Everyday I Have The Blues

ザ・ローリング・ストーンズ50周年記念ライヴOne More Shot

 年末にWOWOWで生中継したものを録画しておいて、正月に観た。ニュージャージーでのライヴ。

 オープニングが Get Off My Cloud っていうのは意外だった。それで続いてが THe Last Time ってこの二曲はきっと私だけではなく、古くから聴いている、当時、青春時代を過ごした者には、様々な記憶が甦ってくるに違いない。

 ビートルズが好きなクラスメイトはたくさんいた。特に女子に多かったと思う。当初「何を騒いでいるんだ」と思っていたが、こういうものは女子の方が夢中になるのが早かった。私も遅れてビートルズを聴くようになった口だった。

 ビートルズを知ってから、続いてすぐにローリング・ストーンズも聴くようになった。ところがローリング・ストーンズともなると、女子にはビートルズほどの人気は無く、男子でもレコードを買い集めている者は少なかった。

 大人たちからはビートルズは槍玉に挙げられ、こんなものを聴くのは不良だとされていた。ベンチャーズだって同様だった。ところが日本ではローリング・ストーンズはビートルズほど大人たちに名前が浸透しておらず、その他大勢の不良としか捉えられていなかった気がする。

 そんな中、私がローリング・ストーンズを聴くときは、ちょっと不良にでもなった気分だった。「けっ! 女の子になんかローリング・ストーンズのよさがわかってたまるものか」と思っていた。

 そういえば中学生くらいのときは、親から黒い服ばかり買ってもらっていた。別に意識していたわけではなかったとは思うのだが、学生服の黒は嫌いだったが、私服の黒は好きだった。友人たちからよく「お前、全身黒だね」と言われて、そういえば友人たちはみんな、様々な色の服を着ているのに、突然気が付いたことがある。

 しかしメンバーももう全員68歳くらいになるはずで、あいかわらず不良っぽいよなぁ。よくあのまま爺さんになったものだ。だいたい全員生きてるってこと自体凄いよ。それで三曲目が It's Only Rock'n Roll (But I Like It) と来る。好きなようにやってきて、今でもこれだもん。

 四曲目 Paint It Black と古い曲が続いて、さらに Gimmie Shelter ではミックがレディ・ガガとデュエット。『あの胸にもう一度』でマリアンヌ・フェイスフルが裸の上に着ていた革のライダースーツを思わせる服を着ていて、おっぱいが見えるところも『あの胸にもう一度』を髣髴とさせる。これってミックとマリアンヌ・フェイスフルが恋仲だったことを十分承知で、こんな恰好をしてきたんじゃないか? 長い金髪姿にしてたし。

 後半、キースがヴォーカルを取ったあとに、ミック・テイラー登場。すごい厚着をしてマフラーまでしてる。Tシャツ一枚のロン・ウッドと好対照。で、Midnight Rambler でのトリプルギターは痺れたなぁ。キース、ロニー、ミック・テイラー。ああ、これにビル・ワイマンが並んでいたらと、本当に残念。アンコールでもミック・テイラーを真ん中に入れて五人で並んでお辞儀してた。

 いったいやつら、いつまで生きることやら。少なくともメンバーが全員死ぬまで、こっちも死んでなんかいられないな。

2013年1月3日記

静かなお喋り 1月2日

静かなお喋り

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