風雲電影院

キャプテン・フィリップス(Captain Phillips)

2014年4月1日
早稲田松竹

 これ、面白かったなぁ。

 毎月1日映画の日、早稲田松竹で『ゼロ・ダーク・サーティ』との2本立てで800円というのに惹かれて観に行った。観たかったのは『ゼロ・ダーク・サーティ』の方だったのだが、こっちはラストのビ・ラディン邸強襲のシーンは面白かったが、そこに至るまでに結構ダレて観てしまっていた。
 それでも、あのシーンが観られたので、それなりに満足しちゃって、もう『キャプテン・フィリップス』はどうでもいいやという気になっっていた。トム・ハンクス主演だし、どうやら実話の映画化で感動作って感じだし、それでも、もう一本観られるなら付き合おうかくらいの気持ちしかなかった。ところがどっこい、こっちの方がはるかに私には面白かった。

 トム・ハンクス扮するフィリップス船長が、巨大コンテナ船に乗って航海をしていると、ソマリア沖で海賊が襲ってきて、船に乗り込み金を要求するという話。この海賊が襲ってくるのが、上映時間もかなり早い段階。上映時間は134分。2時間越えの作品だというのに、この早い展開はどうだ! 

 海賊と言っても、小さなボートにモーターを付けただけのもの。そこにたった4人の人間が乗って、銃を持ってコンテナ船を追っかけてくる。こんなちっぽけな船、しかもたった4人。こんなの簡単に撃退できるだろうと思っていると、そうではない。コンテナ船には武器は積んでいない。対抗できるのは放水ホースだけ。海賊はこれを避けてハシゴをかけて船に乗り込んで来てしまう。

 こういうときは金をやって、さっさっとお引き取り願うのが一番だと船長は考えている。三万ドルやるから帰ってくれと交渉するが、「そんなはした金でダメだ」と交渉に応じない。彼らは、この船に積み込んである貨物の価値を知っているのだ。
 さあ、どうなる。映画はまだ始まったばかり。これから2時間近く緊迫状態は続く。おいおい、この状況でそんなに引っ張れるのか? と観ていて心配になったのと同時に、これはキツイ映画になりそうだという予感がした。

 実際この映画、この単純な状況だけで2時間引っ張るのだ。感動の人間ドラマなんて安っぽいもんじゃない。4人の海賊とアメリカ側の、もう極限状況の駆け引きが続いていく。

 これはネタバレにしたくない映画。もうひたすら2時間緊張しっぱなしの体験を映画を観ながら経験してもらいたい。

 それにしても、アメリカっていうのは凄い
 アメリカに楯突いてきても、そうはいかないんだよということを、こういうエンターテイメント映画として作っちゃう。これはもう、残念だけどよその国にはできない。まるで敵わない。ハリウッド映画が、なんでかんでやっぱり世界で一番興行収入を上げられるのは事実なんだから。
 これじゃあ、アメリカにはどうやったって太刀打ちできないっていう気になっちゃうよなぁ。
 海賊のひとりが、夢はアメリカに渡って自動車を買う事だなんて言ってる。もうこの時点で負けてるわけだしね。

4月2日記

静かなお喋り 4月1日

静かなお喋り

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