動機
このゲームは発売当初はさほど注目していなかった。
というかそもそもPS2を持っていなかったし、CMで見た限りじゃこれのためにPS2を買おうという気にはならなかった。
だが後に友人から面白いという感想を聞き、興味を持った。
その後、ネットでネタバレしない程度に評判を探ってみると、結構難しいアクションゲーらしい、ということがわかった。
この時点では既にPS2を持っていたので、2001年の末ごろに購入した。
また、発売から大分経っており、なんとなくネットの攻略をすぐに見てしまいがちなような気がしていたため、このゲームに関しては自分が納得いく結果を出せるまで一切の情報収集を禁ずることとした。
(ただ、最初に評判を調べたときにDMDモードがあることやスーパーダンテの存在は知ってしまったが)

プレイ
噂に違わず、このゲームの難易度は高かった。
およそ皆が詰まるようなところでは俺も例外なく詰まった。
ボスごとに詰まったと言ってもいいだろう。
ミッション9ではグリフォンを倒した後どこに行けばいいのか分からず迷い、ミッション16ではナイトメアを倒した後、絵に飛び込めるということになかなか気付かずに偶然シークレットミッションを発見したり、ミッション17では骨の竜の火炎を剣で跳ね返すことに気付かずにハマっていたりと詰まりまくった。
だが事実上のラスボスのムンドゥスは初見で倒したと記憶している。
そこは所詮はノーマルだった。
その後のハードもほぼボスごとに詰まったが、後に控えるDMDでの苦労を思えばあまり記憶には残っていない。
そう、やはりというべきか、DMDの難易度の高さは深く強く記憶に刻まれた。
減っている気がしないボスの体力ゲージ、アホみたいに減るダンテの体力ゲージ、ボったくりなアイテムの価格。
あまりの難しさに笑う。
ノーマル周回によるアイテム集めや途中セーブを用いたレッドオーブ稼ぎなどは思い付かなかったため、ほとんどノーアイテムで突き進んで行った。
とりわけ印象に残っているのはグリフォン2回目、ネロアンジェロ3回目、ナイトメア3回目、そしてムンドゥスだ。
グリフォンはどうしても倒せずにホーリー×4で抹殺した。
ネロアンジェロは1日かけて後少しというところまで追い詰められるようになり、最後の最後はホーリーでトドメを刺した。
ナイトメアは最終コア戦でデビルスターを2回くらい使った。
そしてムンドゥスは、、、、所持アイテム及びレッドオーブの少なさからアイテムによるごり押しがほとんどできない状態だった。
当然シークレットミッションやブルーオーブの欠片を全部集めてなどいないので、全体力は1.5ゲージ程度だった。
だが何度も挑戦するうちにだんだんと死ぬまでに減らせる体力ゲージが増えていき、遂にはこちらの体力が0になる前にやつの体力を0にできた。
そこに至るまで2日かかった。
辛く長かった旅路を終え、通算3度目のEDを堪能した。
完全に自力で制覇したという達成感。
これは同様の体験をした者にしか理解し得ないものだろう。
その後、残るシークレットミッションを探すが、残り5個がどうしても見つからずそこで自力発見を断念。
遂にネットで調べることを決意した。

クリア後
残りのシークレットミッション及び取り残したブルーオーブの欠片を全て回収し、初回プレイ時はほとんどイフリートを使わなかった(フロストにさえも)ため習得しなかったイフリートの技等を習得し、ダンテの成長を限界まで行った。
その上でノーアイテムDMDクリアを目標としてDMDに再挑戦をした。
一度クリアしたとはいえそこはDMD。
2周目も苦戦を強いられた。
特にアイテムでゴリ押したボスに苦戦するのは必至であった。
そしてラストのムンドゥスにもこの上ない苦戦を強いられた。
だが苦痛ではない。
そこには、高い壁を前に微かに笑う自分がいた。
程なくしてノーアイテムDMDクリアを達成した俺は、さらにDT禁止等の制限プレイに挑戦していった。

その後
この文章を書いている今でも、プレイ時間こそ当初ほど多くないものの、折を見てはプレイしている。
このゲームの面白いところは、敵を倒すパターンが単一ではなく、実に様々なものがあることである。
例え初心者の用のアンスタイリッシュなパターンであっても、それが俺の知らないパターンであれば斬新である。
また、制限付きプレイで行って発見に至ったパターンも少なくない。
やればやるほどに新しい発見がある。

もう1つのこのゲームの醍醐味は回避にある。
敵の攻撃を完全に見切り、例え視界外からの攻撃であっても音や光などで察知して回避することが可能となる。
初めてシャドウの泣き声だけで、ヤリ攻撃や手裏剣体当りを回避できたときには恍惚の極みである。

また、このゲームは結構バイブレーションの使い方が上手いと思う。
敵を切るときの振動、ガードされたときの振動、銃を撃つときの振動、それらが微妙に且つ分かりやすく違う。
慣れればこの振動だけでもかなりの情報が分かる。
こういったところにも感心させられる。

世間評価比較
大体ネットで知る限りのこのゲームの評判は次のようになる。
良い点
悪い点
こうして見ると悪評に偏っているのが分かる。
加えて良い点が曖昧なのに比べて悪い点は具体的なものが多い。
確かに最高評価を下した自分でも同意できる点は少なくない。
しかしそれでも、あの見切る快感や発見する喜びは、やりこむほどににじみでてくる面白さであり、これらの前では数ある欠点も霞む。
実際、ネット未見で自分が感じたのはストーリーと武器切り替えくらいだった。
良く言われるカメラワークでさえ、特に何の先入観もなかったぶん素直に受け入れられた。
むしろこのカメラワークこそ醍醐味とまで思えてくる。
また爽快感については良い点、悪い点ともに挙げられている。
これはなにをもって爽快と感じるか?によって分かれるところだろう。
爽快というと「並みいるザコどもを圧倒的な力で蹴散らす」ようなものだと考えがち(というか普通そう)だが、デビルの爽快感はそこには(あんまり)ない。
前述の通り、デビルの爽快感は攻撃よりもむしろ回避にある。
前者の爽快感を期待し裏切られた人、カメラワークに憤慨した人、あまりの難易度にさじを投げた人。
これらの理由でDMDクリアを成さずに止めた人は多いだろう。
だが、敢えて言おう。
彼らはデビルの全く浅い部分にしか触れていないと。
そのような人たちには、「信者だ」と一笑せずに是非、機会が許せば今一度プレイしてみてもらいたい。
もしそれでも駄作と言うのならばもはや何も言うまい。
だがデビルの面白さを知る者としては、一人でも多くの人に楽しんでもらいたいと願う。
その際、当サイトの攻略が幾ばくかでも役に立てれば、攻略サイト冥利に尽きるものである。

おまけ
デビルは、当初バイオ4として開発されていたという事実はあまりに有名である。
(公式HPで開発者自らが語っている)
だがあまりにそれがバイオとはかけ離れていた為、急遽新作としてデビルが開発されたわけだ。
そのバイオの名残とでも言うべきものがデビルには残っている。
先の欠点で挙げられた、カメラワークやおつかい要素などはそれの顕著な例であろう。
これらの要素が、純粋アクションゲームであるデビルの評価に影を落とすことになっているのは否めない。
今冬、デビル2の発売が決定し、新シリーズとして確立された。
是非とも次回作ではこれらの欠点を排除し、尚且つ昇華した有無を言わさぬ傑作を期待する。


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