南太平洋の若大将

タヒチへ大ロケ敢行!灼熱の太陽をあびて歌い泳ぐ若大将

データ
1967年7月1日封切
併映作品/その人は昔(監督・松山善三)
ラー/東宝スコープ/106分/2898メートル/モノラル

スタッフ
制作・藤本真澄 神谷一夫
脚本・田波靖男
監督・古澤憲吾

キャスト
田沼雄一・・・・・加山雄三
保科澄子 ・・・・星由里子
田沼久太郎・・・有島一郎
田沼リキ ・・・・・飯田蝶子
田沼照子・・・・・中真千子
石山新二郎・・・田中邦衛
江口 敏・・・・・江原達怡

解説
シリーズ9作目、東宝創立35周年記念として「クレージー黄金作戦」「日本の一番長い日」などと共に制作された超大作。加山雄三が長年温めていた南海の若大将を原案に、太平洋の彼方5千キロ、世界の楽園タヒチとハワイへ大ロケーションを敢行した。加山雄三こと弾厚作が、この作品で初めて音楽監督を担当。加山の歌う挿入歌もシリーズ中、最も多い8曲。演出は東宝一の突撃監督・古澤憲吾。若大将は柔道の主将という、ますます硬派の設定。若大将の通う大学が、本作のみ京南大学でなく水産大学となっている。また若大将の本格的なダイビングはこの映画の為に組まれた東宝フロッグメン・パーティーが撮影。

楽曲リスト
タヒチの夕陽(作曲/弾厚作)
アロハ・ワヒネ(作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)
UPPA TAUBE(作曲/弾厚作)
あの娘に(作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)
ア・サンバ(作曲/弾厚作)
君のために(作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)
早くおいでよ(作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)
島の朝(作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)
信じてくれよ(作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)
忘れさせて(作詞安井かずみ・作曲/宮川泰・歌/前田美波里)

音楽解説
「タヒチの夕陽」 本作で弾厚作が初めて映画音楽を担当。雄大なタヒチの光景に想を得たシンフォニック・ナンバー。
「アロハ・ワヒネ」 本作では初めてサントラLP「太陽の恋」がリリース。このハワイアン歌謡は、水産大学の練習船上で歌われる。
「UPPA TAUBE」 若大将が部屋でウクレレを弾きながら歌う。ポリネシアン民謡風。
「あの娘に」青大将所属のレスリング部のパーティーで若大将が歌う。澄子をイメージして作曲した公言する若大将にてれはない。あいつなんかに分かるものかのあいつは青大将か?
「ア・サンバ」アントニオ・カルロス・ジョビンのボサノバが大流行した67年ならではのインスト曲。スキャットは加山自身による。
「君のために」セリフ入りラヴソング。雄一と澄子が湘南でデートする場面トラストに流れる、本作の主題歌。
「早くおいでよ」弾厚作のハワイアンの傑作の一つ。
「島の朝」まさにタヒチの光景にピッタリの曲だが、加山はロケに行く前に曲想を得たという。長い口笛のイントロは肺活量3500mlの加山自身による。
「信じてくれよ」雄一さんなんか大嫌いと澄子に誤解された若大将が日比谷公園で呆然として歌う。
「忘れさせて」原曲は中尾ミエの「淋しいから」のB面。タヒチで前田美波里が歌うシーンに使用。

あらすじ
 「僕は練習航海でいったハワイでとても美しいお嬢さんに会いました。この歌はその人の印象をテーマにして作曲したものです。」水産大学で柔道部の主将・雄一はパーティーで、こう述べて歌った。そのお嬢さんとはスチュワーデスの澄子である。ふたりはホノルルの日本料理屋「京屋」で知り合った。そのきっかけは、トラブルメーカー青大将。澄子が若い男に執拗に絡まれるのを見て、いいところを見せようとしゃしゃり出て逆にノされてしまった。そこで雄一は柔道で大立回り。
 ある日京屋の一家が墓参りで帰郷。りきは主人の日出造とすっかり意気投合、雄一はスキヤキ作りのコーチとして夏休みにハワイへ行く事に。ホノルルに向かう機上には澄子もいた。

興行成績
推定番組配収3億7000万円
推定入場人員211万人

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