December.27,2000 わかっちゃいるけどやめられない

        中学校時代は、金があるわけではなかったから、LPレコードなんて、ほとんど持っていなかった。もっぱら少ない小遣いの中からやりくりしてシングル盤を集めていた。コレクションは、ビートルズ、ベンチャーズ、ビーチボーイズ、ローリング・ストーンズ、クリフ・リチャード、モンキーズとずらり洋楽ばかり。基本的にGSはバカにしていたから、一枚も持っていなかった。ただ、日本のものでせっせと集めていたのは、加山雄三とクレイジー・キャッツ。これは、まったくのところ映画の影響。あのころは、東宝の上映館に加山雄三かクレイジー・キャッツの映画がかかるたびに見に行った。

        だから、あのころのクレイジー・キャッツ関係のシングル盤コレクションは相当な数になっていた。これらは、もうすっかり散逸してしまったが、当時は電蓄(もちろんステレオなんて持っていなかった)でシングル盤を取っ替え引っ替えターンテーブルの上に乗せ、飽きずに聴いていた。ビートルズやビーチボーイズの間にクレイジー・キャッツが入るという構成でも、私としてはまったく違和感がなかった。

        さて、いよいよ年末である。こういう仕事をしていると、この時期は一年中で一番忙しい。もともと、大して頭を使う仕事ではない。押し寄せるお客さんの注文を受け、出前の電話注文を受け、ひたすら蕎麦を作り続ける。単純作業といえば単純作業。ただ、あまり忙しくなってくると交通整理のような頭の働きは必用だ。この時期、どうもブルースやらロックは合わない。もっとも、去年もそうだったが、ヨーロッパの『ファイナル・カウント・ダウン』だけは、頭の中で鳴っている。これを抜かすと、あとはもうクレイジー・キャッツばかり頭の中で鳴っている。

        秋に植木等に会って話ができたあと、猛烈にクレイジー・キャッツのCDが欲しくなってしまった。私はCDショップへ行くと、クレイジー・キャッツ関連のCDを2枚買った。一枚は、植木等の『わかっちゃいるけどやめられない』。総指揮・青島幸男、植木等21 CENTURY VERSIONとサブ・タイトルがついている。植木等の曲をリミックスしたCDで、現代的な早いテンポにされていて、これはこれで、なかなか痛快。特にこの忙しい時期に聴くと、乗りがいい。

        もう一枚は『クレイジー・キャッツ・スーパー・デラックス』。こちらは二枚組。大瀧詠一がからんだもので、一枚目が大瀧詠一の責任編集による『クレイジー・キャッツ・ベスト・ヒッツ』全21曲。二枚目が大瀧詠一プロデュース『メイキング・オブ・新五万節』。1986年に吹きこんだ『五万節』の新バージョン『新五万節』の録音風景を、そのままCDにしたもので、OKになったテイクの前の4テイクを公開している。これが面白いのだ。植木等が歌う6番の歌詞で、最後にアドリブで『ドント節』を入れてしまう瞬間が記録されている。実際に、このアイデアは採用されるのだが、この突発的なテイクの方がずっと面白い。

        余談だが、ライナー・ノーツで大瀧詠一が、「ハナさん、安田さん、桜井さんとお亡くなりになった現在―――」と書いているが、桜井さん今月の明治座に出てましたよ。

        この秋から、もう[毎日更新]なんてやめてしまおうと何回も思ったのだが、今まで続いてしまったのは、どうも植木等と話せて、何だかパワーを貰ってしまったような気がするのだ。毎日ホームページを打っていて、BGMにしているのは、このふたつのCDが圧倒的に多かった。特に、毎日のように頭で鳴っていたのは『ホンダラ行進曲』。この曲くらい歌詞に意味がないのは珍しい。何せ、ホンダラホダラタ・ホーイホーイしか言っていないのだから。何やら深刻な内容を歌った歌が多い昨今だが、「だから、何だって言うの?」と突っ込みを入れたくなってしまう事がある。どうだっていいじやないの。だって、「♪どうせこの世は ホンダラダ ホイホイ だからみんなで ホンダラダ ホイホイ」なんだもの。

        さあて一丁、ぶわーっと行ってみるかあ! 『スーダラ節』の替歌だあ!
毎日更新ダラタラ続け
いつの間にやら 年末だ
気がつきゃ ついに8メガバイト
俺が更新 やめる訳ゃないよ
分かっちゃいるけど やめられねぇ
ア ホレ スイスイ スーララッタ
スラスラ 更新
スイスイ スーララッタ
スラスラ 更新
スイスイ スーララッタ
スラスラ 更新
スイスイ スーララッタ
スーララッタ スイスイ ときたもんだ!


December.14,2000 SRVの後継者達

        今さらながら思うのは、スティービー・レイ・ボーンは、やはり偉大だったということ。というのも、この1ヶ月ほど、Joe Bonamassaという人のCDを聞きつづけていてからではあるが、もうこの人、もろSRVの影響が感じられるのだ。以前書いたWes Jeansなんかも、明かにSRVの影響下にある人。身近な仲間でも、水野氏はSRVのコピーを演らせたら、天下一品だ。どうも最近思うのだが、今や若い世代のホワイト・ブルースの牽引力になっているのはジョン・メイオールやエリック・クラプトンでなく、スティービー・レイ・ボーンなのではないだろうか? SRV死すともSRVスタイル死なず!

        何しろスティービー・レイ・ボーン本人がもういないのだから、演るほうだって、後継者を名乗れるしなあ。とは言え、Joe Bonamassaという人が凄いブルースマンであることには異論はない。Wes Jeansより年上とはいえまだ22歳ですぞ! デビュー・アルバム『A New Day Yesterday』は、ブルース・ファンなら震えがくること請け合いだ。ギター、ベース、ドラムスのいわゆるスリー・ピース・バンドだが、ゲストが凄い! リック・デリンジャー、レスリー・ウエスト、グレッグ・オールマンときたもんだ! SRV張りに唸るギター、そして、ハスキーな歌声、いいぞ、いいぞ! どうやら、エピック・ソニー系らしいんだけれど、日本盤出さないかなあ。

        気になる人は、ホームページにアクセス! 

 

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