風雲電影院

アイアンスカイ(Iron Sky)

2013年12月16日
三日月座BaseKOMシネマ倶楽部

 この映画に関しては、ベルリンさんの書いたものが詳しいので、そちらを参照して欲しい。

 私も以前に映画館で観た。観終って映画館を出ようとしたら前を歩いていたカップルの男性の方が女性に「ハッピーエンドだったね」と言うのを耳にして、「この男は何を観ていたんだ」と唖然としたのを憶えている。ハッピーエンドどころじゃない。ハッピーエンドっぽく(あくまでも、ぽく)映るのは、ある男女だけ。月も地球も大変な事になっているところで終わる。続編が作られるらしいが、どうするの?というくらい惨憺たるラストだ。

 舞台は月とアメリカだが、フィンランドの映画。知っている俳優はほとんど出てこない。まあパロディ映画なのだが、フィンランド人の笑いの感覚というのに馴染みがないせいか不思議な映画に思えてしまう。アメリカ映画の感覚とはちょっと違うのだ。ギャグもごっそり盛り込んであるのだが大爆笑にならないのはそのせいなのかも。俳優もそのあたりの笑いのセンスがアメリカのコメディアンとは呼吸が違うように思えてしまう。

 とはいえ、嫌いな映画なのかというとそうでもなくて、今回もどことなくチープな特撮シーンなどを楽しんだ。月から来る第三帝国の宇宙船がCGなのかもしれないが、なんとなく上から吊っているような動きなのが可笑しくて可笑しくて。

 終映後、柏原さんの解説で落合信彦の『20世紀最後の真実 』との関連が指摘された。これは1980年に出版されたノンフィクション(?)で、ナチスの残党がチリに逃げて、そこでUFOを作っているという話。ああ、そういえばそんな本、あったよなぁ。すっかり忘れていた。

12月17日記

静かなお喋り 12月16日

静かなお喋り

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