Everyday I Have The Blues

ライオン・メリーお別れライヴ

2013年3月2日
365(サロンゴ)カフェ

 1976年の、あがた森魚のライヴサポートから始まって、大滝詠一、葛城ユキ、杏子、たま、元ちとせなどのレコーディングやツアーにも参加したキーボード奏者ライオン・メリーが37年間の東京生活にピリオードを打ち、故郷の山口に帰る。ウシャコダの藤井康一(Vo.Sax.Ukulele)、恵福浩司(B)とのお別れライヴに行って来た。

 18時開場前から、[365]の前は冷たい風の吹く中、何人もの人が開場を待っている。店の中はあっという間に満員。立ち見までいっぱいで身動きが取れない。

 定刻スタートの3ステージ。
 第一セットは、『月光値千金』『ウクレレマン』『チャタヌガ・シューシャイン・ボーイ』『君去りしのち』『Love』という、いわば定番。藤井の軽妙なトークを挟みながら、恵福はウッドベース、エレキベース、メリーはシンセサイザー、アコーディオンと曲によって楽器を変えて進めていく。もちろん藤井はウクレレを弾きながら歌う。基本、歌われるのはスタンダードだったりリズム&ブルースだったりなのだが、こういった曲にウクレレが合うのかという心配はまるでない。ウクレレ片手にソウル・ミュージックを歌えるのは、今、、この人しかないだろう。『Love』では、お客さん全員と、L、O、V、E、と手を広げてポーズ。

 第二セットは『カモン・ベイビー、レット・ザ・グッド・タイム・ロール』から『アイ・フィール・グッド』へのメドレーという始まりから、「『明日があるさ』なんて、あんな歌ウソです。死んでしまったらオシマイよ」と、次々に乗りのいい曲が続く。
 もちろん、ここで演るときの定番『ピンガでへべれけ』も。ブラジル焼酎カサーシャにライムを細かく切って潰して入れ、砂糖とクラッシュアイスで飲みやすくした危険なカクテル、カイビリーニャが売られ、このサンバのナンバーをお客さんと大合唱。
 第二セットの締めくくりは『バンバケンジ』。バンバケンジがどこから出てきたのか知らないが、語呂のいい響きを持ったこの名前を連呼するこの歌は妙に楽しい。恵福がウッドベースを担いで外まで出て弾きまくる。通行人たちのびっくりした顔!

 第三セットは、ウシャコダの曲中心。『メンフィス、テネシー』『ヘイヘイヘイ』。そして『カモナウシャコダ』では、この狭い店内で恒例の全員ジャンプ。こういうライヴを観に来る客層は、酒を飲んでも騒いでも、節度を知っているからいい。『ダークエンド・オブ・ザ・ストリート』なんかはしんみりと静かに聴いている。
 アンコールで『太陽はひとつだけど』。そして締めははいつもの『何年たっても』。♪何年経ってもお前を 忘れはしないさ・・・

 ライオン・メリーさん、ミュージシャン活動を辞めちゃうわけじゃないだろうから、また演ってよ。

3月3日記





















静かなお喋り 3月2日

静かなお喋り

このコーナーの表紙に戻る


トップ アイコンふりだしに戻る
直線上に配置