るろうに剣心 伝説の最期編 2014年9月18日 TOHOシネマズ日本橋 先月、前編に当たる『京都大火編』を観て、久し振りに素晴らしい時代劇映画の殺陣が観られて興奮して、その上に、本当に面白くなるのはこれからだと煽っておいて、惜しい切れ場にして終わってしまったから、「うおーっ、後編が待ちきれねぇー」という気持ちにさせられてしまった。ワクワクする気持ちいっぱいで劇場へ。 前編のラストに登場した福山雅治が、剣心の師匠であるというのは事前の知識で伝わって来たから、さあてどうなるのかと最初っから期待大。志々雄を倒すための必殺剣を習うのだが、ところがそのシーンでもう眠くなってしまった。いっそのこと、ガリレオこと湯川教授みたいに、必殺剣の理論を数式にして砂浜に書いて見せたら面白いのに(冗談)と思ったけれど、なんか抽象的な台詞ばかりでつまんない。それでようやく剣心が極意を掴んだってところで、よくわからないまま終わってしまう。なんかせっかく、ノリノリで観に来ているこっちのテンションは下がって行ってしまった。 それからも、前半はアクションが少なくて、やや退屈。前作の方がアクションで繋いでいて面白かったのに、なにこの、肩透かしな展開は。せっかく十本刀とかいう強敵たちがゴロゴロいるという設定なのに何も起こらない。剣心に次々と十本刀たちが襲ってくるという見せ場で繋げて行ってくれたら、さぞかし面白い映画になっただろうに。ラストの対決は志々雄ひとりでも十分に持つんだから、その前に、もっと見せ場を作って欲しかったなぁ。 海の要塞みたいな敵の軍艦に、手漕ぎボートで易々と乗り移っちゃうのも、「なんで?」と突っ込みたくなる。、剣心たちが乗り込むのに、政府側が陽動作戦をするとかなんかなかったのかね。まっ、いいか。そのあとの軍艦でのアクションが凄いから、どうでもよくなっちゃうんだね。あの重心を低く構えての、回転して殺陣。これって中国武術の動きが取り入れられていて新しい。今までの日本の時代劇の殺陣って、動きが直線がほとんどだったものねぇ。だから、低く構えて繰り出す殺陣とか、ブレイクダンスのように身体を回転させるとか、あるいはスライディングしてきて切るとか、そういう大きな動きの殺陣は迫力がある。もう、これを見られるだけで満足。 それでも、剣心以外の仲間が、政府側の大砲攻撃の中、いつの間にか軍艦に乗り込んで来ていたりって、ツッコミたくはなるよなぁ。だいたいからして、陸地からの大砲攻撃で軍艦が沈められるなら、剣心たちいらなくね? それで剣心たちは四人がかりで、やっと志々雄を倒すのだけど、肝心の剣心が会得したという必殺剣がいまひとつ、よくわかんない。そのへんをうまく見せてくれると、もっと面白かったのになぁ。 とはいえ、時代劇の殺陣に大きな変化をもたらした、るろ剣、絶対に支持するぞ。 9月19日記 静かなお喋り 9月18日 静かなお喋り このコーナーの表紙に戻る |