風雲電影院

6月6日

2013年6月1日
K’s cinema

 いつも三日月座BaseKOMシネマ倶楽部でお世話になっている柏原寛司さんも監督のひとりとして参加しているオムニバス映画。

 Episode0は蠣殻町の小川歯科医院跡の建物でロケされていて、あっとなった。個人的にはあそこの中を見られただけでもうれしい。三日月座スタッフのひとりでもある藤田彩子さんが女子高生役で出ている。いつも騒々しいまでのキャラクターの彼女が、役を真面目に演じているのが面白い。

 Episode1は柏原さんが監督した時代劇。仇を狙う男と凄腕の浪人との話。『ネバダスミス』を思いだした。もっと予算があって長編映画にできたら、そんな風な映画になっていったんじゃないかと思わせる一編。上映後のトークショウで浪人役の谷村好一に、監督から「三船敏郎の『用心棒』みたいに」と指示があったそうだが、三船より眼の力があった感じ。

 Episode2は戦争中の話。ノルマンディー上陸作戦が6月6日だったことから発想されたものらしい。講和条約を結ぶための文書を持って連合軍と交渉に行く男と、海岸に穴を掘って上陸してくるアメリカ軍に竹槍で闘おうする少年の物語。これも低予算で撮っているがお金をかけて長編に膨らませたら面白そうなアイデアの話。

 Episode3は現代。人っ子一人いない日本橋近辺ロケ。うまく撮ったらしくてホントにふたりの女性以外誰も映っていないし、クルマも通っていない。ふたりの女性の闘いが15分間続く。これは私が一番気に入ったエピソード。ゴスロリ・ファッションの女が怖い。

 Episode4は、この映画全体の輪廻転生テーマをはっきりさせるエピソード。殴り合いの喧嘩からガンアクションへ。飽きさせない演出がいい。

 Episode5でいよいよ話は未来へ。『6月6日』は闘いの映画だが、ここで話が個人対個人の闘いから、エイリアンたちとの闘いの話になる。タイでロケしているそうで、しかも外国人俳優もたくさん出て英語の台詞も多い。スケールからいうと一番大きな話。

 Episode6ともなると、さらに話が宇宙に飛び出してしまうが、まるでアニメ世界のようなことを実写で。私はクスクス笑ってしまったが、ほかのお客さんは真面目に観ていたのかなぁ。『踊る大捜査線』雪乃役の水野美紀がコミカルな一面を見せてくれていて楽しいラスト。

 これだけごった煮のオムニバス短編が一本に入っていて、お得な映画でした。

6月2日記

静かなお喋り 6月1日

静かなお喋り

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