July.11,2003 第12週 生意気喧嘩は江戸の華?

6月16日
        こころの実家のうなぎ屋の売上げが落ちているので、昔のお得意さんに挨拶に行って、宴会場として利用してもらおうということになる。新聞の広告欄を見るこころ。お得意さんだった落語家小銀の名前を発見したらしい。「浅草劇場、28日千秋楽だって。最近、六区行ってないもんなあ、知らなかった」

        さあて、寄席のことなら、こちらもいささかうるさいぞ。まず、六区はこころのうなぎ屋の目と鼻の先。六区を歩いているこころの姿は、いままでに何回も写っている。最近行ってないってことはないだろう。

        次、浅草劇場というのは架空の寄席だろうが、28日に千秋楽ということはあり得ない。寄席は十日間興行だ。1ヶ月を上席、中席、下席に分けて興行を打つ。下席が28日で終わってしまうのは、2月のみ。この時点の季節は、こころの息子雄太くんが小学校に上がっているから4月だ。したがって4月に28日千秋楽はあり得ないことになるんだよね(笑)。

6月17日
        小銀師匠から電話がある。電話で話しをするこころ。「はい、5名様ですね。お待ちしております」って言うだけ。宴会の予約を受けるなら、確認の意味でも、日にち、時間、予算、連絡先くらい聞きなさい!(笑) だいたい、予約帳を確かめて、その日に宴会用の部屋が空いているか確かめなきゃ。このあとの展開が、だからいわんこっちゃないという結果に繋がってしまう。

        同じ日に仲の悪い落語家仲間の大福の宴会予約も入っているのがわかる。ふたりの仲は相当に険悪で鉢合わせするとまずい事になる。さて、なぜこのふたりの仲が悪いのかというと、チラッとしか話には出てこないのだが、先代の小銀が、先代の大福に破門にされたことを怨みに思っているという理由らしい。こんなことありえなーい! 先代同士のことを次の代の落語家が引き摺ってるなんてことはなーい! だいたい破門されたってことは、よっぽどの理由があってのこと。それを次に襲名した代の落語家がどうこう言うことじゃない。うーんと、これを実際のことに当てはめて考えてみよう。小さんのところを破門になった立川談志(本当は破門されたんじゃなくて談志が出ていっただけなんだけど、仮の話)の弟子、志の輔なり志らくなり談春なりが談志の死後、六代目立川談志を襲名したとする。一方、柳家花緑が六代目柳家小さんを襲名したとする。このふたりが仲が悪くなるかだが、あり得なーい。絶対にあり得なーい!(笑)

6月18日
        仲の悪い落語家同士の宴会、どちらかを、都合が悪くなった断ればいいのに、強行してしまう。場所は二階座敷しかなく、それも襖で仕切ってあるだけ。隣の声は筒抜けだから、隣で誰が宴会をやっているのか、すぐにバレてしまうよ、これじゃあ(笑)。まあ、百歩譲って、バレないようになっているとしても、トイレに行けば鉢合わせしちゃう可能性が高いんだから(笑)。

        今昔亭小銀は橘家円蔵、恵比寿家大福は林家木久蔵が演じた。さあ、ここからがまた面白い。結局隣で犬猿の仲の相手が宴会をしていると知ったふたり、喧嘩が始まる。木久蔵が円蔵に対して「あなたの落語は真面目すぎちゃって、古典の講義を聞いているようだと、近所じゃ評判なんだから」と言えば、円蔵は木久蔵に対して「ただ笑わせればいいってもんじゃない。あたし(の噺に)は伝統と格式があるんだ」と言い返す。このふたりの実際の芸風を知っている私はゲラゲラと笑い転げてしまった。それにしても、「古典の講義を聞いているような落語」って、いったいどんな落語なんだろう?

6月19日
        こころがフライトしている姿が久しぶりに映った。ブラジルから日本に20年ぶりに帰国するという老婦人。昔、浅草で美味しいうなぎを食べたことがあると言い出す。それは、きっと私の実家ですと答える。

        うなぎ屋、昼過ぎ。休憩時間に入るところで、上の老婦人が入ってくる。ブラジルへ帰る前にどうしてもまたうなぎが食べたくなって寄ったと言う。休憩時間に入ったのはわかっているのだから、遠慮すればいいものを強引にうなぎを注文する。それもまったく遠慮なし。場の状況を見ろよ。悪いとは思わないのかね、この人は(笑)。

6月20日
        玉木宏と阿部サダヲが、どちらがいい花火を作れるか勝負しようと言い出す。なーんか、どうでもいい話だなあと、雑誌を読みながら観ていたので、よく憶えていない(笑)。

6月21日
        いよいよ花火対決。このうなぎ屋の定休日はいつなんだろう? 花火対決の当日は月曜で、おかあさん役の伊藤蘭は得意先回りに出ていってしまうから、月曜が定休日なのかな? こころも花火を見に行ってしまうから、きっと定休日なんだと思うのだが、花火が終わって帰って来ると、板前さんたちは厨房にいる。 ????? いったいこの日は休みだったのか、営業してたのか ?????


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