風雲電影院

オンリー・ゴッド(Only God Forgives)

2014年5月16日
早稲田松竹

 ニコラス・ウィンディング・レフン監督の映画は、『ドライヴ』『ブロンソン』と観て、こういうの嫌いじゃないけど・・・と思ったのだが、これはもう、ウゲッって感じですな。

 なんなんだろう、これ。北野武の作風にも似ている。静から突然の暴力とか、省略したカットとか、不思議な色使いとか。

 タイ。そこでボクシング・ジムを表稼業、裏では麻薬取引をしているジュリアン(ライアン・ゴズリング)の兄が、売春婦を殺したことで、闇の男チャン(ヴィタヤ・パンスリンガム)によって処刑される。アメリカから彼らの母クリスタル(クリスティン・スコット・トーマス)が乗り込んできて、息子の仇を取ろうとするのだが、それにまたチャンが立ちふさがる。

 いやはや、このチャンが、ただのカラオケ好きのおっさんにしか見えないのだが、強い強い。格闘シーンも、アップのカットの繋ぎで見せるような、よくわからない格闘シーンではなくて、しっかりと引きで見せている。そして処刑で使うのは刀。日本刀よりも短いのだが、それを背中から抜き出す。どう考えてもそんなものを背中に背負っているようには見えないのだが、殺しとなると、スーッと背中から抜く。それを構えて、じーっとしている。と、突然刃一閃。その怖い事怖い事。ほかにもかなりエグいシーンがあって、これ、ちょっと苦手ですなぁ。

 『ドライヴ』も『ブロンソン』も、暴力をテーマにして、その暴力もかなりヤバい暴力。しかし、『オンリー・ゴッド』の描く暴力は、それ以上でしょ。かなり賛否、好き嫌いが分かれそう。しかも映像のスタイルも一般的でないし。私? う〜ん、私は、これはちょっと。でもまたレフン監督の映画を観る機会があったら、また行くだろうな。そういう中毒性を持った監督であることは確か。

5月17日記

静かなお喋り 5月16日

静かなお喋り

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