茶の歴史。


お茶の歴史。



||| 歴史 |||

 お茶に関わる神話は現在までたくさん残されています。 しかし、実際のところ、お茶の始まりはまったく分かっていません。一体誰がお茶を発見し、どのような目的でお茶を飲みはじめたのか・・・、今となっては想像するほか無いのです。昔には野生の大型の樹からとられていたものが、徐々に栽培用に小型化して現在のように茶畑で栽培されるようになりました。
 お茶の原産地はインド北部から中国南部にかけての熱帯・亜熱帯地方であると考えられています。唐の時代(西暦800年頃)、かの有名な陸羽が書いた『茶経』は「茶者、南方之嘉木也」(「茶は南方の嘉木なり」)で始まっており、初期のお茶は南方で始まったと考えるのが定説です。特に雲南一体辺りではないかと考えている人が多いようです。雲南には変わったお茶の飲み方が多くあり、それらは昔の飲み方がそのまま残っているのではないかと考えられています。 例えば、茶樹からつんできたばかりの茶葉を囲炉裏でいぶり、釜でお湯と一緒に煮るだけの飲み方などはごく初期の飲み方を彷彿とさせます。
 漢の時代(紀元前1世紀)に書かれた医学書『神農本草記』には「茶味苦、飲之使人益思、少臥、軽身、明目」などという記述が残されており、すでにこの頃にはお茶の薬としての効能が知られていたという事になります。また三国志で有名な後漢の名医華佗もお茶の効能について『食経』という本でふれています。この頃のお茶は、上流階級の薬用として主に用いられていました。
 その後、間もなく、お茶は薬用よりも嗜好品として主に上流階級の人々に愛飲されるようになりました。三国時代のある文献には「以茶代酒」(お茶を酒にみたてて飲む)という記述が残されているようです。


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