July.29,2000 ネギキムチ

        以前3月に、このコーナーで梅宮辰夫漬物本舗の野沢菜キムチのことを書いたが、その後、箱根の土産物屋でもやはり野沢菜キムチを見つけた。買って帰り食べてみたら、私には梅辰のより旨く思えた。梅辰のはオイキムチのように水っぽいタイプのだったが、こちらは白菜キムチのように、しっかり唐辛子まみれだった。これなら、野沢菜の強い味に負けてない。

        先日、やはり土産物だと[ネギキムチ]なるものを貰った。長ネギを2cmくらいの筒切りにしたものをキムチ味で漬けこんである。これには一瞬凍りつきましたね。元の味の強さときたら、野沢菜どころじゃないのではないだろうか? 一口食べてみて私の予想は当たった。やっぱりネギの臭みと辛さがキムチの味を上回っていて、「なんじゃ、こりゃあ」という味になってしまっている。生のネギを食べているような虚しさだ。蕎麦屋で薬味としてネギを刻んだものを出すが、あれは厚さ1mmにも満たないもの。さすが2cmの生ネギの味は強烈だ。

        4日程食膳に出しておいたが、誰も箸を付けようとしない。「待てよ、豚キムチって手があるではないか!」と突然ひらめいた。豚のバラ肉と一緒に炒めてしまえ! このアイデアは正解でした。あっという間に食べてしまった。白菜キムチで作った豚キムチよりも旨いかもしれない。これはいい事を見つけたぞ。そうだそうだ、豚バラ肉とネギを炒めてキムチの元を調味料として使えば、旨いオカズができるに違いない。

        ところで、豚キムチって韓国の家庭料理なんだろうか。韓国料理屋であまり見かけないところをみると、案外日本人の発明だったりして。


July.25,2000 モーニング・チャイニーズ・ティ

        午前7時。1回目の仕込みを終え、毎朝私はパソコンの電源を入れる。これから8時までの1時間が私の1日で唯一のパソコン・ライフだ。といっても、ほとんどが今のところ毎朝更新しているホームページを作ることに費やされてしまう。早目に打ち終わると、メールを書いたりもする。

        パソコンの電源を入れると、今度はキッチンへ行き、コーヒー・メイカーをセットする。パソコンが立ちあがるまでモニターをテレビにして待つ。ようやく立ちあがると、FrontPage Expressを呼び出し、コーヒーをカップに入れて、「さて今日は何を書こうか」とまずは熱いコーヒーを一口。だいたいのテーマが決まると、あとは猛烈に打っていく。推敲などくそくらえ! どっちにしろ私のなんて、たいした文章じゃない。ええい、壊れた蒸気機関車の暴走じゃい! 推敲なんて犬に食われろ! 

        あっ、すいません。このところ反省しています。もう少し、まともな文章をかかなきゃなあ。そのためには、毎日更新なんていうカバなことはやめて、じっくり考えて書かなければ。しかし、ここまで来てしまうと、やめるきっかけが見つからなくなってしまった。今調べてみたら、この日記形式のホームページ、最初の日付が去年の9月4日。もう少しで1年になるのだ。そこでまる1年は毎日更新ということで、お騒がせさせていただくことにした。しかしなあ、毎日更新のキマリを外したところで、いい文章が書けるようになるとは思えないのだが・・・。

        ええっと、今日書こうとしていたことは、違う話だった。そうモーニング・コーヒーを飲みながら、このホームページを作っているという話だ。それが最近、こんな茶器を見つけてしまったことから、コーヒーを飲まなくなってしまった。

        この真中の茶漉し容器に中国茶を入れるんですよ。それで右側のカップに、はめ込む。上からお湯を注いで、左側の蓋をして、あとはお茶が出るのを待つだけ。もういいかなと思ったら蓋を取り、茶漉し容器を蓋の上に移動させて、カップの中国茶を飲む。飲み終わったら、もう一度茶漉し容器をカップにはめ込み、またお湯を注ぐ。中国茶って3回くらいまでは出ますね。コーヒーより健康に良さそうだしさ、何か真打の落語家が、よく蓋つきの湯のみでお茶をすすりながら話をしたりするじゃないですか。あんな感じでホームページを打っていると、すごく気分がいいんですよ。


July.21,2000 あの夏の日のシャケ弁

        中学、高校の6年間、母に弁当を作ってもらっていた。かあさん、ありがとう。この場を借りて感謝します。何と言っても1番好きだったのがシャケ弁。弁当箱のご飯の上に焼いた塩ジャケが一切れ横たわっていて、前日のキンピラゴボウの残りなんかが横っちょに乗っているやつ。冬場など、お茶をもらってシャケ茶漬けにするのも好きだった。

        もう10年以上前のことだ。隣のビルが工事中だった時のこと。あの夏も猛烈な暑さが続いていた。昼どきだった。私は、このビルに出前を持っていった。工事の作業員も午前中の作業を終え、昼休みに入るところだった。ひとりの作業員が水道で顔を洗っていた。全身汗まみれで、さぞかしあの洗顔は気持ちよかっただろうと思われた。

        出前を届け、水道のところへ戻ってくると、先ほどの作業員はまだ水道の蛇口の前にいた。彼は弁当箱を開けているところだった。コンビニ弁当ではない。おそらく奥さんが作ってくれたのであろう手作りの弁当。蓋を開けるとそれはシャケ弁だった。大盛りのご飯の上にシャケを焼いたものが一切れ。それだけの弁当。彼は、その弁当をしばらく眺めていたが、やおら、その弁当箱を水道の蛇口に近づけると、ドボドホと水道水を入れ始めたのだ。シャケ茶漬けならぬシャケ水漬け。あの暑い夏の日のこと。彼の気持ちは解らない訳ではないが、はたしてあれ、旨かったのだろうか?


July.17,2000 メロンパンの逆襲

        1月のこのコーナーで、菓子パンについて書いた。簡単に書けそうだと思って打ち始めたら、だんだん悪乗りしてきて、とても1時間では打ち終わらなくなってしまって、翌日の土曜日までアップを待ってもらって書き上げたのだった。今から読み返してみると、何だか暴れまわっているだけのヘンな回になってしまっている。ちょっと赤面ですね。

        さて、そのときにメロンパンについても書いた。最近思い出したのだが、小さい時に妹はメロンパンの表面のメロン風味の砂糖だけ食べて、後は残してしまうという卑怯な食べ方をする奴だった。「メロンパンはパンごと食べるもんだぞ」と言っても聞かなかった。先日聞いてみたら、「だってパンの部分は不味いんだもの」「それじゃ、あの砂糖の部分は旨いと思ったのか?」「いや、あれも不味いと思ってた」。それなら食うなよな。

        不味いメロンパンに、このところ異変が起こっている。池袋のデパートで売り出したメロンパンは、本物のメロン果肉をパン生地の中に入れて焼き上げたパンで、行列ができる人気だという。そして、コンビニの菓子パン売場に置いてあるメロンパンも、すっかり様変わりした。以前のような緑色の砂糖を表面に付けたタイプは姿を消し、メロンクリームを中に入れたタイプのものばかりになっている。近くのコンビニを何軒かまわり、目に付いたメロンパンを買ってきたら、こんなにあった。

神戸屋 メロンパン(メロン果肉入り)、神戸カスタードメロン

Pasco 北海道メロンクリームパン、チョコチップメロンパン、抹茶ミルクメロンパン

セブンイレブン メロンメロン

ヤマギキ 手造り風メロン、ダブルメロンスペシャル、ソフトメロンスティック、メロンケーキデニッシュ、メロンツイストサンド

        まだほかにも、だいぶ出ているようだ。この中ではPascoの北海道メロンクリームパンがお薦め。中にオレンジ色のメロンクリームが入っていて、これが旨い。

        しかし、俺、こんなに買っちゃって、どうしよう。オロオロ。仕方ない、食べますか! 「お、俺の胃袋は、宇宙だあ!」 トホホホホ。うーっ、いやん、部屋中に人工的なメロンの匂いがするう。うげーっ、気持ち悪くなってきやがった。


July.12,2000 Brozers` Hamburger

        先月の『蕎麦湯ブレイク』コーナーではしゃいじゃった、[BROZERS`]というハンバーガー屋が、ようやくオープンしたので、さっそく食べに行きました。経営者はギリシャ人ではないかと思っていたのだが、4人いるスタッフは全員日本人。なんのことなく日本語が通じた。注文は、もちろんチーズ・バーガーとコーラ。ペプシですか?と訊いてみたが、コカ・コーラとのこと。残念!

        で、でかい! これ、どうやって食べるんだあ! ナイフやフォークは置いてないし、ましてや箸などない。店員さんに訊くと、テーブルの横に置いてある袋状の紙に入れて、手で持って食べるのだという。なるほど、よく見たらモス・バーガーなどが使っている紙の袋がある。チーズ・バーガーを、そおっと袋に入れる。それにしてもでかい。とりあえず一口齧り付く。ファースト・フードのものと違って、やはり肉が旨い。

        大きなハンバーグに、レタス、トマト、みじん切りの玉ねぎ。ピクルスは人によって好き嫌いがあるからだろう、外に出してある。ハンバーグ・ソースとマヨネーズがたっぷし、かかっている。しかし、このたっぷしというのが曲者でして、もう、食べ進んでいくうちに、袋の中は悲惨な状態になっていく。どんどん崩壊が進んで、もう最初のハンバーガーの面影なし。パンもハンバーグもレタスもトマトも、ソースと共にぐっちゃぐちゃ。客観的に見ると、単なる残飯のごとし。

        ため息が出てくる。ハンバークを食べる作業がこんなに疲れるなんて。気を取りなおして、再び齧り付く。た、食べにくい。残り3分の1ほど。とりあえず、上下にあったはずのパンを全部食べ終える。このパンはなかなか美味しいものだったが、もうすでにして、なんとかゴールに達する目的しか頭になく、なんだかわからなくなる。パンを片付けた後の袋の中は、余計に悲惨になっていた。グチャとした大量のソースまみれのハンバーグ。「ええい、ラストスパートだあ、いくぞ!」

        口のまわりをソースだらけにしてフィニィシュ。ふー、疲れた。そして腹一杯。女性や小食の人は持て余すだろう量だ。つけ合わせで乗っていたポテトまでは、とても手がまわらず、お持ち帰りにして、夜にアーブン・トースターで暖めなおし、ビールのツマミにした。

        アメリカのハンバーガーって、みんなこうなの? だとしたら、これはちょっとなあ。でもね、あとメニューの中に、アボガド・バーガーっていうのがあって、気になって仕方ない私です。


July.8,2000 ガーリック・トースト味のスナック

        先月プリッツのガーリック味が、ガーリック・トーストの味がして旨いと書いたばかりだが、びっくりしたことに、相次いでガーリック・トースト味のスナック菓子が発売されているのに気が付いた。

        東ハトの[トースト・シリーズ バターガーリック]と明治製菓の[コパン ガーリックトースト味]。各社ここにきて、いったいどうしちゃったんだろう。気を揃えちゃって。上のふたつでは、明らかに[コパン]の方が旨い。にんにくの香りが強くて歯ざわりも、いかにも本物のガーリックトーストに近い。それに乾燥パセリをまぶしてある芸の細かさ。コーヒーにもビールにも合う。


July.4,2000 カップヌードル、蕎麦屋でGO!

        『アームチェア』の方で書いた、カップヌードルをお湯以外のもので作り、食べる本。ようし、やってやろうじゃないの、こうなったら蕎麦屋でGOだ!

        まずは、蕎麦湯。お昼の忙しさを経過した午後3時、休憩に入る前のドロドロに濃くなった蕎麦湯で実験。カップヌードルの蓋を開け、ドボドボと蕎麦湯を注ぐ。待つこと3分。よおし、蓋開けてGO! うわあ、ドロドロとトロミがついている。スープを飲む。あっ、アッチッチッチッ。トロミがついている分熱い。ふーふーと息を吹きかけて食べる。旨い! 大丈夫いけます! というわけで見事完食。

        こうなったら、どんどんいくぞ! かけそばの汁。GO! し、しょっぱい! 汁は飲めない。麺をすすする。それでも、しょっぱい。こ、これは40代後半を迎えた中年男には、「最も危険が危ないよ」と松田優作のセリフがよぎる。成人病とか生活習慣病とか言われているやつだ。塩分の取り過ぎは、極力ひかえなければならない。計画、断念。したがって、このあと予定していた、かけそばの汁よりさらに濃いざるそばの汁も当然却下。天丼の汁も当然却下。これは、吐くかも知れない。

        どんどん軟弱になっていく。あの本を書いた人は偉い。そしてバカ! いきなりトーンダウン。カレー南蛮の汁はどうか? カレー南蛮の汁というのは、かけそばの汁にカレー粉と片栗粉を入れて作る。ここで問題。かけそばの汁は、しょっぱくて飲めないのは上の実験でわかった。普通に作ったら結果は見えている。カップヌードルの場合、最初から粉末のスープの元がカップの中に入っているのが問題だった。蓋を開けてから、袋に入った粉末スープの元を入れるタイプのものならば、これさえ入れなければ、それなりになんとか食べられたはずなのに。しかし、おきて1において、使用するのは普通のカップヌードルと決められている。

        そこで、すごく薄いかけそばの汁を作る。カレー粉を入れる。さらには、片栗粉の量を通常より減らす。これは乾燥している麺に液体が染み渡りやすくするため。軟弱だなあ、俺って。3分待ってGO! 旨い! 当然だ。カップヌードルにはカレー味だってあるのだ。完食。

        こうして、私のカップヌードル、蕎麦屋でGO!は終了した。えーん、私には過激な食べ方はできませーん。挫折して調理場を出ようとしたら、隅で<みりん>が、こっちを見つめている。あれもアルコールだから、あれで作ったら不味いだろうな。それにむちゃくちゃ甘そう。想像しただけで吐き気がしてきた。こういうことは、自分でやるもんじゃない。誰かやってみませんか?

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