。

   

15:00 「雁道場(がんどうば)」着。30分遅れ。とにかく斜度が急。急速に遅れを取り戻している。

道が細くなってきたので要注意。

   

15:30 「水の本」着。水場だと思っていたら(確かに沢はあるが)水がくめるような状態ではなく、水が残り少なくなっていたよしぞーさんはがっかり。

   

15:40 しかしまもなく川又登山口着!

後半部分はほとんど乗ることができたので、予定の10分遅れまで取り戻せた。なんとか無事到着!日本三大峠雁坂峠越え達成!!

   

さて、どうやって山梨へ戻るか?とりあえずタクシーを呼べそうな、捕まえられそうな場所を見つけるべく下り始める。

少し下った入川渓谷に「扇屋山荘」があった。商店も併設している。

送迎の話をするとなぜか最初話がかみ合わなかったが(笑)、送ってもらうことができた。1回4,000円(トンネル代込み)1人1,000円だからタクシー呼ぶより絶対安いだろう。

自転車は山荘に置かしてもらい、ワンボックスカーに乗せてもらってトンネルを抜けて山梨へ抜ける。

車内で親父さんと話したことでは、自転車で雁坂峠を越える人は年に100人近くいるとのこと。でも中には峠まで来たはいいが、力尽きて山小屋に自転車を置いていった人もいるそうだ(笑)古くは昭和二十年くらいが自転車で雁坂峠を越えた人を見た最初ではないかとのこと。なんでも山梨まで自転車を届けるという理由だったそうだが。

しかしなぜ自転車で越えるのか?と質問されたが明確な答えというのはいつもない。

自転車が好きで、山も好きだから同時にやったということか。

  

スタート地点の駐車場で下ろしてもらい、ステップワゴンに乗り込み埼玉の扇屋山荘へ戻る。

そして山荘のお風呂へ!貸し切り状態で気持ちいい!風呂上がりにはオロナミンCまで頂けて最高。

   

18:00 帰路に着く。秩父市内で晩飯を食べて上尾へ戻る。

   

初めての本格的な山サイで日本三大峠・雁坂峠を制覇できて幸せだ。もうそんじょそこらの山サイでは満足できないのでは?(笑)まあ、そうは言ってもいくらでも山はあるし、高さや長さだけが重要なわけでもないが。

今回連れていってくださったEさん、いっぽさん、よしぞーさん、ありがとうございました。

車を運転してくださったEさん、ご苦労様でした。

今度はどこを走りましょうか?雁坂峠リベンジか!今度は景色みたい。

    

photo by Eさん、いっぽさん、ハヤシ

   

Eさんのレポート「雁坂峠パスハンティング」

    

※「雁坂峠越え」は場合によっては本当に危険です!

十分な体力、知識を身につけ、必ず複数人で実行するようにしてください!