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2000 USA 95 Min. 劇映画
出演者
Bette Midler
(Mona Dearly - ディアリー家の母ちゃん)
William Fichtner
(Phil Dearly - ディアリー家の父ちゃん)
Marcus Thomas
(Jeff Dearly - ディアリー家の息子)
Jamie Lee Curtis
(Rona Mace - ウエイトレス、ディアリー家の父ちゃんと不倫中)
Danny DeVito
(Wyatt Rash - 町の保安官)
Neve Campbell
(Ellen Rash - 保安官の娘)
Casey Affleck
(Bobby Calzone - 保安官の娘と婚約中)
Kathleen Wilhoite
(Lucinda - 車の整備工)
Will Ferrell
(Cubby Director - 葬儀屋)
Paul Schulze
(Jimmy D. - 保安官代理)
Paul Ben-Victor
(Tony Carlucci - 保安官代理)
Raymond O'Connor
(Tom Stowick - 牧師)
見た時期:2000年8月
ここでファンタ初参加のインド映画を入れる予定だったのですが、うたむらさんから書き込みがあったので、急遽予定を変更してモナ 彼女が殺された理由。日本未公開との指摘がありましたが、これだけスターが揃っていても日本では公開されていないんですね。1986年の殺したい女と筋は全然違いますが、ミドラーとデヴィートの根底に流れるユーモアのセンスは引き継がれているのではないかと思います。
モナ 彼女が殺された理由の方はキャストが有名人かその関係者(笑)。田舎の小さな町の出来事で、事件の発端は(良く見ると美人の)ベット・ミドラー演じる迫力の大女モナが車ごと崖から転落して昇天してしまう事故。日本人の中で平均よりやや小柄な私よりさらに小さいミドラーが大女に見えるのは、保安官を演じるデヴィートの方がミドラーよりさらに小柄だからというより、ミドラーの演技と、カメラのアングルのせいでしょう。芸能界を知り尽くした2人のコンビはとても良くて、どんなきつい冗談が出て来ても観客は一緒に笑っていられます。もちろん主演2人の体型もしっかり映画のコンセプトに盛り込んであります。監督はほとんどテレビだけで活躍しているゴメスさん。欧米には大柄な人の方が楽に仕事にありつけるという傾向があるのですが、逆に平均より小柄な人の方がやる気になった時にはがんばりがきくという傾向もあります。たかが体型ですが、人生全体に影響する時もあるようです。
さて、事件が起きるのはニューヨークからちょっと外れた明るい田舎町。住民は素朴で良い人たちだろうと思いきや、なんのなんの、一筋縄では行きません。お母ちゃんが死んだ、未亡夫になってしまったというのに、息子のジェフも夫のフィルも悲しんでいません。保安官の娘と結婚する予定になっているボビーの頭によぎるのも悪い思い出ばかり。保安官の父ちゃんが婚約中の娘に事件が起きたことを伝えると娘はお祝いの準備。フィルはウエイトレスのローナと不倫関係にあったので、邪魔者が片付いて大喜び。車に細工がしてあったことが判明したので殺人だということは分かったのですが、関係者のほとんどに動機があり、調べれば調べるほどモナの評判の悪さが明るみに。そして誰もそれを隠そうともしないのです。モナがいないと町は平和。それでも犯人を探さないと行けない保安官。
嫌われる女を嬉々として堂々と演じる女優というのは珍しいですが、ミドラーは貫禄です。私は彼女は映画に進出して来た歌手だとばかり思っていたので、60年代のハワイがデビューとは知りませんでした。ローズでジャニス・ジョップリンを演じたと言われると簡単に納得してしまいます。彼女のようなタイプの女優は業界には多くないので、今後も当分こういうタイプの女性を演じる女優としてはトップを行くのではないかと思います。
その彼女を迎え撃つデヴィートですが、モナはもう死んでいてその捜査をするので、直接の絡みは少ないです。しかし彼ならではのユーモラスな動きや台詞で大いに楽しめます。デヴィートはプロデューサーとしての実力も知れ渡っていて、暫く映画に出演しないからと言って、家でしょげている暇は無い人です。
ジェイミー・リー・カーティスも実力派コメディアンとして顔を出していますが、彼女の良さは出切っていません。カーティス以下の出演者はだれも飛び出て良いというのではなく、怪しげな村の住民としてグループでおもしろさを出しています。
最後誰が犯人かというのはファンタに出るわけですし、一応推理物なので重要かも知れません。ですからそれはばらさずにおきます。しかしこの作品は犯人探しよりも、とぼけた(ふざけた?)人間の集まった町の出来事という楽しみ方の方が合っています。
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