風雲電影院

ディスコ(Disco)

2014年3月4日
DVD

 2008年、フランス映画。

 別居中で、なおかつ失業中の冴えない40代の男が、昔取った杵柄で、地方の素人ディスコ大会に参加する話。

 ディスコっていうと、ジョン・トラボルタの『サタデー・ナイト・フィーバー』。ディスコ・サウンドって70年代後半から80年代前半。別に嫌いじゃないけれど、もうバブルそのものっていう印象があって、あまり積極的に聴く気になれない。踊るのも嫌いだから、そういう場所には行かなかったし。

 それでも冒頭がいきなりボニーMのSunnyで、なんだかグッと来てしまって、「ああ、いいなぁ」と思っているうちに、アース・ウインド・アンド・ファイヤーのBoogie WonderlandやSeptemberだったり、ビージーズのHow Deep Is Your Loveだったり、ドナ・サマーのLast Danceだったりが流れると自然とワクワクしてしまう自分がいる。やっぱりヒップホップやラップには付いていけなくても、こういうのなら気持ちよくなれる自分がいる。

 昔の仲間ふたりを誘ってトリオで出場しようとするが、この仲間たちも今では冴えない生活を送っている。やはりバブルのツケが回ってきたクチかね。このあたりはなんとなく『フル・モンティ』か?

 昔のままの振り付けでは古すぎるというので、誰かに新しい振り付けを考えてもらおうとダンス教室へ。そこで出会ったのがバレエ教師、エマニュエル・ベアール。この人、1963年生まれ。6年前の映画だとしても、この時点で40代半ば。きれいだねぇ。このあたりは、なんとなく『Shall we ダンス?』。

 それでまぁ、いろいろありまして大会の決勝戦に進出。このいろいろありましての部分が、なんともダラダラしていて、もう少しスッキリまとめてくれたらと思わないでもない。観ていて、ディスコ・サウンドが流れている以外のシーンは飽きてきてしまう。

 それで、決勝戦でのダンスなのだけれど、練習を始めた時点ではもう目も当てられない踊りだったのが、「やるじゃん」というくらいのレベルまで昇華している。ははぁ、最初の頃のシーンはワザと下手に踊ったのね。しかし、観ていてどこか痛々しい。腹も出てしまっている40代のおっさんが、昔のディスコを踊るって、と゜うなの? それにせっかくダンス教師まで巻き込んだ割には、あまり新しい振り付けって思えない踊りだし。

 結局、エマニュエル・ベアールばかり見ていた。フランス映画ってほとんど観ないから、この人の出た映画は、トム・クルーズの『ミッション・インポッシブル』くらいしか観ていない。今度探して観てみようかな。

3月5日記

静かなお喋り 3月4日

静かなお喋り

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