風雲電影院

スティーラーズ(Pawn Shop Chronicles)

2015年1月2日
DVD

 おそらく、タランティーノの『パルプ・フィクション』みたいのを作ってやれと思って製作されたんだろうと想像できる三話オムニバス映画。役者もいい人使ってるのだけど、いかんせん脚本が、もうこれ以上ないくらいダメダメで、もっといくらでも面白くなりそうに思えるのに、結果的にクズみたいな映画になってしまっている。『パルプ・フィクション』と書いたのは、三話が少しずつ関係があるように作られているからなのだけど、それも脚本が酷くて、無理矢理くっつけましたという程度。今は、いい脚本家はテレビの方に行ってしまっているのだろうか?

 全て、同じ質屋にやってくる男の話。第一話がポール・ウォーカー。仲間と一緒にヤクの売人を襲おうってことになるのだけど、三人が三人ともバカなのかヤクで頭がいかれちまっているのか、みんな与太郎さん。ガソリンが無くなって銃を質屋に持ち込んでしまって、いったいどうやって売人を襲うんだよって喧嘩している始末。それでも、ショットガンと弓矢で売人のところを襲いに行くって、それだけの話。ドタバタ喜劇の乗りで面白がって作っているんだろうけれど、観ていてさっぱり乗れない。

 第二話がマット・デイロン。新婚旅行中に銀行でトラブルがあって現金が引き出せず、旅行を継けられないと、花嫁の結婚指輪を質に入れに来る。そこで行方不明になっている前の奥さんの指輪を発見。新郎としては新婚旅行どころじゃなくなって、新婦にはさっさとひとりで先に家へ戻れと言いだして、行方不明の元の奥さん捜しに向ってしまう。そこでようやく自分の妻と再会するのだけど、それがもう悲惨なことになっているというお話。これはもう反吐が出るような展開で、引いてしまった。いかになんでもこれはないでしょ。しかもどんどん泥沼の展開という・・・。う〜ん。

 第三話、ブレンダン・フレイザー。エルビス・プレスリーの物真似芸人のお話。ブレンダン・フレイザーって、別に元からそんなに痩せた人じゃないけれど、太ったねぇ。プレスリーに似ているのは、その体型と衣装だけっていう芸人が、ドサ回りでこの町にやってきて夜にショーを開くというのだけど誰も興味を示さない。ステージに立つ前に理髪店に行こうとすると、二軒の理髪店が並んで建っていて、この町の住民は、それぞれどちらかの理髪店の贔屓で、二つの派に分かれているという変なことになってる。それでどんなステージが待っているのかと期待していると、村祭りの野外ステージみたいなところのアトラクションのひとつ。ううっ、しょぼい。小さなラジカセひとつ持って舞台に上がった芸人は見向きもされない。そこに奇跡が起こるわけだけど、なんなんですかね、このお話は。なんだか脱力感。『アメイジング・グレース』を歌うんだけど、これ、本当にブレンダン・フレイザーが歌っているのかな? だとしたらなかなか上手いですよ。それはまあいいんだけど、もう、なんのまとまりも無いラスト。それが狙いなんだろうけどね、ひどい終わり方。

 なにより、やたらグロなのがマイナスなのと、バカ騒ぎが過ぎて、作っている本人たちが面白がっているほど、こちらに面白さが伝わって来ないんですね。

1月3日記

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静かなお喋り

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