リオの若大将

太陽とビキニ!そしてボサノバ!真夏のリオの浜辺でゴキゲンな若大将

データ
1968年7月13日封切
併映作品/年ごろ(監督・出目昌伸)
カラー/シネマスコープ/104分/2842メートル/モノラル

スタッフ
制作・藤本真澄 大森幹彦
脚本・田波靖男
監督・岩内克己

キャスト
田沼雄一・・・・・加山雄三
押田澄子 ・・・・星由里子
田沼久太郎・・・有島一郎
田沼リキ ・・・・・飯田蝶子
田沼照子・・・・・中真千子
石山新次郎・・・田中邦衛
江口 敏・・・・・江原達怡

解説
 61年にスタートした大学編も68年の11作目の本作が最終作。大学生活最後のスポーツはフェンシング。七年の長いカレッジ・ライフを終えて若大将は見事、京南大学を卒業、石川島播磨造船所に就職する。当初はシリーズも打切られる予定だったようだ。
 今回は大学編のラストを飾るべく日本の裏側、ブラジルのリオデジャネイロに大ロケーション。弾厚作の楽曲もサンバ、ボサノバなどのラテンのリズムをふんだんに取り入れて気分を盛り上げている。スケールの大きい音楽は服部克久が担当、監督はシリーズ最多演出の岩内克巳。マドンナ澄子を11回演じてきた星由里子も本作が最後となっていたが、ブラジル・ロケはには参加していない。作家の金東光が特別出演。

楽曲リスト
ロンリー・ナイト・カミング(作詞/岩谷時子・作曲/弾厚作)
シェリー(作詞・作曲/弾厚作)
ある日渚に(作詞・作曲/弾厚作)
恋のさだめ(作詞/なかにし礼 作曲/平尾昌晃 歌/中尾ミエ)
恋のシャロック(作詞/松原智津子・安井かずみ 
            作曲/新居一芳 
歌/中尾ミエ)

音楽解説
「ロンリー・ナイト・カミング」 南米を意識したボサノバ歌謡ともいうべきエキゾチックな曲。映画では英語詞が使用されているが、本来は日本語詞。
「シェリー」 ランチャーズの面々が、リオで若大将と会い、食費を稼ぐためにナイトクラブへ出演。ファンキーでゴキゲンなロックナンバー。
「ある日渚に」 リオの浜辺で加山雄三が曲想をまとめたという。セリフ入りのラブソングとしては珍しく、弾厚作が作詞も担当。学生時代という「夏の季節」の締めくくりに相応しい曲。
「花のさだめ」 江美子がバンド練習で歌う曲。歌うはもちろん中尾ミエ。
「恋のシャロック」 学生エレキ合戦に出場した江美子のバンドが披露するナンバーだが、ピンク・フロイドばりのファンキーな曲を演奏した田沼雄一とランチャーズは惜敗してしまう。2曲とも中尾ミエの持ち歌でシングル発売されている。

あらすじ
 雄一は大学生最後の日々を、恩師である工学博士のアシスタントとしてリオの造船所で過ごしていた。その最後の夜、東京の観光会社に勤めるBG澄子に出会う。再開を約束するふたり。東京では青大将が雄一のバンド、ランチャーズの引きぬきにかかっていた。大学バンド合戦が間近だったからだ。雄一が主将をつとめるフェンシング部の試合も目前だが、マネージャー江口は照子とアツアツで試合どころではない。
 リオの造船所技師長の娘で清明女子大生の江美子と雄一は。バンド合戦に負けた方がおごる約束をする。青大将のミスで、澄子の声援虚しく、江美子のバンドに惨敗。せっかく再開した澄子を前にして気乗りしないデートに出かけなければならない雄一だった。再びリオに旅立つ雄一は、澄子に永遠の愛を誓う。雄一は石山とランチャーズに偶然会い、ライブ出演するが・・・。

興行成績
推定番組配収2億8500万円
推定入場人員143万人

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