風雲電影院

ネイキッド・ソルジャー 亜州(アジア)大捜査線(Naked Soldier 絶色武器)

2013年12月1日
シネマート六本木

 なんかね、一昔前の香港映画というより、一時期の東映のカラテ映画みたい。なんでもありっていうか、ストーリーは後付で、とりあえず、もうご老体だけど動けるデブ、サモ・ハン・キンポーを担ぎ出して、もう一儲けしようという映画。サモ・ハンだけだと今や持たないから、若い女優さんたちを何人も投入してお色気アクションにして、敵も派手な個性を持たせて、とにかく何かというとカンフー・シーンで繋いでいく。アンソニー・ウォンにまでカンフーやらせてる。「俺も戦うのか?」なんていう台詞は本心なんじゃないのか? アンソニー・ウォンも仕事選ばない人だなぁ。

 こういうごった煮状態が東映のプログラム・ピクチャーっぽい。お色気軍団がその割にあまり美形とは思えないところも、なんか安っぽくなってしまっている。銃器を持っている敵側に、どうしてもカンフーの闘いに持ち込ませるというのも無理矢理。まあ、カンフー・アクションが見せ場なんだから仕方ないんだけど。

 まずアクションありきの映画だから、ストーリーを説明するのも嫌になる。なんかご都合だよなぁと思う作りのお話。制作がバリー・ウォンだから、とにかく面白けりゃいいんだろくらいにしか思ってないらしい。自分で監督してないし。

 カトウなる日本のヤクザがボクサーで、入れ墨してる。もちろんどう見ても日本人じゃないし、アテレコで日本人に吹き替えさせているけれども、これも雑だし。時代設定もいい加減で、現代よりかなり前のはずなのにスマホ持ってたり。客舐めてるとしか思えない。もっとも、こういう映画はそんなところに突っ込んでないで、バカになって観ればいいのだろう。バカになって観てるとね・・・これが結構面白いんだわ。そういう映画。

12月2日記

静かなお喋り 12月1日

静かなお喋り

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