July.2,2003 第11週 女将とは店の母なり

6月9日
        物語の上では、4月になった。こころの息子雄太くんも小学校に上がる。

        板前の勝俣州和が、仕事中に馬券を買ってきますと言い出す。それに板長のモロ師岡がキレる。さあて、いったい第何レースの馬券を買うつもりだったんだろう。メインレース(3時半すぎ)なら昼の営業時間が過ぎてからでも充分に間に合うはず。他のレースを買うのなら、午前9時から場外馬券売り場は営業しているんだから、仕事に入る前に買えばすむこと。お昼の忙しい時に言うことじゃない。しかもねえ、浅草といえば、場外馬券売り場があるでしょ。設定上の場所から場外馬券売り場までは目と鼻の先。そうだなあ、3分もあれば行かれる位置だよ(笑)。

6月10日
        「寝坊だあ!」とこころが起きる。ところが、この日は「今日はフライトが無い日なの」。おいおい、あんた、いつもフライトが無いだろ。ほとんどフライトしているシーンが無く、実家のうなぎ屋にいるか、喫茶店か小池栄子の船宿で駄弁っているシーンばっか(笑)。

        「五井さんの料理の腕前は、そんじょそこらの板前とわけが違うんだから」というセリフがある。板長のモロ師岡のことを指すセリフなのだが、へえー、あのヘンテコリンな洋食を作った人がねえ(笑)。

        知り合いの石見榮英さんが久しぶりに登場。「いつものやつで、キューっと一杯やりてえんだ」とモロ師岡に言うのだが、さて、いつものやつってなんだろう。なにか特別な料理かと思っていると、これがうなぎのキモ焼き。どうやら、モロ師岡の得意料理がキモ焼きらしい。うなぎ屋としては別に特別なメニューじゃないし、それがうまく焼けるというのは基本中の基本という気がするのだが(笑)。

        日暮里のうなぎ屋の娘が、モロ師岡の引き抜きにやってくる。これがおかしい。やってくる時間がお昼の営業中。自分のところだって営業時間中だろうが。まあいいや、日暮里の店は休業日だったのね。だとしても、営業時間中の飲食店にやってくるというのは非常識。これは同業者として絶対にありえない。昼の営業が終わった頃合いを見計らって来るでしょ、常識を持っているなら。その様子をキモ焼きを焼く手を止めて、見に行ってしまうモロ師岡。ちょっと、ちょっと、キモ焼きから目を離すんじやなーい! そんな板前、いらねえよ(笑)。

6月11日
        結局モロ師岡は日暮里の店に引きぬかれて行ってしまう。モロ師岡のぬけたあとのランチタイムはたいへんなことになる。うなぎがなかなか出てこないと客が怒り出す。あのねえ、高級なうなぎ屋なんて、客が来てからうなぎをさばいて蒸して焼くから30分くらいかかる。そんなに怒り出すなら、余所の店に行けばいいんだ。それと、ランチタイムに刺身の盛り合わせなんてやるなよ(笑)。

        岸恵子が勝俣州和に卵焼きの特訓。「そこで火を弱めないと焦げ目がついちゃうよ! 焦げ目がついたら伊達巻になっちゃう!」 ふはははは、そういう問題じゃない(笑)。ちなみに、卵焼きは私も仕事上焼いているのだけど、私が習ったのは火は常に強火。火の調節は卵焼きの鍋を上げたり下げたりして調節するの。いちいち火の強さを手で変えるなんて不合理(笑)。

        雄太くんが学校に弁当を持って行く日なのを、こころはすっかり忘れている。「お昼までに作って学校に届けるから」と言っておきながら、さらにそれも忘れる。ボケてきたのか? 20代で痴呆症? ひょっとしてフライトも忘れてるんじゃないの? ぜんぜん乗っている様子ないもん(笑)

6月12日
        あいかわらず調理場はてんてこ舞い。勝俣州和の焼いたキモ焼きは不評で、お客さんが残して帰ってしまう。店を出たモロ師岡と、残った山谷初男、勝俣州和が喫茶店で会う。キモ焼きのことを話すと、モロ師岡「そうか、あれを作ったのか」って、作らないでどうする。ヤモ焼きの無いうなぎ屋なんてないでしょ。

        夜遅くまで居残って翌日の仕込みをする勝俣州和たち。なぜかネギを切っている。そんなの朝やるべき仕込みだと思うがなあ。悪くなっちゃうよ、そのネギ(笑)。

6月13日
        雄太くんがこぼしている。「こっちに越してきてから、毎晩カレーかうなぎか買ってきたコロッケばかり。もう飽きちっゃたよ」 それで夜中にさっちゃんがこっそり調理場に下りて行って、雄太くんにスパゲッティを作ってあげようとする。あまり変わり栄えないねえ(笑)。しかし、どんなに忙しくても賄い飯くらい作るよ、どこでも。それも作れないのかねえ、この店の人たちは。板前もいるし、おばあちゃん(岸恵子)も、おかあさん(伊藤蘭)もいるんだから(笑)。

        モロ師岡が行った日暮里の店というのは、店主が糖尿病で目が見えなくなって仕事が続けられなくなったので、調理師学校の仲間だったモロ師岡に手伝ってもらおうと、その店の妹が強引に引きぬきに来たものだった。それを知った日暮里の店主は店を畳んでしまう。再びこころのいるうなぎ屋にモロ師岡が帰って来る。風呂敷包みひとつ持って。去っていくときも風呂敷包みだった。いまどき、風呂敷包みを持って歩いている人って少ないよなあ(笑)。

        雑誌の取材が入るという話が、今週の始めから続いていたのだが、モロ師岡が戻ってきたところで、はて、雑誌の取材はいつだったろうということになる。話を持ってきた町会長の犬塚弘が、「あっ、きょうだ」と言い出す。知らないでいるわきゃあ、ないでしょ(笑)。そこへ雑誌の記者とカメラマンが入ってくる。剥き出しのカメラを構えた格好で。そんなわけないでしょ(笑)。

6月14日
        特に書くことはない。次週の予告が最後に流れる。橘家円蔵と林家木久蔵が出ている。落語家という役らしい。ちょっと楽しみになる。

        ここ3週ほど暗い展開で観るのが嫌になっていたのだが、いくらか観やすくなってきた。笑マークを付けやすくなったのは、こちらも助かる。


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