俺の空だぜ!若大将

若大将ふたり 時速200キロで青空にGO!青大将に爆笑の恋のダビング

データ
1970年8月14日封切「東京映画作品」
併映作品/バツグン女子高生 16歳は感じちゃう
(監督・松森健)
カラー/シネマスコープ/87分/2
349メートル/モノラル

スタッフ
制作・藤本真澄
    安武 龍
脚本・田波靖男
監督・小谷承靖

キャスト
田沼雄一・・・・・加山雄三
越川澄子 ・・・・星由里子
田沼久太郎・・・有島一郎
田沼リキ ・・・・・飯田蝶子
田沼照子・・・・・中真千子
石山新次郎・・・田中邦衛
江口 敏・・・・・江原達怡

解説
 シリーズ15作は「アルプスの若大将」、「南太平洋の若大将」などの助監督を歴任してきた小谷承靖の監督デビュー作。今回のスポーツは、加山雄三がアメリカで取得してきた“スカイダイビング”。若大将は青大将が専務を勤める東海建設の社員。本作では初代若大将・加山雄三から二代目・大矢茂へのバトンタッチという意味もあって、京南大学スポーツ・パラシュート部の描写が中心。久々に学生気分の溢れた楽しい青春映画となっている。二代目若大将の母が経営するドライブイン“OAK”(設定では“ピット”)が前作に引き続き登場。ゲストには失神女で一世を風靡した応蘭芳。趣味のスカイダイビングを活かしての出演。残念ながら、本作が飯田蝶子のシリーズ最後の出演作となった。

楽曲リスト
ホワットエバー・ザ・コーズ(作詞・作曲/喜多嶋修)
美しいヴィーナス(作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)
人知れず作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作
君かもしれない僕かもしれない      
     (作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)

音楽解説
ホワットエバー・ザ・コーズ」京南大学スポーツ・パラシュート部のゴーゴーパーティーで太田茂夫とザ・ランチャーズが演奏するナンバー。会場は「日本一のゴマすり男」にも登場した調布飛行場。作詞・作曲の喜多嶋修は加山雄三のいとこで本作の直後酒井和歌子と並ぶ東宝アイドルの内藤洋子と電撃結婚している。
「君かもしれない僕かもしれない」同パーティーでOBの若大将が歌うナンバー。雄一と節子、茂夫と敏子がが心通わせるシーンをオーバーラップさせ、恋する二人の気持ちを描写。曲の終わりに花火がかぶさるあたりの呼吸がいい。シングル美しいヴィーナスのB面として70年6月にリリースされている。
「人知れず」中盤、伊豆のゴルフ場で一堂に会した若大将&節子、青大将英子、茂夫敏子の6人がピクニック感覚で遊ぶシーンに流れる。音楽映画フリークの小谷監督ならではの幸福感に満ちた楽しいシーンとなっている。
「美しいヴィーナス」ラスト
シーン、若大将と節子の乗るセスナが離陸する瞬間、滑走路には“THE END”と書いてある。数ある若大将ソングの中でも人気の高い「美しいヴィーナス」だが映画ヴァージョンの歌詞はレコードヴァージョンと違っている。

あらすじ
 田沼雄一は、石山新次郎が専務をつとめる東海建設のサラリーマン。目下の悩みは田能久と同じ町内会の銭湯の買収問題。今日も父・久太郎を筆頭に地域住民たちが会社へマンション建設反対運動に押しかけている。会社と町内会の板ばさみで苦しい立場に追い込まれる雄一だが、梅の湯の番台に座る美しい娘・塚本節子と心を通わせる。雄一は又京南大学スポーツ・パラシュート部の顧問として、大田茂夫たち後輩の指導を任されている。茂夫は大の高所恐怖症。雄一はダイビング仲間の英子と共に、茂夫への特訓をはじめる。英子と雄一の仲の良さに嫉妬する節子。一方、久太郎は茂夫の美しい母・春江にご執心。商品相場に味をしめた久太郎は、春江にも小豆相場は絶対儲かるとと勧めるが・・・・。

興行成績
推定番組配収1億6900万円
推定入場人員68万人

戻る